アカザエビとは?値段や旬・味わいなど特徴は?食べ方・レシピのおすすめも紹介!
アカザエビはどんなエビか知っていますか?今回は、アカザエビの〈旬の時期・産地・名前の由来〉など生態や、値段・味わいなど特徴を紹介します。〈刺身〉などアカザエビの食べ方・レシピのおすすめも紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
アカザエビとは?どんなエビ?

大きなハサミを持つアカザエビは、日本でも食べることのできるエビの一種です。エビには、さまざまな種類があるのでアカザエビについては知らない人も多いでしょう。ここでは、アカザエビについて生態や味わいなどを紹介します。
アカザエビの旬の時期・産地など生態
アカザエビはザリガニ下目アカザエビ科に属するエビの一種で、高級食材とされています。アカザエビの旬は9月から6月頃と長く、この期間はアカザエビを一番美味しく食べることができる時期です。アカザエビの産卵期は10月〜11月の秋頃で、メスのアカザエビは直径2mmの卵を約500個〜1500個と大量に産みます。
産卵期は卵に栄養を取られてしまうことから味が落ちると言われているため、産卵に向けて栄養を蓄えている旬の9月〜6月頃が身が締まって甘みが強くなり美味しくなるでしょう。アカザエビの産地は神奈川県・千葉県・静岡県・三重県など幅広くあり、水深200m以上の海底の砂泥で生息している海生ザリガニ類です。
また、アカザエビは日本近海に生息する固有種でもあります。養殖をすることができないため天然資源に頼らざるを得ず、捕獲されるエビは貴重とされ、高価な値段がついています。網を使った底引き網漁や底刺し網漁などの手法で漁をされており、中でもかご漁で採れたアカザエビはより高価です。
アカザエビの名前の由来と別名
アカザエビは漢字で「藜蝦」と書き、アカザエビの容姿が藜(あかざ)と呼ばれる植物の若葉にある赤斑の模様に似ていることに由来しています。アカザエビのハサミは三対あり、一番長いハサミはアカザエビの体長とほぼ同じくらいの大きさです。長くて大きなハサミを持っている特徴から、別名で手長エビと呼ばれることもあります。
レストランや寿司屋などでは手長エビと表記されることが多いですが、厳密には手長エビとアカザエビは全くの別物です。手長エビは、正式には川などの淡水に生息している手の長い小さいエビのことです。アカザエビとは違って、殻が柔らかいので唐揚げなど頭から丸ごと食べられる調理方法に向いています。
ほか、ヨーロッパの方で生息しているヨーロッパアカザエビは日本のアカザエビの近縁種で、イタリア料理やフランス料理でも高級食材としてパスタやスープに多く使われる食材です。フランス料理の呼び名はラングスティーヌで、イタリア料理ではスキャンピーといいます。
アカザエビの味わい・風味
アカザエビは、エビの中でも旨味たっぷりで濃厚な味わいがあると言われています。新鮮でプリプリとした歯応えを楽しむことができ、高級食材として知られている伊勢海老に匹敵する強い甘みが特徴です。鮮度の良いアカザエビは、旨味が凝縮されており刺身やお寿司などの生食にぴったりの食材です。特に、旬の時期を迎えたアカザエビは格別になります。
アカザエビは加熱をしても旨味を損なうことがないので、火を通した料理も人気で、パスタなどの洋食にも使われています。
藜蝦(あかざえび)の握り寿司。テナガエビとも呼ばれる。とっても似ているエビが多くて混在されることも多く、今回はニュージーランドアカザエビな気がする。とても値が張る高級種なのだが、姿も立派で味も優れていることから和食でも洋食でも需要が高い。#居酒屋明利 #テナガエビ #スキャンピ pic.twitter.com/q0Ahf8nkGG
— 明利英司:料理好き小説家 (@meirieiji) February 6, 2021
アカザエビ。名古屋石フリマの帰りに沼津寄ったときの土産。
— くるクル (@KleCru) September 5, 2020
シンプルにお刺身で。強い甘味が旨い。伊勢海老より味が濃厚!、食感もプリプリしてて噛みごたえがあってよき(* ´ ▽ ` *)
残った頭は味噌汁で。こっちは上品なよい出汁がでました。
難点は価格かな…よいお値段… pic.twitter.com/EYElhsG0Tg
(*エビの種類別の特徴について詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
アカザエビの値段・価格は?高い?

高級食材で知られている伊勢海老と肩を並べるアカザエビは、どのくらいの値段をしているのか気になる人もいるでしょう。ここでは、アカザエビの値段について紹介します。
アカザエビはエビの中で最高級の価格帯
スーパーなどで販売されている、バナメイエビやブラックタイガーは約200gで300円〜500円と比較的安価で購入することができます。一方で、高級食材として有名なアカザエビは、約200g、およそ2尾〜3尾で2500円以上とかなり高価な値段が付けられているのが特徴です。
アカザエビは1尾が大きく容姿が綺麗で、その中でもより大きく立派なアカザエビにはさらに高価な値段が付けられます。輸入品ではヨーロッパアカザエビがありますが、1kgで6000円以上の値段がつき、輸入品であっても高級食材といえるでしょう。アカザエビは養殖をすることができないので、流通量が少なく高価な値段になるようです。
高級食材として人気のアカザエビは、寿司屋やレストランなどにほとんどが流通するため、一般の流通ではなかなか手に入れることができません。ただし、アカザエビのトレードマークである大きなハサミは取れやすく、ハサミが取れてしまったアカザエビは価値が下がってしまいます。このハサミが取れたアカザエビは、加工品や干物として活用され販売されています。
アカザエビの食べ方は?

甘みと旨味の強い高級なアカザエビは、どのように食べるとより美味しいのでしょうか。ここでは、アカザエビを無駄なく味わうことができるおすすめの食べ方を紹介します。ぜひ、おすすめの食べ方を参考にしてみてください。
アカザエビの身は刺身で食べるのがおすすめ
新鮮なアカザエビの身は生のまま刺身やお寿司で食べると、ねっとりとした食感と濃厚な味わいをダイレクトに感じることができるのでおすすめです。
特に、旬のアカザエビは身がぎっしり詰まっており、歯応えも抜群なので刺身にぴったりです。アカザエビには青い卵がついているものもあり、刺身と一緒に食べることができます。青い見た目に躊躇してしまうことがあるかもしれませんが、卵にもエビの旨味が凝縮しているので、濃厚で美味しく食べることができるでしょう。
アカザエビの頭部・殻からは出汁が取れる
刺身として食べても美味しいアカザエビですが、加熱してもさらに甘みが増して美味しく食べることができます。特に、アカザエビの頭部や殻からは旨味たっぷりの出汁をとることができるので、捨てずに活用することがおすすめです。味噌汁やパスタにアカザエビの頭を使うと、エビの風味が溢れた贅沢な一品に仕上げることができます。
また、アカザエビの頭に入っているミソもクセがなく甘みがあるので、さらに濃厚で美味しい料理になるでしょう。アカザエビの殻は硬いですが、油で揚げると柔らかくなり頭・尻尾・ハサミまで全てを食べることができます。
パリパリした食感の殻や頭は噛むたびにエビの旨味が溢れてくるうえに、殻にはカルシウムが豊富に含まれているので、ぜひ余すことなく食べてみてください。
アカザエビの美味しいレシピ
アカザエビが手に入った際は、美味しい調理法で堪能するのがおすすめです。ここでは、アカザエビを使ったおすすめのレシピを紹介します。アカザエビを手に入れることができたら、レシピを参考に家庭で美味しいアカザエビの料理を作ってみてください。
①アカザエビのパスタ
アカザエビの殻から旨味がたっぷり染み出した、アカザエビのパスタです。アカザエビの頭にあるミソによって甘みが加わった贅沢な味わいに仕上がります。エビの風味とトマトソースの掛け合わせがとても美味しいので、ぜひ作ってみてください。
②シーフードパエリア
作るのに手間がかかりそうなパエリアですが、こちらは簡単に作ることができるレシピです。アカザエビをはじめとする魚介の旨味がご飯に染み込んで、本格的な味わいに仕上がります。見た目も綺麗なパエリアは、パーティーやイベントの料理としても最適です。
③アカザエビのアヒージョ
たっぷりのオリーブオイルとニンニクの風味で香り付けされた、アカザエビのアヒージョです。アヒージョのオリーブオイルはアカザエビの旨味が滲み出ているので、バゲットに付けても美味しく食べることができます。白ワインなどのお酒とも相性抜群のお洒落な一品です。
アカザエビを食べてみよう
旨味がたっぷりと詰まったアカザエビは、刺身やお寿司などにして美味しく食べることができます。高級食材であるためスーパーなどではあまり販売していませんが、市場などの直売所や通販で購入することができます。アカザエビを一番美味しく食べられる旬も長いので、機会があればぜひ一度味わってみてください。