ブロッコリーの下処理を用途別に!虫が取れる洗い方〜切り方・保存法まで紹介!
【管理栄養士監修】ブロッコリーの正しい下処理の仕方を知っていますか?ささっと流水で洗っているなどでは取れないような虫や汚れがブロッコリーにはたくさんついています。今回は、ブロッコリーの正しい洗い方・切り方や用途別の下処理の方法を紹介します。
目次
ブロッコリーの正しい洗い方・手順

ブロッコリーにはあのもこもこした形だからこそ、つぼみの部分に見えない汚れや虫がたくさんついています。また、ブロッコリーに農薬が残っていないかどうかも心配ですね。ブロッコリーにはいくつかの洗い方があります。どのように洗えばいいでしょうか。
①房を水に浸す洗い方
一番簡単な下処理は房を水を浸す方法です。水に浸しておくだけではあるものの、時間が少しかかりますので、食事を作るときの下処理と一緒に浸しておくといいでしょう。
①ブロッコリーの房が丸ごと入るボウルに水を張る
②ブロッコリーを逆さにして房を水につけておく
③20分ほど経ったら水を変えてブロッコリーの房をゆすって残った汚れを洗い落とす
人によっては水に酢を入れることもあります。20分ほど経つとブロッコリーのつぼみが開いて隙間の汚れが落ちやすくなり、虫も浮いてきます。小房に分けてある場合はポリ袋などに水と一緒にブロッコリーを入れて20分浸しておくと同じように汚れが落とせます。
②50度洗い
購入してから少し時間が経ってしまったブロッコリーにもおすすめなのが50度洗いです。熱いお湯で洗うことで虫や汚れも落ちますし、しんなりしてしまったブロッコリーも鮮度が戻ります。
①ボウルに50度ほどのお湯を張る
②ブロッコリーをお湯に入れて3分放置する
これなら時間がない時でもできますし、しんなりしてしまったブロッコリーも美味しく食べられます。お湯を使うとつぼみも開きやすくなりますので、湯通しするだけでも効果は得られますので、試してみてください。ただし、お風呂よりも熱い温度でやりますから気をつけましょう。
③塩や重曹を使う
塩や重曹を使って汚れを落とすことができます。ポリ袋を使ってシャカシャカ振るだけです。カットしたものもできますが、茎についたものならポリ袋と一緒に茎を持って振れるので便利です。
①ポリ袋に水を入れ、小さじ一杯の塩か重曹を入れる。
②袋を持って振る
③何度か水を変えて洗い流す
重曹は100円ショップなどでも手に入るほか、虫も農薬も落とせるのでおすすめです。料理以外にも使えますからストックしておくといいですね。買い物袋でもできますが、不透明な袋よりも汚れが落ちたかわかりやすいので、ポリ袋の方が便利です。
④野菜用洗剤を使う
洗剤の中には、野菜を洗うためのものもあります。食器用の洗剤も強力で野菜を洗うのにも使えますが、口に入るものですから心配ですよね。野菜用洗剤はホタテなどの天然素材を使用しているので口に入ってしまっても安心ですし、しっかり農薬を落としてくれます。パウダータイプと水溶性タイプがありますので、残留農薬が心配な方は使ってみましょう。
(*ブロッコリーの正しい洗い方について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
ブロッコリーの切り方は?

ブロッコリーをより美味しく食べるには、どう切るといいでしょうか。ブロッコリーは小さく切り分けると美味しさが引き立つので、できるだけ小さく子房に切るのがおすすめです。効率的に子房に分ける方法を紹介します。
ブロッコリーを小房に分ける切り方
ブロッコリーを小さく分ける時に中心に近くなると茎が長くなってきますね。茎は2回に分けて切ると綺麗に切り分けられます。やり方は以下の通りです。
①茎と房を切り分ける
②小房を小さく切り分けていく
③茎の部分が長くなって来たらもう一度茎を切り離す
④再び子房に切っていく
これなら小さく切り分けられますね。中心部は包丁で茎の中心に切れ目を入れることで手で割いて小さく小房に分けられます。つぼみもこぼれません。
ブロッコリーの茎の切り方
ブロッコリーは茎も食べられますので、無駄なく使いましょう。漬物やザーサイなどいろいろなことに使えます。
①ブロッコリーから切り離す
②厚めに皮をむく
②中の柔らかい芯を一口サイズにカットする
火を通す食べ方なら皮もむかずに食べられますが、漬物やサラダなどの生で食べるときは固くて食べられません。茎の断面に皮と茎の境目があるので、これを目印にして皮をむいていきましょう。
ブロッコリーの下処理の【用途別】おすすめ

ブロッコリーをいろいろな用途で使う場合、どのような使い方にすればいいでしょうか。シチューや炒めものなど、それぞれ下処理することで彩良く美味しく食べられます。
シチュー・炒め物用に下茹でする場合
シチューにブロッコリーを入れるとき、タイミングがわからなくて困ってしまうことがあります。ルーを入れる直前でいれても、ルーを入れてから5分程度はかき混ぜなければいけないので、その間につぼみが取れてボロボロになってしまいます。色も黒ずんでしまいますので、シチューに入れるときは別の鍋で下茹でしましょう。
①鍋にお湯を沸かし、塩を入れてブロッコリーを茹でる。
②冷水を張ったボウルにブロッコリーを入れて色止めをする
③シチューを器に半分ほど入れてからブロッコリーを乗せ、更にシチューをかける
シチューでブロッコリーを挟むことで冷水にとっていたブロッコリーが温まります。水分はシチューが水っぽくならないよう、しっかり水を切ってください。下茹での時の塩はティースプーン山盛り一杯から二杯ほどです。そのまま茹でて食べるときよりも少し固めになるように茹でると柔らかくなりすぎません。
炒めものに使う場合は柔らかい方が好みならシチューと同じように下茹でを、歯ごたえがあった方がいいならそのまま使います。茎も食べられるので房よりも先に入れ、そのあとで房の方を入れます。
栄養を効果的に摂取したい場合
下茹では水溶性のビタミンがお湯の中に流れ出てしまうのが欠点です。ブロッコリーはビタミンが豊富ですから、ビタミンをより多く摂取したいならレンジで加熱して調理しましょう。
①ブロッコリーを分ける
②水を少量かけ、ラップをする
③600Wで1分半加熱する
加熱の目安は100gにつき1分ほどです。一房すべて加熱するなら3分から4分ほどです。
ブロッコリーを保存する場合の下処理は?

ブロッコリーをできるだけ長く保存したいときや、たくさん手に入ったけど食べられないときは、冷凍保存ができます。冷蔵保存もできますが、ブロッコリーは2~3日するとつぼみが開いて黄色く変色してきてしまいます。できるだけ長く保存するにはどうしたらいいでしょうか。冷凍保存の他に冷蔵保存の仕方も併せて紹介します。
冷凍保存する場合

冷凍保存する場合は子房に分けます。鮮度の良いうちに冷凍した方がいいので、買って来たらつぼみが開かないうちに冷凍してしまいましょう。
①ブロッコリーを子房に分ける
②1つずつラップをする
③ポリ袋やジップバッグに入れて冷凍庫に入れる
1つずつラップをすることで取り出すときにくっついて房がボロボロになってしまうのを防ぎます。生で保存することで栄養もそのまま保存できます。
柳田ゆい
管理栄養士
食べる際は冷蔵庫に移して自然解凍しましょう。 炒め物など加熱調理の場合は、凍ったまま使うことができますよ。
冷蔵保存する場合
冷蔵保存するときは子房に分けずに茎をつけたままにするのがおすすめです。
①房をポリ袋やラップなどでくるむ
②茎の切られている部分を濡らしたキッチンペーパー包んでラップする
③牛乳パックやペットボトルなどに立てて保存する。
立てて保存することで本来畑に植えてある状態に近くなり、少しですが長く保存することができます。ブロッコリーは本来耐寒性のある植物ですから、温度の低い野菜室でもつぼみが開きます。できるだけ早く食べましょう。
下処理したブロッコリーを冷凍する場合
ブロッコリーは、茹でてから冷凍保存ができます。少し固めに茹でるのがコツですが、お弁当にそのまま入れることができる上、小房が崩れにくいといったメリットがあります。
①ブロッコリーを小房に分ける
②固めに塩ゆでする
③ザルにあけて粗熱を取り、小分けにしてポリ袋に入れて冷凍保存する
できるだけ素早く茹でて冷凍するのがポイントです。冷凍庫に金属のバットを入れておき、その上にブロッコリーを置くと急速冷凍ができます。1枚冷凍やチルド室に金属製バットを入れておくとブロッコリーにかかわらず、ほかの野菜の場合でも長期の保存ができて便利です。
(*ブロッコリーの保存方法について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
ブロッコリーは正しく下処理しよう
ブロッコリーはもこもことした形状をしているので虫や汚れが付きやすく、子房に分けるのもコツがいるのですね。下処理を正しく行うことで虫や汚れのない綺麗なものが食べられますし、栄養も損なわず、無駄なく使いきることができますから是非やってみてください。