ナスのアク抜きが必要な理由は?しないとどうなる?やり方や忘れた場合の対処法を紹介!
【管理栄養士監修】ナスのアク抜きはしていますか?やる必要性があるのでしょうか?今回は、ナスのアク抜きをする理由や忘れた場合どう変わるのかに加え、〈水〉〈塩〉を使ったアク抜きの仕方を紹介します。また、アク抜きをしなくてもいい場合もあるので、合わせて紹介します。
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ナスのアク抜きって必要なの?
夏や秋においしい野菜のナスですが、炒めたり煮たり、揚げたり、漬物にしたりオールマイティな野菜ですよね。ナスを調理する際は、アク抜きをするのが通例ですがなぜなのでしょうか?ナスのアク抜きをする理由・必要性から紹介します。
ナスのアク抜きをする理由は?忘れたらどうなる?
ナスを料理で使うときには、アク抜きしたほうがよいと度々聞きますが、本当に必要なのでしょうか?そもそも、ナスのアク抜きをするのはなぜなのでしょうか?ここでは、ナスのアク抜きをする理由を2点紹介します。また、アク抜きをし忘れた場合の対処法も合わせて紹介します。
理由①色合いを良くする
まず1点目は、料理の見た目の色合いを良くするためです。ナスを切った後、そのまましばらく放っておいた時に切り口が茶色く変色しまったことはありませんか?この茶色くなるのは、アクが原因です。
ナスに含まれるグロロゲン酸というポルフェノールの一種が酸化したものがアクの正体です。アク抜きをしないまま変色したナスで調理してしまうと、見た目が悪くなってしまいます。きれいな色味のまま仕上げたい、和風の煮物・汁物・漬物などの料理では、アク抜きはした方がいいでしょう。
理由②えぐみを取り除く
2点目には、ナスのえぐみなどを取り除き、本来の味を邪魔しないようにするためです。えぐみとは味覚の一つで、「苦い」と似ていますが、苦さだけでなく舌にまとわりつくようなざらざらする感覚です。
強いえぐみであれば、舌がひりひりする場合もあります。
ナスは切ったまま置いておくと、クロロゲン酸が酸化したアクが出ると紹介しましたが、このアクがえぐみの原因です。アクは見た目だけではなく、味にも影響するため、アク抜きはナスをおいしく食べるためにも必要です。
ここまで、アク抜きをすべき理由を二点紹介しましたが、忘れたらどうすべきなのでしょうか?以下で対処法を紹介します。
アク抜きを忘れた場合の対処法
先述したように、ナスのアクの正体は、ポリフェノールの一種のクロロゲン酸で、実はコーヒーなどにも含まれている成分であるため、体に害を及ぼすわけではありません。そのため、必ずしもナスのアク抜きをする必要性はないのです。
もし、アク抜きを忘れてしまった場合は、そのまま調理してもいいでしょう。料理の見た目と味は若干悪くなりますが、許容範囲です。
もし、色味が気になる場合には、油で加熱処理することで、ナスの変色を抑えることができます。また、ナスのアクは、皮付近に多く含まれているので、焼きナスなど皮をむいて調理してしまう場合には、アク抜きを忘れてしまっても問題ありません。
石川桃子
管理栄養士
クロロゲン酸は水溶性のためアク抜きはお水につけることが多いのです。しかし、クロロゲン酸は抗酸化効果のある栄養素なので気にならないようであればアク抜きをせずに摂ると良いでしょう。お味噌汁などの汁物に入れると気にならずに食べれますよ。
ナスのアク抜きをしなくていい場合とは?
アクの強いナスのアク抜きをする理由を紹介しましたが、アク抜きをするのが手間がかかりますよね?ここでは、収穫の時期や品種によってアク抜きをしなくてもいい場合について紹介します。
①旬の時期が6月頃のナスを使う場合
一般的な品種のナスは、全国でハウス栽培されているため、1年を通して店頭に並んでいる野菜です。ほとんどのナスの旬は、夏の7〜8月になり、秋ナスと言われている9月の終わりから10月ごろに収穫されるナスは、身も引き締まり、種が少なくおいしい物が多いです。ただ、7月〜10月頃のナスは、アクが大分強めです。
それに比べ、旬の時期である夏より前の6月ごろに出回っているナスは、えぐみが少ないため、アク抜きをせずにそのままで美味しく食べることができます。水溶性のビタミンがアク抜きで流出するのも防げるといったメリットもありますよ。
石川桃子
管理栄養士
旨味や栄養素が詰まっている旬の時期に効率よく摂ることをお勧めします。特にナスに含まれるポリフェノールのナスニンは皮に多く含まれているため、皮をむかずに調理すると良いでしょう。