日本酒の賞味期限はある?未開封・開封後や種類で比較!保存のポイントも紹介!

日本酒の賞味期限の目安を知っていますか?今回は、日本酒の賞味期限を〈未開封・開封後〉別や〈生酒・火入れ済み・熟成酒〉別に比較して、いつまでに飲むのが美味しいのか介します。日本酒の日持ちする保存方法や、賞味期限切れ日本酒の使い道も紹介するので、参考にしてみてくださいね。

・【お酒、飲酒は20 歳を過ぎてから】
・【未成年者の飲酒は法律で禁じられています】

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目次

  1. 日本酒の賞味期限は?どこに記載ある?
  2. 日本酒の賞味期限の表示はない
  3. 日本酒(未開封)の賞味期限はどのくらい?
  4. ①火入れ済みの日本酒は1年
  5. ②生酒・生貯蔵酒は6〜9ヶ月
  6. ③熟成酒は5年〜10年以上
  7. 日本酒(開封後)の賞味期限は?
  8. 開封後2〜3日以内に飲み切るのがベスト
  9. 日本酒の賞味期限が切れたらどうなる?
  10. ①色が黄ばんでる
  11. ②白く濁っている
  12. 日本酒の美味しさ長持ちな保存ポイントは?
  13. ①直射日光は避ける
  14. ②キャップ周りは清潔に保つ
  15. ③適正温度を保つ
  16. ④なるべく空気に触れさせない
  17. 日本酒の賞味期限切れの使い道は?
  18. ①米を炊くときに使用する
  19. ②カレーの隠し味にする
  20. ③インスタントヌードルに入れる
  21. 日本酒の賞味期限に注意しよう

日本酒の賞味期限は?どこに記載ある?

日本食と相性がよく、海外からも人気の高い日本酒ですが、賞味期限の記載はあるのでしょうか。日本酒の製造年月にも触れてながら解説していきます。

日本酒の賞味期限の表示はない

日本酒は賞味期限や消費期限の代わりに、日本酒の製造日をラベルに製造年月として表示することを義務付けられています。その理由は、日本酒の持つアルコールの殺菌作用により商品の腐食が進まず長期保存が可能なためです。なお、日本の食品表示法では、日本酒以外の酒類全般も賞味期限の表示を免除されています。

そのため、ウイスキーやワインなども同じ理由で一般的には賞味期限や消費期限の表示がなく、製造日の表示義務だけです。また、日本酒に表示される製造年月は日本酒を搾った日ではなく、その後濾過や火入れ、貯蔵や熟成などの全ての工程を経た、完全に出来上がったものを瓶に詰めた日を製造日として示します。

基本的には賞味期限は日本酒には存在しませんが、美味しく飲める期間はある程度決まっているので、長期での保存をしている場合は注意が必要です。(※1)

日本酒(未開封)の賞味期限はどのくらい?

賞味期限ではなく、製造日を製造年月として表示する日本酒ですが、賞味期限はどのくらいなのでしょうか。未開封で保存した場合のそれぞれの日本酒の種類の賞味期限を見ていきます。

①火入れ済みの日本酒は1年

火入れ済みの日本酒は以下のようなものがあります。

・久保田
・八海山
・越乃寒梅


火入れをした日本酒の未開封での賞味期限は製造日から1年ほどです。日本酒の製造工程の1つの火入れとは、日本酒の品質の劣化を防ぐために65℃前後で行う加熱処理のことです。一般的な日本酒は火入れの工程を、造られた直後と出荷する直前の2回経ているので、他の種類のものよりも比較的日持ちします。

なお、上記にある久保田は製造日から半年〜1年ほどの賞味期限で、期限切れ後は熟成で色味の変化はありますが飲むことはできます。また、八海山は約1年の賞味期限です。越乃寒梅は開封前に長期保存をしても健康を害する品質劣化はないとしているため、賞味期限の規定がないようです。

②生酒・生貯蔵酒は6〜9ヶ月

生酒・生貯蔵酒は以下のようなものがあります。

・獺祭
・手取川
・鍋島


生酒や生貯蔵酒の未開封での賞味期限は6〜9ヶ月で、冷暗所や冷蔵庫での低温での保存が必要です。生酒や生貯蔵酒は火入れの工程を省いたもので、加熱処理がされず酒の中に菌が生きて残るため劣化も早く、賞味期限は加熱処理されたものより短くなります。

火入れを一度もしないものを生酒、火入れを貯蔵前にせず出荷前のみ一度だけ行うものを生貯蔵酒と区別しますが、どちらの賞味期限にも差はなく9ヶ月を目安に飲み切りましょう。なお、保存状態によって品質が期限内でも変化する可能性はあります。これらの期間は目安として、購入前は銘柄やメーカーが推奨する期間の確認が必要です。

なお、上記の獺祭は未開封でも製造日から1週間、その他の酒も1〜2ヶ月を目安とし、開封後はどの商品も酸化が進むため2〜3日を目安に飲みきるのが良いです。また、手取川は未開封でも冷蔵保存をして3ヶ月程日持ちしますが、開封後は酸化が進むので早めに飲み切りましょう。鍋島は賞味期限の規定はありませんが低温で保管し早く飲みきることを推奨しています。

③熟成酒は5年〜10年以上

熟成酒は以下のようなものがあります。

・達磨正宗
・独楽蔵
・五橋



熟成酒は5〜10年以上の賞味期限があり、酒蔵や銘柄によっても期間は大幅に差があります。最も熟年数が長いものから濃熟タイプ、中間タイプ、淡熟タイプと種類が分けられていて、それぞれ味わいが変わってきます。なお、古酒と劣化した日本酒は全くの別物で、自宅などで正しい保存ができていない場合は傷んでいる可能性があるので注意しましょう。

上記の達磨正宗は、未開封のままであれば10年以上でも飲むことができます。また、独楽蔵は熟成により価値が上がることが大いに期待できるとし、賞味期限の規定がなく、五橋にも熟成酒の賞味期限の規定はありませんでした。低温で光が当たらない場所での保管をすればこのように熟成酒には賞味期限がないようです。

日本酒(開封後)の賞味期限は?

未開封の場合は日本酒の種類によって賞味期限に大きく幅があるようですが、開封後の賞味期限はどのくらいなのでしょうか。

開封後2〜3日以内に飲み切るのがベスト

日本酒は開封すると、味の劣化がどんどん進んでいきます。2〜3日ほどなら品質に大きな変化はみられませんが、1週間ほど経つと味わいも大きく変化するので、冷蔵保存をして開封から2〜3日を目安に飲みきるようにしましょう。特に生酒などの火入れをしていない日本酒は劣化がより早いので、できるだけ早いうちに飲みきることをおすすめします。

日本酒の賞味期限が切れたらどうなる?

冷蔵保存をしても開封したら2〜3日で賞味期限が切れてしまい日持ちがしない日本酒ですが、期限が切れるとどのような変異が起こるのでしょうか。見た目にわかりやすい変異を2つ解説していきます。

①色が黄ばんでる

日本酒の賞味期限が切れて傷んでくると、酒の色が無色透明から黄ばんできます。変色をしてしまうと、鮮度や味も落ちているので美味しく飲むことはできません。日本酒が劣化して黄ばむ一番の原因は、直射日光が長時間当たることにあると考えられています。

日本酒が直射日光に当たると、日本酒に含まれるアミノ化合物と還元糖を化合した時に起こる褐色物質を生成する、メイラード反応を起こします。この褐色物質が日本酒内に発生することで日本酒の色が変色するので、日本酒を常温保存するときは直射日光の当たらない冷暗所で保存をするようにしましょう。

②白く濁っている

日本酒が傷むと無色透明の酒の透明感がなくなり、白く濁ります。これは酒蔵での貯蔵中に日本酒が急激に腐敗してしまう火落ちが原因と考えられ、火落ちした日本酒の香りは通常のものと全く異なる、酸っぱいような匂いが強くします。飲むことはできますが、大幅に品質は劣化していて匂いもきつく、味も落ちていることが多いので飲まないことがおすすめです。

また、火落ちに似た変化のタンパク混濁も見た目には白く濁って見えることがあります。これは、日本酒の中の酵素が時間の経過で結合して現れたものなので、特に香りや品質に変化はありません。加熱すると消えるため、気になる人は燗にして飲むようにしましょう。

日本酒の美味しさ長持ちな保存ポイントは?

開封後は日持ちがしない日本酒ですが、美味しさを長持ちさせて日持ちさせるためにはどのようなポイントに気をつけたら良いのでしょうか。

①直射日光は避ける

日本酒は光にとても弱いお酒のため、特に直射日光が当たると短時間でも色味や品質に変異が起こります。これは日本酒に含まれる成分が日光の紫外線によって変化してしまうためで、長時間直射日光に日本酒が当たると日光臭と呼ばれる異臭がを発生させることもあります。日本酒を常温保存する場合には、必ず光の当たらない冷暗所を選ぶことが無難です。

②キャップ周りは清潔に保つ

キャップ周りを清潔に保っていないと、サビやカビの原因になります。瓶の中身の品質も劣化させる可能性があるので、飲み切らずに残しておく際は注ぎ口を清潔な布などで拭き取るなどして綺麗に保つようにしましょう。

③適正温度を保つ

日本酒は温度変化にも敏感で、温度の高いところで保存をすると無色透明な酒に色味がついていき、独特な香りがする老ね香(ひねか)を発生させることもあります。日本酒の保存には5〜6℃の温度が最適とされ、低温保存することで味の変化を少なく抑えられます。なお、常温保存の場合は最低でも15℃以下で保存をするようにしましょう。

気温の低いシーズンや地域であれば常温保存も可能な場合もありますが、低温保存をキープできない場合は冷蔵庫保存がおすすめです。

④なるべく空気に触れさせない

開封した日本酒をなるべく空気に触れさせないことで、酸化を抑えて味わいの変化や品質の劣化を防げます。酸化によって生じる味わいの変化を楽しむこともできますが、品質の劣化もあるのでなるべく早めに飲みきることがおすすめです。一度に飲み切れず大きな瓶の中で空気に触れている面積が多い場合は、小さい容器に移して冷蔵庫で保存しましょう。

その際は、必ず移し替える容器を清潔に洗浄、乾燥させたものを使用して雑菌などを繁殖させないようにすることが大切です。

日本酒の賞味期限切れの使い道は?

日持ちのしない日本酒は賞味期限が切れてしまいやすいですが、味が落ちた日本酒は様々な活用方法があります。賞味期限が切れた日本酒の使い道に困ったら参考にしてみてください。

①米を炊くときに使用する

日本酒をお米を炊く時に小さじ1〜2杯ほど加えると、炊き上がったご飯に艶が出て甘みも増します。冷やご飯を電子レンジで温め直す時にも、ほんの少し日本酒を加えてから加熱すると、通常よりもふっくらした仕上がりで美味しく食べることができます。

②カレーの隠し味にする

カレーの中に隠し味として日本酒を入れると、煮込んでアルコールが蒸発する時に肉の臭みを取り除いて、旨味を凝縮させる作用があります。アルコールが苦手な人や未成年が食べる場合には、じっくり煮込んでアルコールを飛ばすようにしましょう。

③インスタントヌードルに入れる

インスタントヌードルに入れることで、インスタントフード独特の雑味が消えて、上品な風味に変わります。カップ麺1つあたりに大さじ1杯ほどの日本酒を完成後にかけることで、美味しく食べられます。

日本酒の賞味期限に注意しよう

開封後は冷蔵保存をしてもあまり日持ちがしない日本酒ですが、賞味期限が切れても料理などに便利に活用ができるようです。開封してから2〜3日と賞味期限は短いですが、正しい保存方法を心がけて美味しく日本酒を愉しんでみてはいかがでしょうか。

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