カツオにアニサキスはいる?たたきは?確率や見つけ方・対策方法も紹介!
カツオに寄生虫「アニサキス」がいるか知っていますか?見つけ方や対処法が気になりますよね。「今回は、〈生刺身・たたき〉など、カツオにアニサキスがいる確率を、見つけ方とともに紹介します。カツオのアニサキスの<冷凍・加熱・焼く>などの対処法も紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
カツオに寄生虫「アニサキス」がいる確率は?たたき・生刺身は危険?
アニサキスは食中毒の原因としても有名ですが、カツオにつく確率が高い寄生虫なのかが気になります。カツオは刺身やたたきなど生で食べることも多いので、注意が必要です。ここでは、カツオに寄生虫であるアニサキスがつく確率について説明します。
カツオにアニサキスがいる確率は高い
カツオにアニサキスがいる確率は高く、食中毒になると以下のような症状があらわれます。
・みぞおちの激痛
・吐き気
・嘔吐
・下腹部痛
・結膜炎
急性胃アニサキス症を発症した場合はみぞおちへの激痛や吐き気、嘔吐が起こる可能性が高いです。急性腸アニサキス症になると下腹部痛や結膜炎のような症状があらわれます。急性胃アニサキス症は食後数時間から十数時間、急性腸アニサキス症は数十時間から数日ほど経ってから発症するのが一般的です。
しかし厚生労働省が発表した「令和5年食中毒発生事例(速報)」をみても、かつおを原因としたアニサキスによる発症事例は1件で多くありません。
カツオのたたきはアニサキスが残っていることも
身が半生な状態であるカツオのたたきには、寄生虫のアニサキスが残ってることもあるため注意が必要です。アニサキスは内臓に寄生していますが、カツオが死ぬと身に移動します。刺身やたたきの柵に移動したアニサキスが残ったままのケースはゼロではないので、チェックしてから調理することをおすすめします。
(*アニサキスがいない魚の種類について詳しく知りたい方は、こちらの記事を読んでみてください。)
カツオのアニサキスの見つけ方は?

カツオの刺身やたたきの柵にアニサキスが潜んでいる可能性があるので、食中毒を防ぐためにも見つけ方を覚えておくに越したことはありません。ここでは自宅で簡単にできる、カツオについたアニサキスの見つけ方を具体的に説明します。
①目視で探す
カツオについたアニサキスを目視で探す方法は、以下の通りです。
①カツオを切り身にする
②切り身を透かして見る
③白い糸のようなものがないかを確認する
アニサキスはもともと半透明の白色で長さは2~3㎝、太さは1㎜ほどなので見つけやすいと考えられます。しかしアニサキスが魚の血液や体液を吸収し、赤色に代わっていることもあるので丁寧に目視する方が安心です。アニサキスが丸まっていることもあるので、糸くず状のものは注視しましょう。
②ブラックライトで照らす
カツオについたアニサキスをブラックライトで照らして探す方法は、以下の通りです。
①カツオを切り身にする
②切り身をブラックライトで照らす
③発光したアニサキスを探す
アニサキスをブラックライトで照らすと発光するので、見つけやすいです。しかし近年は発光しないアニサキスがいるとわかったので、完全な方法とはいえません。カツオにアニサキスが1匹見つかると複数いることが多いので、ブラックライトで照らした後で目視でもチェックすることをおすすめします。
カツオの白い筋との違い・見分け方

カツオの身に入っている白い筋は速筋と呼ばれる筋肉なので、食べても問題ありません。白筋とも呼ばれる速筋は同じ方向に向かって伸びており動きませんが、アニサキスは刺激すると丸まるので見分けやすいです。また最初から丸まっている白い筋もアニサキスと考えられるので、ピンセットなどで取り除きましょう。
カツオのアニサキス対策は?加熱・冷凍でOK?

カツオを刺身やたたきにするにあたり、アニサキスを死滅させて食べるのも方法の1つです。カツオにつくアニサキスは加熱や冷凍で死滅するのか、気になる人もいるでしょう。ここでは、カツオを刺身やたたきで楽しむ際のアニサキス対策について説明します。
対策①カツオの内臓をすぐに除去する
釣ったカツオを刺身やたたきで楽しみたい場合は、内臓をすぐに除去しましょう。前述したように内臓に寄生していたアニサキスは、カツオが死ぬと身に移動してしまいます。新鮮なうちに内臓を除去しアニサキスが身に移るのを避けたうえで、調理の際に目視するのがおすすめです。
対策②カツオを冷凍する
カツオの柵を購入した場合は冷凍し、アニサキスを死滅させるのも方法の1つです。アニサキスはマイナス20度以下で24時間ほど冷凍すると、死滅するとされています。家庭用の冷凍庫はマイナス20度にはならないので、48時間以上は冷凍してアニサキスを死滅させるとよいでしょう。
冷凍したカツオを解凍して刺身やたたきに調理する際に、切り身にしてアニサキスを目視して確認するとより安心して食べられます。
(*アニサキスは冷凍で死ぬのかについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を読んでみてください。)
対策③カツオを加熱する・焼く
アニサキスは熱に弱い性質をもつため、カツオを加熱したり焼いたりすると死滅します。アニサキスを死滅させるためには70度以上に加熱するか、60度ほどで1分以上火を通すのが目安です。しかしカツオのたたきの場合は表面を炙るだけとなり、中まで加熱されないのでアニサキスが死滅せずに残るリスクがあるため注意が必要です。
(*アニサキスを加熱して食べても大丈夫かについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を読んでみてください。)
注意①アニサキスはわさび・醤油で死滅しない
寄生虫の中には調味料に浸けると死ぬ種類もありますが、アニサキスはわさびや醤油と合わせても死滅することはありません。カツオの刺身やたたきを食べる際に薬味や醤油と合わせても、アニサキスによる食中毒のリスクは残ったままです。アニサキスは塩分や酢に強いので、冷凍や加熱などの方法で死滅させることをおすすめします。
注意②アニサキスの死骸でアレルギー発症する場合もある
死滅したアニサキスを食べても食中毒は発症しないものの、死骸によってアレルギー症状があらわれるケースがあるので注意が必要です。アニサキスアレルギーの人が死骸を食べると、蕁麻疹や血圧低下などの症状が起こる可能性があります。冷凍または加熱したカツオであっても、アニサキスを除去してから食べるようにしましょう。
(*アニサキスの死骸を食べても平気かについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を読んでみてください。)
カツオはアニサキスに気をつけて食べよう
刺身やたたきにして楽しむ人が多いカツオには、アニサキスが寄生していることが多いです。食中毒やアレルギーを発症するリスクがあるので、対処方法を覚えて実践したうえでカツオを食べるようにしましょう。