梨が黒い・半透明の原因は?食べられる?中・表面/皮の黒ずみを解説

梨が黒い原因を知っていますか?食べられるのでしょうか。果肉が白い梨が黒に変色したら驚くでしょう。今回は、梨を切ったら〈表面・中〉が黒い・(半)透明の原因や、黒くなるのを防ぐ方法を紹介します。黒い梨のおすすめの食べ方も紹介するので参考にしてみてくださいね。

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目次

  1. 梨を切ったら中が黒い原因は?
  2. ①芯腐れ症
  3. ②シンクイムシによる虫食い
  4. ③長期保存による傷み
  5. ④ポリフェノールの酸化
  6. 梨が黒い場合は食べられる?
  7. 梨が黒い場合は基本的に食べられるが劣化している
  8. ただし梨が腐っている場合は食べるのはNG
  9. 梨が(半)透明の原因は?食べられる?
  10. 梨が(半)透明な原因は密症
  11. 梨が(半)透明な場合は食べられる
  12. 梨が黒い場合のおすすめの食べ方は?
  13. ①加熱する食べ方
  14. ②すり潰す食べ方
  15. 梨が黒くなるのを防ぐ方法は?
  16. ①食べるまで水にさらしておく
  17. ②レモン汁などをまぶす
  18. ③冷凍か冷蔵で保存する
  19. 梨が黒い・透明な原因を知ろう

梨を切ったら中が黒い原因は?

梨は甘くてみずみずしい食感が美味しい果物ですが、切ったら皮の中に黒ずみが見られることがあります。梨が黒いのは、何が原因なのでしょうか。ここでは、梨の中が黒くなる原因を4つ紹介します。

①芯腐れ症

出典: @gonnzou295

梨が黒くなるのは、芯腐れ症と呼ばれる病気によるものが原因である可能性があります。芯腐れ症とは、植物が細菌の一種である胴枯病菌に感染する病気のことです。梨の木がこの病気に感染すると枝や果実が腐り、果肉の芯の部分を中心に黒や茶色に変色します。

芯腐れ症は果肉に変化が見られる病気のため、梨の皮を剥いたり切ったりするまで判別するのが難しいと言われています。買ったばかりの梨や正しく保存していた梨の表面が綺麗でも、切ると黒く変色していた場合は、芯腐れ症の病気が原因である可能性が高いです。

②シンクイムシによる虫食い

梨の芯の部分を含めて果肉に黒い変色が見られたり、果肉の一部が黒くなったりしている場合は、シンクイムシによる虫食いが原因かもしれません。シンクイムシは芋虫のような害虫で、梨の皮から内部へ侵入して果肉を食べます。シンクイムシが梨の果肉を食べると、食べた部分が黒くなると言われています。

③長期保存による傷み

梨を長く保存して傷むと、黒く変色することがあります。梨は傷みが進んで果実に変化が現れるまで時間がかかり、傷み始めは果肉の一部が黒く変色しますが、傷みが進行すると黒い部分が全体に広がります。

④ポリフェノールの酸化

梨に含まれるポリフェノールと呼ばれる成分が空気に触れて酸化すると、果肉が黒く変色する場合があります。ポリフェノールが酸化して変色した梨は、わずかな渋味が出て食感も落ちてしまいます。

梨が黒い場合は食べられる?

黒い梨は、食べずに捨ててしまった方がよいのではないかと考える人もいるでしょう。ここでは、梨が黒い場合は食べられるかどうかや、腐った梨の特徴について紹介します。

梨が黒い場合は基本的に食べられるが劣化している

梨が黒い場合は基本的に食べることはできますが、劣化しているため味は落ちています。芯腐れ症は植物同士で感染する病気のため、感染した梨を食べても人体への影響はないと言われています。ただし、芯腐れ症の病気に感染した梨は見た目が悪いため、購入した店で返品してもらえないか相談するのがおすすめです。

ポリフェノールによって黒く変色した梨も問題なく食べられますが、新鮮な梨よりも風味や食感が落ちているので、早めに食べ切ったほうがよいでしょう。傷みや虫食いによって黒くなった梨は、変色した部分を取り除けば食べられます。また、シンクイムシのような虫が果肉についているのに気が付かず黒い梨を食べてしまっても、体に悪影響はないと言われています。

ただし梨が腐っている場合は食べるのはNG

ただし、梨が腐っている場合は、食べるのは控えましょう。梨の果肉の一部分が黒い場合は食べられることが多いですが、変色が広範囲に広がっているものは腐敗している可能性が高いため、廃棄するのが無難です。また、果実が柔らかい、酸っぱいような異臭がする、酸味がある、カビが生えるなどの状態になった梨は、腐敗している証拠です。

(*梨が腐るとどうなるかについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)

梨が腐るとどうなる?食べれるかの見分け方は?茶色い・柔らかいなど状態別に紹介!

梨が(半)透明の原因は?食べられる?

梨の果肉が透明または半透明の状態になるのは、どのような原因があるのでしょうか。ここでは、梨が(半)透明になる原因や、食べられるかどうかについて詳しく紹介します。(半)透明になった梨を美味しく食べる方法も紹介するので、参考にしてください。

梨が(半)透明な原因は密症

梨が(半)透明になるのは、梨やりんごなどの果実に現れる蜜症と呼ばれる生理障害が原因です。蜜症は、梨のなかでも豊水や新高などの品種によく見られます。梨が蜜症になると、果肉の一部分が半透明の水浸状になり、過度に柔らかくなります。蜜症になった梨は、切った後時間の経過とともに黒ずんでくるのが特徴です。

梨が(半)透明な場合は食べられる

梨が(半)透明になった場合は、食べても問題ありません。蜜症になった梨は甘味はありますが、果肉が柔らか過ぎて食感が悪くなるため、新鮮な梨と比較すると食味が低下しています。蜜症の梨はそのまま食べずに、コンポートにすると美味しく食べられます。

梨が黒い場合のおすすめの食べ方は?

黒い梨は基本的に食べられますが、新鮮な梨と比較すると味や食感が落ちています。ここでは、黒い梨を美味しく食べるための調理方法について紹介します。黒い梨の見た目や味・食感が気になって、食べるのをためらった時は参考にしてください。

①加熱する食べ方

梨を以下のような手順で加熱してコンポートにすると、黒く変色していても美味しく食べられます。

1.耐熱性のボウルに8等分に切った梨と砂糖・レモン汁を入れる
2.ボウルにラップをかけて、600wのレンジで3分加熱する
3.ラップをかけたままの状態で冷ました後、冷蔵庫で冷やして完成


梨を大きめに切って作りたい時は、様子を見ながら加熱時間を延ばしてください。上記の材料のほか、白ワインを加えるのもおすすめです。黒く変色した梨を加熱すると柔らかくなるため、味や食感の変化が気にならなくなります。また、コンポートにすることで保存性が高まり、傷みかけた黒い梨が日持ちするメリットもあります。

②すり潰す食べ方

黒い梨は、以下のようにすり潰して食べるのもおすすめです。

1.梨の皮を剥く
2.すりおろし器で擦って完成


梨を加熱すると味や食感が変わるのが気になる人は、梨を生のまますり潰す方法がおすすめです。梨をすり潰すと変色した部分が砕けて見た目がよくなるうえに、渋味よりも甘味や水分を強く感じられます。すり潰した梨は、他の果物を混ぜてスムージーにしたり、ヨーグルトなどにトッピングしたりして食べるのもおすすめです。

梨が黒くなるのを防ぐ方法は?

黒く変色した梨は食べられますが、変色がなく綺麗で新鮮な状態の梨を食べたいものです。ここでは、梨が黒くなるのを防ぐ方法を3つ紹介するので、参考にしてください。

①食べるまで水にさらしておく

梨は以下のような手順で食べるまで水にさらしておくと、変色を防ぐことができます。

1.梨の皮を剥いて芯を取り除き、果実を食べやすい大きさに切る
2.塩水または砂糖水を張ったボウルに梨を入れ、10分程度漬ける
3.梨を水から取り出して完了

梨を水から取り出した後に、空気に触れないようにラップで包むと、さらに変色を防ぐことができます。塩水の場合は水200mlに対して塩を小さじ1/5杯、砂糖水の場合は水200mlに対して砂糖を大さじ1杯入れて作ってください。梨を塩水に漬けると風味が変わるため、本来の味を残したい時は砂糖水に漬けるのがおすすめです。

②レモン汁などをまぶす

梨に以下のような手順でレモン汁をまぶしても、変色を防ぐことが可能です。

1.梨の皮を剥いて芯を取り除く
2.果肉にレモン汁をまぶして完了


レモンに含まれるビタミンCが酸化酵素と反応して、変色を遅らせることができます。上記のほか、酢をまぶしたり、レモン汁を入れた水に切った梨を漬けたりする方法もあります。レモン水は、水300mlに対してレモン汁を小さじ1杯入れて作ってください。

③冷凍か冷蔵で保存する

梨は、冷凍または冷蔵で保存すると黒く変色しにくくなるうえに、虫の侵入も防ぐことができます。梨を常温にしばらく置くと傷んで黒く変色することがあるため、注意が必要です。梨を冷蔵する際には、果実を1個ずつキッチンペーパーとラップで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫で保存します。キッチンペーパーが濡れていたら、新しいものに交換してください。

梨を冷凍する場合は、皮と芯を取り除いてくし形切りにした後にラップで包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存してください。冷蔵した梨は1週間~10日、冷凍した梨は1か月程度保存することができます。冷凍した梨は解凍せず、そのままシャーベットとして美味しく食べられます。

(*梨の保存方法について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)

梨の保存方法・期間は?常温はNG?冷蔵庫・冷凍で長持ちさせるコツや保存食レシピも紹介!

梨が黒い・透明な原因を知ろう

梨の果実が黒いのは害虫や病気、ポリフェノールの酸化など様々な原因があり、透明になるのは蜜症によるものです。果実が黒や透明になった梨は基本的に食べられますが、味や食感は落ちているため、加熱したりすり潰したりして調理するのがおすすめです。梨が黒い・透明な原因を知って、美味しく食べてください。

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