あさりの正しい保存方法と砂抜きの仕方は?冷蔵庫・冷凍で日持ちするコツを紹介!
あさりの正しい保存方法を知っていますか?今回は、あさりの砂抜き・下処理の方法や、〈冷蔵庫・冷凍〉で保存する方法・手順を紹介します。あさりが腐って食べられない状態や保存食レシピも紹介するので、参考にしてみてくださいね。あさりを知り、美味しく味わいましょう。
目次
あさりが大量に獲れた…保存できる?

暖かな日差しを感じる春は行楽日和のため、休日に出掛ける人も多いのではないでしょうか。春の行楽の1つには、海遊びも兼ねて楽しめる潮干狩りがあります。宝探し気分で潮干狩りについ夢中になり、気付いたらあさりが大量に獲れていることもあるでしょう。頑張って獲ったあさりを全て美味しく食べるために、何をしたら良いのか見ていきましょう。
あさりの保存前の下処理は?

潮干狩りで獲ったあさりを保存する場合には、保存する前に下処理をする必要があります。あさりの下処理を怠ると食感が悪くなるので、事前に行うようにしましょう。ここでは、あさりを保存する前に必要な下処理の方法、さらに時短で済ませる裏技も紹介します。
あさりの保存前に砂出しが必要な理由
あさりを食べたときに、ジャリっとした食感を感じたことがある人も多いのではないでしょうか。この食感の原因はあさりの中に溜まった砂であるため、嫌な食感を無くしあさりを美味しく食べるためには砂抜きが欠かせません。
ただし、冷凍して死んだらあさりから砂を抜くことはできないので、あさりを保存する前に砂抜きをするようにしましょう。
あさりの砂出しのやり方
あさりの下準備として必要な砂抜きは、以下の手順で行います。
【手順】
①3%の濃度の塩水を作る
②あさりを流水で洗う
③平たい容器に重ならないようあさりを並べ、塩水を加える
④新聞紙を被せ、数時間放置する
⑤水洗いをし、殻の汚れを落とす
ボウルなど丸みのある容器に入れると、上にあるあさりが吐いた砂を下にあるあさりが吸ってしまうので、必ずバットなど平たい容器を使用しましょう。さらに、網を敷いて水切りバットのように浮かせることで、吐いた砂を再び吸い込むことを防げます。
また、塩水の量は多いほうが効果的だと思う人もいるかもしれませんが、塩水の入れすぎはあさりを窒息死させ、しっかりと砂抜きができません。塩水の量はあさりの頭が少し出るくらいにし、あさりが空気に触れるようにしましょう。塩水に浸す時間は、スーパーなどで購入したあさりは2時間程度、潮干狩りで獲ったあさりは6時間程度です。
あさりの砂だしを時短する方法
あさりを美味しく食べるために砂抜きは大切な下処理ですが、時間が掛かってしまうので面倒と感じる人もいるかもしれません。ここでは、30分も掛からずにあさりの砂抜きを終わらせる裏技を紹介します。
【手順】
①45~50℃のお湯を用意する
②あさりを水で洗う
③あさりを平たい容器に広げ、お湯を注ぐ
④殻同士をこすり合わせて軽く洗い、15分程度放置する
⑤水洗いをし、殻の汚れを落とす
あさりを浸しているお湯が汚れてきたら、お湯を入れ替えましょう。上記の方法を行うことで、短時間で殻が開き砂を吐き出してくれます。ただし、あさりに刺激を与えて強制的に砂を吐かせているので、日持ちはしなくなります。この方法で砂抜きをした場合は、翌日まで持ち越さずその日のうちに調理するようにしましょう。
(*短時間であさりの砂抜きをする方法について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
あさりを冷蔵庫で保存する方法は?

下処理をしたあさりは冷蔵保存することができますが、誤った方法で保存するとあさりが死んでしまい食べれなくなってしまいます。ここでは、あさりを冷蔵庫で保存する際の正しい方法や保存期間を紹介します。
あさりを冷蔵庫で保存する方法・手順
砂抜きをしたあさりを冷蔵庫で保存する場合は、以下の手順で行います。
【手順】
①3~4%の濃度の塩水を作る
②容器にあさりを並べ、塩水を加える
③新聞紙やキッチンペーパーを被せる
砂抜きをする時と同様に、塩水を加える量の目安はあさりの頭が少し出るくらいです。また、容器を密閉するとあさりが呼吸できなくなるため、新聞紙やキッチンペーパーを軽く被せると良いです。ラップをする場合は、いくつか空気穴を開けておきましょう。
冷蔵保存したあさりの保存期間
冷蔵庫で保存したあさりの保存期間は2~3日と日持ちしませんので、2~3日で食べ切れる量を冷蔵庫で保存するようにしましょう。また、冷蔵保存をした翌日以降は、1日1回塩水を入れ替えると良いです。
あさりを冷凍保存する方法は?

下処理をしたあさりを冷凍保存する際、美味しさを保ったまま日持ちさせるために押さえておきたいポイントがあります。ここでは、あさりを冷凍庫で保存する際の正しい方法や保存期間、さらには解凍するときのコツを紹介します。
あさりを冷凍保存する方法・手順
あさりを冷凍庫で保存する方法は、殻がついたまま保存する方法とむき身で保存する方法の2種類があります。
【殻がついたまま保存する手順】
①あさりを殻がついたまま保存袋に入れる
②空気をしっかり抜いた状態で封をし、冷凍庫に入れる
【むき身で保存する方法】
①鍋にあさり・塩・酒を入れて強火で茹でる
②沸騰したら弱火にし、アクを取りながら15分煮立てる
③茹でたあさりをざるにあげ、殻から身を取り出す
④保存容器に入れて封をし、冷凍庫に入れる
一度解凍したあさりを再度冷凍すると鮮度が落ちてしまうため、あさりの量が多い場合は1食分に小分けして保存すると良いでしょう。また、むき身で保存する際に出る煮汁には、あさりの旨味がたくさん詰まっています。だし汁として料理に活用できるので、捨てないようにしましょう。
冷凍保存したあさりの保存期間
冷凍保存したあさりの保存期間は、保存方法によって異なります。殻がついたまま保存した場合は1か月程度、むき身で保存した場合は3か月程度日持ちします。むき身での保存は保存期間が長い反面、茹でる手間が掛かってしまいます。それぞれの方法のメリット・デメリットを踏まえ、自分に合った方法を選ぶと良いでしょう。
冷凍あさりの解凍するコツ
冷凍した食材を解凍する方法はさまざまですが、冷凍あさりの解凍に適しているのは、凍った状態で火にかけ、加熱しながら解凍する方法です。味噌汁など汁物に使用する時も、水の状態からあさりを入れるのではなく沸騰したら入れるのがおすすめです。冷蔵庫や常温で自然解凍することもできますが、傷みやすいのでおすすめできません。
(*あさりの砂抜き後の保存方法について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
あさりが腐って食べられない状態は?

潮干狩りで獲ったあさりの中に、腐ったあさりが含まれていることがあります。腐ったあさりを食べてしまうとお腹を壊してしまうことがあるので、ここでは腐ったあさりの見分け方を紹介します。
腐ったあさりの特徴
腐ったあさりの特徴は3点あり、匂いや見た目で判断することができます。
・変な匂いがする
・砂抜きをしている時に殻が開かない
・砂抜き後に殻が閉じない
ドブの匂いのような異臭を放つあさりは、すぐに腐っていると判断できるでしょう。潮干狩りで獲ったあさりは表面に残っている砂やプランクトンによって匂うこともあるので、表面をしっかり洗っても匂いがするかどうか確認するようにして下さい。
また、砂抜きをする中でも、腐っているあさりを見分けることができます。死んでいるあさりは砂抜き中に殻が開かないので、一向に殻が開かないあさりがあれば取り除きましょう。また、砂抜きで開いた殻が閉じないあさりも死んでいる可能性があり、注意が必要です。同様に、触ったりあさり同士をぶつけて刺激を与えても、殻を閉じないあさりも死んでいると判断できます。
(*あさりの賞味期限や殻が開かない原因について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
あさりの保存食レシピのおすすめ
あさりの冷蔵・冷凍保存の方法を紹介しましたが、調理した状態であさりを日持ちさせることもできます。ここでは、長い期間保存できるあさりのおすすめレシピを紹介します。
①あさりのしぐれ煮
あさりを煮詰めるだけでできる簡単レシピで、冷蔵保存なら2週間ほど日持ちします。ご飯が進む甘めの味付けになっており、酒のつまみにも合うので色々な愉しみ方が出来るでしょう。
②あさりの炊き込みご飯
あさりの旨味が詰まった炊き込みご飯は冷凍保存をすることができ、保存期間は1か月ほどです。熱いうちにラップで包みジップロックで密閉することで、美味しさを保ったまま保存できるのでより長期間保存したい時に向いているレシピです。
あさりを正しく保存して日持ちさせよう
潮干狩りで大量のあさりが獲れた時、嬉しい反面すべて美味しく食べ切れるのか不安に感じることがあるかもしれません。しかし、あさりの下処理や保存の方法を正しく理解することで、あさりをより長く日持ちさせることができます。あさりを正しく保存し、最後まで美味しく愉しみましょう。