カレイの刺身がない理由は?寄生虫がいるから?ヒラメとの味・食感の違いなど比較して紹介!
カレイの刺身を見かけませんが、生で食べられないのでしょうか?今回は、カレイの刺身が出回らない理由や、ヒラメの刺身との味・食感の違いに比べて、寄生虫の注意点・対策も紹介します。カレイの刺身の美味しい食べ方も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
カレイの刺身には、「アニサキス」と呼ばれる寄生虫がついている可能性があることには注意が必要です。この寄生虫を誤って口にすると、アニサキスが胃や腸を刺激して下痢や嘔吐、下腹部痛などといった食中毒症状が現れることがあります。
この症状は食後数時間から数日後に発症するのが特徴です。食中毒症状が起こらない場合も、アニサキスによってじんま疹や湿疹などといったアレルギー症状が引き起こされる恐れもあります。また、アニサキスは、酢や塩、醤油やわさび等をつけても死滅することはありません。
アニサキスは鮮度が落ちたカレイに寄生しやすいと言われているので、鮮度が悪いカレイを生刺身として食べるのは避けてください。
対策①締める際に内臓をとる
アニサキスは魚介類の内臓を中心に寄生する性質があり、死後時間が経つと内臓から筋肉へ移ることがあります。そのため、カレイを刺身で食べる場合は、締める前にすみやかに内臓を除去してください。ただし、カレイが生きている段階ですでにアニサキスが筋肉についていることもあるので、生で食べるのであれば目視でしっかりと確認することが大切です。
アニサキスの体長は2cmから3cmほどで、白く透き通った糸のような見た目をしています。よく目を凝らして見れば目視で確認できる大きさなので、カレイの身にアニサキスがついていたらしっかりと取り除いてください。
対策②冷凍する
アニサキスは低温に弱く、冷凍することで死滅すると言われています。カレイを生食するのに抵抗がある方は、事前にカレイを冷凍した後に解凍してから食べると良いでしょう。アニサキスは-20℃の環境で24時間以上冷凍すると死滅します。
ただし、家庭用の冷蔵庫の冷凍室は-18℃ほどの温度なので、家庭の冷凍室を使う場合は48時間以上冷凍するようにしてください。
(*アニサキスを冷凍で死滅させる方法について詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
(*アニサキスの見つけ方について詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
カレイの刺身の美味しい食べ方は?
カレイの刺身を美味しく食べるには、どのような方法があるのでしょうか。ここからは、カレイの刺身の美味しい食べ方を紹介します。
①寝かせて熟成させる
魚は釣り上げたばかりの新鮮なものよりも、寝かせて熟成させたほうが旨みが増して美味しくなります。これは、魚の身に含まれるアデノシン三リン酸と呼ばれる成分が、魚の死後に熟成させることで旨み成分であるイノシン酸へと変化するためです。
カレイの刺身も、他の魚と同様に熟成させることで美味しくなります。カレイを熟成させる場合は、内臓や血が残っていると細菌が繁殖しやすくなるので、まずは購入後すぐに内臓や血合いを取り除いてしっかりと水洗いをしてください。
その後、カレイをおろした身に塩を振ってキッチンペーパーで包み、バットに乗せラップをかけて冷蔵庫のチルド室で保存します。カレイが死んだ時間から36時間経過したら、身の表面に残った塩を水洗いし、キッチンペーパーで水気を取って完了です。
②昆布締めにする
カレイの刺身をすぐに食べ切れない場合は、昆布締めにする方法がおすすめです。昆布締めとは、魚の切り身を昆布で挟み一晩置いて作る料理のことです。カレイを昆布締めにする場合は、はじめに昆布の表面を酒で拭き、下処理をすませたカレイの刺身を昆布の上に並べます。その後、カレイの刺身の上に昆布を乗せてラップをかけ、冷蔵室で保存してください。
昆布締めにしたカレイの刺身は、昆布の風味が移り旨みが増して美味しくなります。また、昆布がカレイの刺身の水分を吸うため、そのまま保存するよりも日持ちさせることができます。
カレイの刺身を食べてみよう
カレイは煮付けなど加熱調理して食べるイメージの強い魚ですが、新鮮なものであれば生刺身として食べることができます。カレイの刺身は食感が悪いと感じる方もいますが、熟成させたり昆布締めにすることで旨みが増した美味しい刺身になります。正しい方法でカレイを調理して、カレイの刺身を食べてみましょう。