セイヨウカラシナとは?アブラナとの違い・見分け方は?毒性など食べる際の懸念点も解説!
【野菜ソムリエ監修】セイヨウカラシナとはどんな植物か知っていますか?今回は、セイヨウカラシナの見た目・生息地などの特徴や、セイヨウアブラナとの葉っぱ・花での見分け方も紹介します。セイヨウカラシナの毒性の懸念点や、食べ方・レシピのおすすめも紹介するので参考にしてみてくださいね。
(このページにはPRリンクが含まれています)目次
セイヨウカラシナとは?
セイヨウカラシナとはアブラナ科アブラナ属に分類される、西アジアが原産の植物です。もともとは食用に栽培されていましたが、種子が畑から飛び出した結果、日本全国に根付いた帰化植物でもあります。ここでは、セイヨウカラシナについて詳述します。
セイヨウカラシナの見た目の特徴
セイヨウカラシナの見た目の特徴として、細長い葉の形状が大根の葉に似ていることがあげられます。直立するセイヨウカラシナの茎は白緑色で無毛となっており、草丈は1~1.5m程度が一般的です。
また、花が散った後のセイヨウカラシナには、いんげんや唐辛子に似たさやが見られるようになります。このさやの中には複数の種子が詰まっており、それが直立したままいくつも伸びるのが特徴です。
セイヨウカラシナの生息地・旬の時期
セイヨウカラシナは北海道から沖縄まで全国的に生息していますが、主な生息地は西日本とされており、河川敷でよく見かける植物の一つです。セイヨウカラシナは1月下旬から4月中旬まで市場に流通しますが、旬は2月下旬から3月にかけてです。
セイヨウカラシナは葉っぱや茎だけでなく、花も食べることができます。また旬を過ぎて種子が枯れたもので辛子を作ることも可能です。
福光佳奈子
野菜ソムリエ
春の時期を彩る野草のひとつで、特に河川敷に広がる菜の花畑の多くはセイヨウカラシナの群生が見られます。
セイヨウカラシナの見分け方は?
河川敷でセイヨウカラシナを見かけた時、近くにセイヨウアブラナが生息していることも珍しくありません。どちらも食べるために栽培されたものですが、用途は異なります。ここでは、セイヨウカラシナとセイヨウアブラナの見分け方を紹介します。
セイヨウカラシナの葉っぱでの見分け方
出典: @sui841
出典: @kokoron555
写真は上がセイヨウカラシナ、下がセイヨウアブラナです。遠くから見るとセイヨウカラシナとセイヨウアブラナは似ていますが、葉っぱを比較すると見分けやすくなります。
【セイヨウカラシナ】
・葉が細長い
・葉がギザギザしている
・葉が茎から離れている
【セイヨウアブラナ】
・葉にギザギザがほとんどない
・葉が茎を巻き込んでいる
葉っぱだけでも見分けられますが、それぞれの茎の中央より上の部分を比較してみると違いが顕著にあらわれます。ただし、近年はセイヨウカラシナとセイヨウアブラナの交雑種も増えており、葉っぱの形状だけでは見分けられないこともあるようです。
その際には葉っぱの付け根を見比べて、茎を抱いているか否かを確かめ、セイヨウカラシナとセイヨウアブラナを見分けましょう。
セイヨウカラシナの花での見分け方
セイヨウカラシナとセイヨウアブラナは、花を見ても見分けることができます。
【セイヨウカラシナ】
・花が小さい
・茎の先に棒状に花が咲く
・花は比較的遅咲き
【セイヨウアブラナ】
・花が大きい
・花がかたまって咲く
・花は比較的早咲き
上の写真は上がセイヨウカラシナ、下がセイヨウアブラナです。花の付き方が異なるので見分けやすいですが、それでも迷った時は葉っぱの付け根を合わせて確認しましょう。