麹味噌とは?普通の味噌と違いは?効果・効能のほか使い方やレシピのおすすめも紹介!
麹味噌とはどんな味噌か知っていますか?普通の味噌と違いはあるのでしょうか?今回は、麹味噌の〈味わい・風味・作り方〉など特徴を豆味噌・麦味噌で種類別に比較し、使い方の違いも紹介します。麹味噌の栄養成分・効能や活用レシピのおすすめも紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
麹味噌とは?どんな味噌?

スーパーなどで市販されている味噌にはいろいろな種類があり、麹味噌もその一つです。そして麹味噌の中でも、さらにいくつかの種類に分かれます。ここでは、麹味噌とはどんな味噌なのかについて説明します。
麹味噌と普通の味噌の違い
日本に流通している味噌の80%を占めているのは米味噌で、これが普通の味噌とされています。麹味噌には麦麹や豆麹が用いられますが、米味噌には米麹が使われているため、米麹のつぶつぶが残っている点が違います。
また市販されている味噌の中に合わせ味噌がありますが、これは産地の異なる味噌を合わせてつくっています。合わせ味噌の割合は白味噌が7割、赤味噌が3割が一般的です。
(*味噌の種類とその違いについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を読んでみてください。)
麹味噌の作り方
麹味噌は大豆に、麦や豆を原料と下麹菌を植え付けて作ります。その際には大豆と麹菌を水と塩と共に木桶に入れて、発酵・熟成されるのが基本です。自宅で麹味噌を作る際には、木桶ではなくプラスチック容器が使われることもあります。
麹味噌の種類別の特徴と違いは?

麹味噌と一口にいっても、その中で2つの種類に分かれます。それは原料として使われるのが麦と豆なので、麦味噌と豆味噌があるのです。ここでは麹味噌の種類である、麦味噌と豆味噌の違いを紹介します。
①豆味噌について
豆味噌は大豆から作った豆麹を用いて作られた味噌を指し、主に東海地方で作られています。豆味噌は作り方に特徴があり、蒸して潰した大豆を丸めて麹菌をつけ、味噌玉にして熟成させるのです。それにより味噌の内部の酸素を少なくすることで、乳酸菌を活性化され、保存性が高まります。
一般的には1~2年、長くても3年熟成させてり、時間の経過と共に黒っぽく茶色をしていきます。濃厚で辛口な味わいで、渋みと独特な旨味が出てくるのです。
②麦味噌について
麦味噌は麦から作った麦麹を大豆に植え付けて作っており、九州全域から山口県、愛媛県が産地とされています。これは稲作の裏作として麦が多く使われていた時代の名残りです。特に水持ちが悪いシラス台地が多い九州南部で、盛んに麦味噌が作られていました。
熟成期間は1~3ヶ月と短めで、味噌の色は薄く甘口です。しかし熟成期間が1年になると茶色に変化し、味も辛口に変わります。
(*麦味噌について詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
麹味噌の栄養成分や効果・効能は?

麹味噌に含まれている栄養素として、以下のものがあげられます。
・カリウム
・カルシウム
・鉄分
・ビタミンK
・ビタミンB2
・葉酸
・食物繊維
カリウムは体内の水分量を調整してくれるので、むくみや便秘の予防などダイエット効果があることで知られます。カルシウムとビタミンKは骨や歯を形成し、健康を維持する働きを担います。鉄分の働きは貧血予防だけでなく、酸素の運搬や肝臓の解毒作用を促すことです。
ビタミンB2は細胞の再生や成長に欠かせない栄養素で、脂質の代謝を促し、ダイエットのサポートをします。葉酸はDNAやアミノ酸の合成に関わる栄養素で、血管障害や貧血を予防する働きを担います。食物繊維は有害物質を体外に排出するほか、腸内環境を改善に効果的です。
麹味噌の種類別の使い方は?

麹味噌は最も流通している米味噌とは、明らかに味が違います。また麹味噌と一口にいっても、豆味噌と麦味噌では風味が異なるので、適した料理も違います。ここでは、麹味噌の種類である豆味噌と麦味噌の使い方の違いを紹介しましょう。
①豆味噌の使い方と合う料理
辛口の豆味噌が合う料理として、以下のものがあげられます。
・味噌煮込み
・鍋
・煮物
・味噌カツ
・味噌おでん
豆味噌には大豆ペプチドが豊富に含まれているので、煮込み時間が長くなればなるほどコクと旨味が出てきます。また味が濃いので、煮ると水分が出る野菜との相性も抜群です。肉や魚の臭みを消す働きもあるので、味噌漬けにするのもおすすめです。
また豆味噌は煮込み料理に向いているので、カレーライスやトマト煮込みなどの洋風メニューの隠し味に使うとコクと風味が増すことで知られます。
②麦味噌の使い方と合う料理
麦味噌が合う料理として、以下のものがあげられます。
・汁物
・煮込み
・炒め物
・白身魚の味噌漬け
・豚味噌
麦味噌を使った郷土料理に鹿児島県の薩摩汁、愛媛県の佐妻汁などがあり、味噌の甘みと野菜の相性が抜群です。豚味噌も鹿児島県の郷土料理で、麦味噌と豚肉、黒糖を混ぜて煮詰めて保存しますが、ご飯のおかずやおにぎりの具、チャーハンの調味料にもなります。
また甘口の麦味噌は煮込み料理に、辛口のものは炒め物に用いるとバランスがよい味に仕上がります。麦味噌は甘めなので、野菜スティックにそのままつけて食べるのもおすすめです。
麹味噌の活用レシピ
麹味噌の特徴を生かして様々な料理に活用すると、いつもとは違う美味しさを楽しむことができます。ここでは、麹味噌を使ったおすすめレシピを3つ紹介します。
①味噌汁
麹味噌の産地では日常的に味噌汁に使われており、だしとの相性も抜群です。このレシピでは和風の顆粒だしを使い、里芋と人参、小松菜を加えた具沢山の味噌汁となっています。
②鮭の簡単竜田揚げ
麹味噌と酒、砂糖、しょうゆを合わせた味噌だれに生鮭を10分ほどつけ、片栗粉をつけて揚げるメニューです。ご飯やお弁当のおかずにも、お酒のおつまみにもなる一品です。
③焼き味噌 焼きおにぎり
麹味噌とネギ、みりんを合わせて電子レンジで加熱したものを、塩むすびをオリーブオイルで焼いたものに塗り、オーブントースターで焼きあげます。香ばしい風味が食欲をそそります。
麹味噌を使ってみよう
今回は麹味噌の味わいや風味、作り方など特徴を、豆味噌並びに麦味噌と種類別に比較し、使い方の違いも紹介しました。麹味噌は種類によって味が変わるので、料理に合わせて使い分けるとこれまでのメニューがより美味しく作れるので、試してみてください。