綿実油の特徴とは?成分の健康効果・効能は?危険性についても紹介!
綿実油(めんじつゆ)とはどんな油か知っていますか?サラダ油と違いあるのでしょうか?今回は、綿実油の製造法別の種類や、製品などへの使われ方・用途のほか、成分の健康への効果・効能も紹介します。綿実油を取り入れる上での危険性も紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
綿実油にはオメガ脂肪酸が含まれていることは前述しましたが、その中の一つにリノール酸があります。このリノール酸は、コレステロールや中性脂肪を低下させる働きを持っています。ほかにもリノール酸は、体内でy-リノレン酸とアラキドン酸に変化し、血糖値や血圧を下げる働きやアトピー性皮膚炎のかゆみを抑制する効果も持つ大切な成分です。
綿実油の危険性はある?
オメガ6脂肪酸は健康への悪い影響について取り上げられることが多いので、オメガ6脂肪酸が豊富な綿実油を摂取することに対して不安を覚える人もいそうです。ここでは、綿実油の危険性について説明します。
①リノール酸の過剰摂取
綿実油に含まれるオメガ6脂肪酸の一種であるリノール酸は、適量であれば健康によいですが、過剰摂取することで危険性が高まる側面をもちます。前述した通り、リノール酸にはコレステロールを低下させる働きがありますが、過剰摂取するとHDLコレステロールも減少させてしまうのです。
HDLコレステロールとは体内で増えすぎたコレステロールを回収したり、血管壁に蓄積されたコレステロールを取り除いたりしてから、肝臓に戻す働きを担っています。体内にHDLコレステロールが増えすぎることで、体内で炎症やがんを発症させる原因になる可能性が高まります。
②トランス脂肪酸の過剰摂取
綿実油は製品化の過程で加熱して脱臭していますが、その際に含まれているリノール酸がトランス脂肪酸に変化します。トランス脂肪酸は自然界に存在しない成分なので、摂取しても体内で代謝しにくいです。そのため血管内に付着する、あるいは内臓脂肪として蓄積されることが多いのです。
また、トランス脂肪酸を過剰摂取することで全身の細胞の細胞膜の働きが悪くなり、糖尿病や認知症、がん、血栓、動脈硬化などを引き起こすリスクが高まります。また、統合失調症やうつ病に代表される精神疾患を引き起こす原因となる可能性があります。
③ゴシポールによる健康への害はない
未精製の綿実油には、ゴシポールと呼ばれる色素が含まれています。ゴシポールには抗菌と殺虫の作用があり、人間に対しても毒性があります。またゴシポールは環境ホルモンでもあり、摂取を続けると精巣毒になる可能性が高まり、蓄積されることで男性不妊の原因になりかねないのです。
ただし、食用の綿実油は精製されているの、ゴシポールによる健康被害を心配する必要はありません。
(*サラダ油は体に悪いかについて詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
綿実油は取り過ぎに注意!
今回は、綿実油の製造法別の種類や製品などへの使われ方並びに用途のほか、成分の健康への効果と効能も紹介しました。綿実油は無味無臭なので調理に便利ですが、摂り過ぎると健康への影響が懸念されることに注意が必要です。綿実油を普段の料理に使う場合などには、適量を使うよう心掛けましょう。