菱の実とは?効能や味わいなど特徴は?食べ方・レシピのおすすめも紹介!
【野菜ソムリエ監修】菱の実は何かを知っていますか?実は「まきびし」の名前の由来となった食材です。今回は、菱の実の味わい・見た目など特徴や、栄養成分と効果・効能なども紹介します。菱の実の使い方・活用レシピなども紹介するので参考にしてみてくださいね。
(このページにはPRリンクが含まれています)目次
菱の実とは?
菱の実は一部の地域では身近な食材として知られていますが、食べたことのない人も多いのではないでしょうか。今回は、ユニークな見た目をした菱の実が、どのような植物なのか紹介するので参考にしてください。
菱の実の「菱」とは
菱とはミソハギ科ヒシ属に分類され、沼などに生える一年草の水生植物です。暖かい気候を好み、かつては日本全国の広い地域で沼や池に自生していましたが、現在は九州地方の福岡県や佐賀県などが主な産地です。
菱は水底から生える茎が水面まで伸び、蓮のように葉を広げています。水中にある茎は8月ごろに花を咲かせたあとに、9月から10月頃にかけて菱の実がなります。菱の花は可愛らしい白い花ですが、菱の実は黒色をしていて、硬いとげが角のようにも見え、少し怖い見た目だと感じる人もいるかもしれません。
菱の実はその形から「菱型」の由来とされ、菱型文様や菱形家紋などとして人々に使われてきました。古事記や万葉集には菱を詠んだ歌がいくつか残っていて、昔は菱の実が身近に存在し、親しまれていたことが分かります。
ふじかわなおこ
野菜ソムリエ
菱のように根は水底の泥の中にあって葉が水面に浮かんでいる植物は「浮葉植物」と呼ばれ、食用にできるものとして他にはジュンサイ科のジュンサイもあります。
まきびしの由来は「菱の実」
忍者が用いる道具のひとつである、木製や鉄製などのまきびしは漢字で「撒菱」と書き、元々は乾燥させた菱の実を使用していたようです。菱の実は三角錐の形状をしていて、どの様に置いてもとげが上を向くようになっています。非常に硬い菱の実を撒くことで、追手に怪我を負わせたり足止めの役目をさせたりと、武器代わりに使われていました。
菱の実の味わい
菱の実は固い皮で覆われているのでそのまま食べるのはむずかしく、一度茹でてから皮を剥く必要のある食材です。菱の実自体には素朴な甘味が感じられ、塩茹でにするとその味わいがいっそう引きたちます。
茹でたての菱の実は栗のような食感で、小さく刻んでサラダに振りかけたり炒め物に混ぜたりと、歯触りを生かして活用されることも多いようです。また、菱は実だけではなく、葉や茎をおひたしなどにして食べることもできます。
Twitterの口コミ
テレビで見て気になったから取り寄せて、菱の実を初体験。
中華な炒め物にしてみた。
下茹でしたのをそのまま食べたら香りはとうもろこしそっくり。
くわいと栗の間みたいな食感で、味はヤングコーンと栗の間っぽい!
#菱の実 #菱 #ひし #初体験 #おうちごはん #炒め物 #お取り寄せ
Twitterの口コミ
この黒いマレフィセントの正体は 菱角(líng jiǎo)というものです!
日本語だと、菱の実です。
栗のような風味と食感!でも甘さはほんのり。優しい味です!
菱角揚げたも美味しい
#台南 #観光 #台南旅行 #Taiwan #Tainan #菱の実 #毎日の単語 #漢字
菱の実の栄養成分と効果・効能は?
菱の実に含まれる栄養成分を摂取することで、期待できる効果と効能については次の通りです。
・血行促進・貧血予防
・疲労回復
・抗酸化作用
菱の実はほうれん草の2倍ほどの葉酸が含まれており、血行促進や貧血予防の作用が期待できる食べ物です。葉酸は胎児がDNAを生成する際に重要な役割を果たすので、妊婦が積極的に摂取するべき栄養素としても知られています。
疲労回復の作用はビタミンB1によるもので、人間の体を動かすエネルギーを糖質から産生させる際に欠かせない栄養素です。汗をかいた時に失われるマグネシウムやカリウムなどのミネラルの補給もできるため、疲れを感じた時や運動後などに食べるとよいでしょう。
また、菱の実の皮に多く含まれているのがポリフェノールです。ポリフェノールは抗酸化作用がある栄養成分で、老化や生活習慣病の予防の効果が期待できます。ポリフェノールを効率良く摂取するには、菱の実の皮を煎じたお茶を飲むのがおすすめです。
ふじかわなおこ
野菜ソムリエ
「ヒシ」には100gあたりほうれん草の倍ほどの葉酸が含まれていますが、同じひし類の中でも大ぶりな「トウビシ」に含まれているのはほうれん草の半分程度になります。
菱の実の食べ方は?
昔から薬膳の食材としても利用されていた菱の実ですが、固い皮に覆われているので一見してどのようにして食べればよいのか分からない人もいるでしょう。ここでは、菱の実の食べ方を説明します。