ガスパチョとは?スペイン発祥のスープ?歴史を名前の意味・語源とともに紹介!
ガスパチョとはどんな料理か知っていますか?スペイン発祥のスープ料理です。今回は、ガスパチョの名前の意味・語源や歴史のほか、種類などを紹介します。ガスパチョの基本の作り方や本場レシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。
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ガスパチョとは?どんな料理?
レストランやカフェのメニューに、ガスパチョと呼ばれる料理が載っていることがありますが、このガスパチョとはどのような料理なのでしょうか。ガスパチョの発祥や名前の意味および歴史について解説します。
ガスパチョはスペイン発祥のスープ料理
ガスパチョとはスペイン南部に位置するアンダルシア地方を発祥とする冷製スープのことで、現地ではスペインの代表的な料理として親しまれています。
ガスパチョはトマトやピーマン、きゅうりなどの生野菜やパンをミキサーなどですり潰すか角切りにして、オリーブオイルや酢、ブイヨンなどで調味して作るのが特徴です。ガスパチョは様々な具材を使って作るため栄養価が高く、飲む野菜サラダとも呼ばれています。
ガスパチョの名前の意味・語源からみる歴史
ガスパチョの名前は、アラビア語で濡れたパンを意味する言葉が語源である説が有力です。このほかにも、ラテン語で破片を現すGASPAやヘブライ語で細かく砕くといった意味を持つGAZAZから名付けられた説もありますが、正確な語源は明らかになっていません。なお、ガスパチョはスペイン語の言葉で、ポルトガル語ではガスパーショと表記します。
ガスパチョが初めて生み出されたのは8世紀から15世紀ごろで、当時はイスラム教徒が砕いたパンや酢、オリーブオイルを混ぜたスープを作って飲んでいました。16世紀にはコロンブスによってトマトやピーマンなどの野菜がスペインにもたらされ、19世紀には野菜を使ったガスパチョが作られるようになったと言われています。
ガスパチョの発祥の地であるスペインのアンダルシア地方は、夏場はとても気温が高くなる地域です。このような暑い地域でも栄養補給がしやすいように、冷製のガスパチョが生み出されたといった説もあります。
ガスパチョの種類は?
スペインには、最も主流な冷製のガスパチョだけでなく地域によって様々な種類があり、それぞれ材料や作り方、味の特徴が異なります。ここからはガスパチョの種類別の特徴を紹介するので、スペイン料理店で提供されていたら一度飲んでみてください。
①ガスパチョ・マンチェゴ
ガスパチョ・マンチェゴとは、スペインのなかでも寒冷なラ・マンチャ地方で作られた温かいスープのことを指します。ガスパチョ・マンチェゴは、うずらやうさぎの肉、きのこなどをハーブやにんにくとともに炒めた後に、砕いたクラッカーを加えて煮込んで作ります。
ガスパチョ・マンチェゴはスープを吸収したクラッカーがパスタに似た食感になり、スープにもとろみがつくのが特徴です。具沢山のスープなので食べ応えがあり、食べると体が温まるため冬向きのスープだと言えるでしょう。
②サルモレホ
サルモレホはスペインのコルドバで初めて作られた料理で、一般的なガスパチョと同じ冷製スープです。サルモレホは、トマトや水に漬けたパン、にんにくなどの具材と酢やオリーブオイルなどの調味料をミキサーで攪拌して作ります。完成したスープには、きゅうりやみじん切りにした玉ねぎ、茹で卵や生ハムなどをトッピングしてから食べるのが一般的です。
サルモレホの主な材料はトマトだけなので、一般的なガスパチョよりもトマトの素材の旨味が楽しめるシンプルな味わいになっています。また、バゲットのようなハードパンを使って作るためガスパチョよりもとろみが強く腹持ちがよいので、朝食の代わりに飲んでもよいでしょう。
③アホブランコ
アホブランコはスペイン南部のアンダルシア州における夏の代表的な冷製スープで、その見た目から白いガスパチョとも呼ばれています。アホブランコはにんにくやアーモンド、水に漬けたバゲットなどをミキサーでペースト状にして酢やオリーブオイルで味付けし、乾燥ぶどうやマスカットを乗せて仕上げます。
アホブランコは一般的なガスパチョのようにトマトは使わず、にんにくとアーモンドをベースに作るのが特徴です。甘酸っぱく爽やかな味わいが楽しめるうえに、にんにくによる疲労回復作用や夏バテ解消効果も期待できるでしょう。