天ぷら粉と小麦粉の違いは？同じもの？片栗粉含め特徴を比較して紹介！

天ぷらを家庭で揚げるときに、小麦粉を使うと衣を作ることができます。しかしスーパーに行くと天ぷら粉という商品が並んでいるのを目にすることがあります。実際に市販の天ぷら粉を使ったことがある方もいるでしょう。ところで、天ぷら粉と小麦粉は同じものなのでしょうか。以下で詳しく説明します。

ここでは天ぷら粉と小麦粉、そして竜田揚げなどの揚げ物の衣に使われる片栗粉の3種類の粉を比較して違いを解説します。

小麦粉は小麦を挽いて粉末状にしたものです。ケーキなどのお菓子やパン、パスタ、うどんなど幅広い料理に使われます。小麦粉に水を加えてこねると、粘りや弾力の元となるグルテンという成分が作られます。天ぷらをさっくりと軽い食感に仕上げるには、グルテンをできるかぎりおさえて衣を作る技術や工夫が必要となるのです。

一方で天ぷら粉には、小麦粉の他にいくつかの原料が配合されています。卵粉が含まれているので、卵を加えなくても水で溶くだけで衣を作ることが可能です。ベーキングパウダーやでんぷんも含まれているので、程よくボリュームがありサクサクとした食感に仕上がります。色素も入っているので、きれいな揚げ色がついた衣になります。

片栗粉の原料はジャガイモのでんぷんです。もとはカタクリという植物の根から作られていましたが、近年はより手に入りやすジャガイモを原料としています。でんぷんは水を加えて加熱するととろみが出るので、あんかけなどにも使われます。

小麦粉で作った天ぷらは、揚げたての衣はふんわりやわらかくサクサクとしています。しかし時間がたつと衣がへたってしまい、揚げたての食感が続きません。一方、天ぷら粉で作った天ぷらはきれいな揚げ色がつき、揚げたてのサクサクした食感が長続きして冷めてもおいしく食べられます。

小麦粉で作った天ぷらは、グルテンを多く含むともっちりとした食感になってしまいます。小麦粉で天ぷらの衣を作るのに慣れていない人は、意図せずグルテンを多く作ってもったりとした衣になってしまいがちです。これが天ぷらを上手に揚げるのは難しいと言われる所以です。

片栗粉でも天ぷらを揚げることは可能です。しかし小麦粉よりも軽い食感になり、通常の天ぷらよりもさっくりし過ぎてしまいます。見た目も竜田揚げのような白っぽい仕上がりになります。冷めると油っぽくなってしまうので、揚げたてを食べるのがよいでしょう。

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