室町時代の食事内容・回数は?庶民・武士で違う?再現レシピも画像で紹介!
室町時代の食事内容はどのようなものだったか知っていますか?鎌倉時代からの変化はあったのでしょうか?今回は、室町時代の食事内容を〈武士・庶民・貴族〉ごとに再現画像とともに紹介します。室町時代の食事回数や再現レシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
室町時代の人々は、どのような食事を摂っていたのでしょうか。食事の回数や中身などを詳しく紹介していきます。まずは庶民の人々の食事から説明するので、現代の食卓と比較してみてください。
普段はひえがゆを主食にしていた
室町時代ではさまざまな食材の発展や農業の向上が見受けられたようですが、庶民の食事はそこまで変わることはなく基本は一汁二菜で、特別な日は一汁三菜となりました。前述した通り、姫飯を食べるようになったのは室町時代後期からで、それまでは変わらず土器で玄米を蒸して強飯を食べていたようです。
当時は精米技術が現代ほど発展しておらず、玄米やひえなどを主食としていました。強飯は蒸して作っているため固く、食べにくいのでおかゆや茶漬けにして食べていたようです。
食事回数は1日3回が基本
鎌倉時代までは僧を除いては1日2食が基本でしたが、室町時代の後期になると庶民の間でも1日3回の食事が定着し始めました。
【朝食】
・ひえがゆ
・梅干し
・野菜の煮物
【昼食】
・麦と玄米のごはん
・納豆
・漬け物
・味噌汁
【夕食】
・麦と玄米のごはん
・焼き魚
・煮豆
・味噌汁
こうしてみると庶民の食事はかなり質素で、醤油がまだ使われていません。仏教の影響によって魚以外の肉食が禁止されていた時代ではありますが、地域によってはウサギや白鳥を食べることもあったようです。また、納豆も鎌倉時代に登場し、庶民の間でも広く食べられるようになりました。
室町時代の【武士】の食事内容・回数は?
貴族の時代である平安時代が終わると、武士の時代である鎌倉時代が始まり、室町時代も引き続き武士が活躍します。一見華やかに感じられる武士の活躍ですが、食卓には変化はあったでしょうか。
一汁二菜・一汁三菜だった
室町時代は武士が活躍した時代ではありましたが、食生活は平安時代から変わらず質素なものだったようです。しかし農業が発展するに従い米や大豆などの生産量も向上したうえ、戦国時代に時代が進むにつれて戦が増えていったことから、一汁二菜から一汁三菜へ食べる量が変化していきました。
食事回数は1日3回が基本
武士の1日の食事も見ていきましょう。武士も室町時代には1日3回の食事が基本でしたが、平安時代から変わらず質素な食事となっていたようです。
【朝食】
・玄米がゆ
・めざし
・野菜の煮物
・漬け物
【昼食】
・玄米
・味噌汁
・鯵の塩焼き
・酢の物
【夕食】
・玄米
・はまぐりのすまし汁
・なます
・野菜の煮物
・鯛の塩焼き
室町時代は既に醤油があり、食事の中では野菜の煮物に醤油が使われていることから、庶民から見るとかなり贅沢なものを食べていることがわかります。また、武士は戦でエネルギーを使うことが多く、米のほかに魚などのたんぱく源も多く摂っていました。このころは戦場に庶民が戦いに赴くこともあり、その時は庶民でも白米は食べられたようです。
ちなみに、戦のときは戦場に出店のようなお店が立ち並び、そこから温かい食事を購入し食べることがあったようです。
室町時代の食事再現レシピ
室町時代は現代に近い食事を摂り始めた時代であるため、当時の再現をすることも可能です。子供と一緒に室町時代の食事再現レシピを作って、歴史の授業や食育に役立ててみましょう。
①室町時代風そうめん
室町時代の伝統的な素麺の作り方で、胡桃や梅肉が使われています。さっぱりしていながらもニンニクと胡桃の風味が香り、普段とは違った味わいの素麺が楽しめます。