ソウルフードとは何?どういう意味?日本は使い方が間違っている?
ソウルフードとはどういう意味なのでしょうか?由来が気になりますよね。今回は、ソウルフードとはどういう意味かを、日本とアメリカでの意味の違いや料理の例とともに紹介します。ソウルフードが間違った使い方で定着した理由も紹介するので参考にしてみてくださいね。
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ソウルフードって何?日本とアメリカでは意味が違う?
ソウルフードは、日本とアメリカでは意味が違うのでしょうか。今回は、ソウルフードがどのような食べ物を指すのか、日本とアメリカでの違いに焦点を当てて紹介します。日本とアメリカのソウルフードの例もいくつか紹介するので、参考にしてください。
ソウルフードとは?どういう意味?
ソウルフードって何をさすのか疑問を持っている人はたくさんいるでしょう。まずは、ソウルフードの意味を日本とアメリカに分けて紹介します。
日本でのソウルフードは郷土料理や地域特有の特産品という意味
日本でのソウルフードは、一般的に郷土料理や地域特有の特産品を示す言葉です。また、海外の人に対して、おにぎり・納豆・味噌汁などの食べ物を、日本全体のソウルフードとして紹介することも多々あります。その他、子供の頃に実家でよく食べていた料理や、親や祖父母から受け継いだレシピをソウルフードと呼ぶ場合もあります。
日本各地のソウルフードの例
日本各地の地域のソウルフードの例は、以下の通りです。
・北海道:ジンギスカン
・山梨:ほうとう
・東京:深川めし、もんじゃ焼き
・福岡:博多ラーメン
・沖縄:ゴーヤチャンプルー、サーターアンダギー
羊の肉を鉄板で焼いて食べるジンギスカンは、北海道のソウルフードとして親しまれています。また、平たい麺を味噌で煮込んだほうとうは、山梨で人気のソウルフードです。その他、東京ではアサリをご飯に乗せた深川めしや月島のもんじゃ焼き、福岡では豚骨スープと細い麺が特徴の博多ラーメンがよく知られています。
独自の文化を持つ沖縄には郷土料理が多数ありますが、ゴーヤチャンプルーやサーターアンダギーが人気です。
アメリカでのソウルフード(soul food)は黒人の伝統料理を意味する
英語でのsoul foodは、アメリカ南部の黒人の伝統料理を意味する言葉です。アメリカ南部では、かつて黒人の奴隷が多く働いていました。奴隷たちは十分な食料が得られず、白人から支給されるわずかな肉や野菜を使って料理を作っていたようです。
南北戦争が終了して解放された人々はアメリカ南部から各地へ移動し、そこで得た食材を使って、奴隷時代に食べていた料理を発展させました。この黒人奴隷の歴史が、soul foodの語源になっています。
アメリカのソウルフードの例
アメリカのソウルフードには、フライドチキンやコーンブレッド、葉物野菜の煮込み料理などがあります。また、奴隷時代によく配給された黒目豆やさつまいもを使った煮込み料理なども、ソウルフードとして知られています。これらの料理は、カイエンペッパー・香辛料・酢などの調味料が使用されるため、刺激的な味わいが特徴です。
現在は健康的な味付けにしたり高級な食材を使ったりしてソウルフードをアレンジすることもあり、黒人だけでなく白人にも親しまれています。
ソウルフードが間違った意味で定着した理由は?
soulは、日本語で魂や精神を意味する言葉です。そのためsoul foodは、魂に刻まれた故郷の味をイメージさせることから、本来の意味と違う解釈をされたようです。また、テレビや雑誌などのメディアでソウルフードの言葉を誤用したまま頻繁に使用するようになったため、誤った認識で世間に定着してしまいました。
なお、ソウルを韓国の首都と捉え、ソウルフードは韓国料理を意味する言葉だと勘違いしている人も多いです。ビビンバのことをソウルフードだとSNSで発言したことから韓国人だと間違われ、揉め事が起こった件もニュースで取り上げられています。
ソウルフードとはどういう意味か押さえよう
日本でのソウルフードは、郷土料理や地域の特産品を示す言葉です。一方、英語のsoul foodはアメリカ南部の黒人の伝統料理を意味し、日本での解釈と異なります。本当の意味と日本での使い方を理解しておくと、海外の人と話す際に誤解が生じにくくなります。誤用を避けたい場合は、日本の意味でのソウルフードを郷土料理などに言い換えましょう。