「とどのつまり」の意味や語源・由来とは?使い方を例文とともに紹介!

「とどのつまり」の正しい意味を知っていますか?「つまり」と何が違うのでしょうか?今回は、「とどのつまり」の意味や使い方・例文を、語源・由来とともに紹介します。「とどのつまり」の類語も紹介するので参考にしてみてくださいね。

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目次

  1. 「とどのつまり」とは?どんな意味?
  2. 「とどのつまり」の意味と「つまり」の違い
  3. とどのつまりの使い方・例文
  4. 「とどのつまり」の語源・由来は?
  5. 「とどのつまり」の語源は出世魚「ボラ」の名前の変化にある
  6. 「とどのつまり」以外に「ボラ」が語源の言葉がある?
  7. ①おぼこ
  8. ②いなせ
  9. 「とどのつまり」の類語はある?
  10. ①端的に言うと
  11. ②詰まるところ
  12. 「とどのつまり」を使ってみよう

「とどのつまり」とは?どんな意味?

「とどのつまり」とは、どのような意味を持つ言葉なのでしょうか。人気漫画カイジのセリフにも出てくるのでご存知の方も多いかもしれません。今回は「とどのつまり」の意味や語源、使い方などを紹介します。

「とどのつまり」の意味と「つまり」の違い

「とどのつまり」は、「つまり」と同様に結果を表す言葉です。しかし「とどのつまり」はいろいろと変化をした結果を表すのに対して、「つまり」は物事の結論を端的にまとめるのに使われます。また、「とどのつまり」は、行きついた結果が思わしくない場合に用いられる一方で、「つまり」は結果の良し悪しとは関係なく用いられます。

いきつくところ。結局。多く、思わしくない結果である場合に用いる。

(*とどのつまりの意味について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)

「とどのつまり」の意味は?由来・語源は魚?例文・使い方や類義語なども紹介!

とどのつまりの使い方・例文

「とどのつまり」はどのように使うのか、いくつか例文をあげてみましょう。

・商品開発のために試行錯誤したが、とどのつまり却下された
・とどのつまり、プロジェクトは失敗に終わった
・僕とあなたは、とどのつまり相性が悪かったということだ


例文を見てもわかるように、結局は悪い結果になった場合や、思わしくない結末をむかえた場合に用います。日本語には他にも結末をまとめる言葉がありますが、「とどのつまり」の意味や用法も理解しておくと良いでしょう。

「とどのつまり」の語源・由来は?

「とど」と聞くと、大きな海洋生物を思い浮かべるかもしれませんが、「とどのつまり」のとどではありません。ここでは「とどのつまり」の語源や由来を紹介します。

「とどのつまり」の語源は出世魚「ボラ」の名前の変化にある

「とどのつまり」の「とど」の由来は、河口や汽水域に多く生息するボラです。ボラはブリやスズキなどと同じように、成長の過程で呼び名が変わる出世魚で、地域によって呼び名が異なります。

関東と関西ではボラがもっとも成長した段階のことを「とど」と呼んでおり、大きさは約50センチ以上のものです。「とど」まで大きくなると、それ以上成長しなくなります。成長しなくなることから転じて、物事の結末や結局といった意味の「とどのつまり」が生まれました。

「とどのつまり」以外に「ボラ」が語源の言葉がある?

ボラは成長の段階で名前が変化する出世魚であることがわかりました。では、ボラが語源になっている言葉は他にもあるのでしょうか。ここではボラを使った2つの語源や意味を紹介します。

①おぼこ

ボラを使った言葉に「おぼこ」や「おぼこい」があげられます。関西発祥で、あどけなさ、かわいらしさ、世間知らず、などの意味を持つ言葉です。

・年齢のわりにおぼこく見える
・いつもと違って、おぼこい印象がある
・そんなことをするなんて、まだまだおぼこいね


またおぼこは出世魚のボラが起源ではなく、赤子を意味する産子(うぶこ)が変化したものであるとする説もあります。うぶこが時代を経ておぼこへと変わり、可愛らしく小さい姿のおぼこにあてられたとする説です。

②いなせ

ボラを語源とする言葉の2つ目に「いなせ」があります。「いなせ」とは、江戸時代に魚河岸(うおがし)が日本橋にあった頃に流行したマゲの形です。

・いなせな格好をしているね
・いなせな男っぷりだ
・いなせな心意気


当時、鯔背銀杏(いなせいちょう)と呼ばれた髪型は、ボラの幼魚である鯔(いな)の背中の模様に似たものでした。「いなせ」は男らしさやかっこよさ、さっそうとした感じを表します。昔は男性への褒め言葉として用いられていましたが、現代では性別にかかわらず使われています。

「とどのつまり」の類語はある?

「とどのつまり」とは、良くない結果をまとめるのに使う言葉であると解説してきましたが、類語はあるのでしょうか。ここでは「とどのつまり」の類語を紹介します。

①端的に言うと

「とどのつまり」の類義語の1つに「端的に言うと」があげられます。「端的に言うと」は物事を手短に述べる場合に用いられる言葉です。

・端的に言うと、君の考えは間違っている
・端的に言うと、あなたの欠点は怒りっぽいところだ
・端的に言うと、プロジェクトが成功したということだ


このように、要点を短くまとめるのに使われる言葉で、結果を明瞭にわかりやすく相手に伝える場合に用いることが多いようです。「つまり」と同じく、結果の良い悪いは関係ありません。また、相手に言いにくいことを手短に伝えるのにも用いられます。

②詰まるところ

類義語の2つ目に「詰まるところ」があり、「結局は」という意味で使われます。試行錯誤の結果を述べるのに用いられることが多く、つまりの敬語的表現です。

・詰まるところ、実験は失敗したのだ
・成功の鍵は、詰まるとこの彼の尽力にあった
・詰まるところ、君は彼の意見に反対だということだろう


詰まるところには、話の論点を指摘したり、別の言葉で言い換える働きがあります。また、つまりが話し言葉であるのに対して、詰まるところはやや文語的な表現で、目上の人やビジネスシーンで使われることが多いようです。

「とどのつまり」を使ってみよう

「とどのつまり」の語源が出世魚のボラであり、その用途は「いろいろあったけれど、結局はうまくいかなかった」などの場面で使う言葉であることがわかりました。もしそのような場面に直面したら「とどのつまり」を使ってみてはいかがでしょうか。

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