カサゴ(アラカブ)の捌き方は?内臓の取り方やハサミでの下処理方法を紹介!
カサゴ(アラカブ)の捌き方を知っていますか?今回は、カサゴの捌き方を<三枚おろし・刺身・煮付け>に分けて、〈内臓の取り方〉や〈ハサミの下処理法〉とともに紹介します。カサゴの捌き方のコツや、捌いたカサゴを使ったレシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。
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カサゴの捌き方は?【三枚おろし】
魚を捌く上で、三枚おろしのやり方は覚えておきたいところでしょう。はじめは、カサゴを三枚おろしする時の捌き方を紹介するので、チェックしてみてください。
①トゲやウロコを取り除く
カサゴのトゲとウロコは、以下の方法で下処理をしましょう。
1、ウロコ落としでカサゴの体を撫でるように横に引く
2、全てのウロコを取る
3、尾びれと胸ビレをハサミで切り落とす
カサゴのトゲには微量の毒があるため、ウロコをとった後に切り落としてください。トゲを切り落とすのは包丁でもよいですが、調理ハサミの方が簡単です。また、カサゴは他の魚に比べてウロコが細かいので、水を流しながら落とし取ると辺りに飛び散らなくなります。
②頭を落として内臓を取る
続いては、 カサゴの頭と内臓の取り方を紹介するので、以下の方法を参考にしてください。
1、カサゴの頭に包丁を入れて切り落とす
2、カサゴの腹に包丁を入れて開く
3、カサゴの内臓を全て取る
4、内臓をとったら、水で洗い流す
カサゴの頭は、包丁を2回入れて切り落とすのがコツです。腹びれと胸びれの付け根に包丁を入れて、中骨まで切り込みを入れます。反対側も同様に包丁を入れ、カサゴの頭を切り落としてください。また、カサゴは内臓を残した状態にすると、臭みのある料理になってしまうので、綺麗に取り除きましょう。
③三枚におろす
カサゴの下処理が終わったら、身を三枚におろしましょう。三枚におろす方法は、以下のとおりです。
1、背びれに沿って中骨まで包丁を入れる
2、1と同じように尾びれに沿ってカットする
3、中骨と腹骨部分の軟骨に包丁の刃先を入れて切り離す
4、尾の付け根から包丁を入れて身を切り離す
5、反対側も包丁を入れて身を切り離す
カサゴの身は弾力があり滑りやすいので、包丁の刃先を使って軽くおろしましょう。力強く包丁を入れてしまうと、カサゴの身が崩れてしまいます。中骨を感じながら、サイドに滑らすように包丁を入れると、身の表面が綺麗な三枚におろせます。
カサゴの捌き方は?【刺身】
カサゴは新鮮ならば、生でも食べられる魚です。ここからは、刺身用のカサゴの捌き方を紹介します。生のカサゴを美味しく食べたい、という人は参考にしてみてください。
①三枚おろしにする
まずは、カサゴを三枚おろしにします。上記で紹介した三枚おろしの捌き方を照らし合わせながら、以下の方法を参考にしてください。
1、ウロコと背びれ・尾びれをカットする
2、頭を切り落とす
3、内臓を取って綺麗に洗い流す
4、カサゴの身を三枚におろす
刺身用のカサゴを三枚おろしにする時のポイントは、トゲの毒に気をつけることと、内臓を綺麗に洗い流すことです。カサゴの毒は微量ですが、手に刺さると危険なので注意する必要があります。内臓も綺麗に洗い落とさないと、魚臭い刺身になってしまうとので、ブラシなどを使い下処理をしましょう。
②腹骨をすく
カサゴを三枚おろしにしたら、カサゴの腹骨を以下の方法ですいていきます。
1、腹骨に沿って包丁を斜めにする
2、包丁を手前に引きながら、腹骨をすきとる
カサゴのどこ部分に腹骨があるかは、包丁を斜めに入れることで確認ができます。腹骨を見つけたら、ゆっくりと包丁を手前に引きましょう。包丁を深く入れすぎると食べる身がなくなってしまうので、なるべくカサゴの腹骨は薄くすき取るのがコツです。
③皮をひっぱりながらむく
カサゴは皮ごと食べられる魚ですが、口当たりのよい刺身を作るならあらかじめむきましょう。カサゴの皮のむき方は、以下のとおりです。
1、カサゴの皮を下にしてまな板の上に置く
2、尾っぽの方から包丁を入れる
3、カサゴの皮を持ち、下にひっぱりながらむく
カサゴは皮が柔らかいので、優しくむいてください。尾っぽの方に包丁を入れたら、まな板の角にカサゴの皮を当てて、下方向にゆっくりとひっぱります。包丁は動かさずに皮だけを小刻みに動かしながらひっぱると、見た目の綺麗な刺身に仕上がります。
④血合い骨を抜く
最後は、カサゴの血合い骨を抜いていきましょう。以下の捌き方を参考にすれば、簡単にカサゴの血合い骨を抜くことができます。
1、背中と腹の部分に並ぶ血合い骨を確認する
2、骨抜きで血合い骨を1本ずつ抜き取る
カサゴはどこに血合い骨があるか分かりにくい魚のため、皮面を上にして位置を確認しましょう。カサゴの身を軽く指でなぞると突起物を感じられるので、その部分を骨抜きで1本ずつ血合い骨を抜いていきます。かなり手間のかかる作業ですが、血合い骨を抜かないと骨の多い刺身になってしまいます。
カサゴの捌き方は?【煮付け】
カサゴのサイズが小さいなら、煮付けにするのがおすすめです。ここからは、煮付け用のカサゴの捌き方をひとつずつ紹介するので、参考にしてみましょう。
①ウロコと内臓を取り除く
三枚おろしや刺身と同様に、煮付けを作る時にもウロコと内臓を取り除きます。詳しい取り除き方は、以下のとおりです。
1、ウロコ落としを横に引きウロコを取る
2、カサゴのエラの付け根を切り離す
3、尾っぽから包丁を入れて腹を切り開く
4、内臓を取り除いて水洗いをする
カサゴのウロコは水を流しながらウロコ落として取り、内臓は腹を切り開いてから取り除きましょう。どちらの作業も簡単に思われがちですが、丁寧にウロコと内臓を取り除くことで、店のような美味しいカサゴの煮付けができあがります。
②飾り包丁を入れる
最後は、以下の方法でカサゴに飾り包丁を入れましょう。
1、カサゴの腹を上にして置く
2、カサゴの身に3本ほど切り目を入れる
煮付けを作る場合、カサゴの身に切り目を入れると、火の通りがよくなったり、味が染み込みやすくなったりします。飾り包丁となる切り込みは軽く入れるだけでよいため、手軽に真似しやすいでしょう。
カサゴの捌き方のコツ・注意点は?
カサゴの捌き方がわかったとしても、コツや注意点を知っておかないと時には怪我をすることがあります。ここからは、カサゴの捌き方のコツと注意点を紹介するので、初心者は参考にしてください。
①カサゴのトゲには毒があるので注意する
カサゴの捌き方でも紹介したとおり、カサゴのトゲには微量の毒があるので注意をしてください。オニカサゴやオコゼなどに比べるとカサゴの毒は弱く、たとえ刺されたとしても時間が経てば痛みが引きます。しかし、人によっては長く痺れが続いてしまう場合があるので、カサゴを捌く時には軍手を着用しましょう。
(*カサゴの毒針について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください)
②ハサミで下処理をする
カサゴを捌くのに自信がないという時には、包丁ではなくキッチンハサミで下処理をしてください。キッチンハサミがあれば、包丁よりも手軽に捌ける上、毒のあるトゲも安全に取り除けます。最初は慣れない場面もありますが、何回も捌くと次第に慣れてくるでしょう。
③包丁は少しずついれる
身が綺麗におろせる捌き方のコツは、包丁を少しずつ入れることです。カサゴの身は弾力が強いため、一気に包丁を入れると滑って怪我をしてしまう危険性があります。最初は時間がかかってしまいますが、少しずつ包丁を入れてゆっくりとおろしていきましょう。
捌いたカサゴを使ったおすすめレシピ3選
カサゴを捌き終えたら、美味しい料理に調理をしましょう。ここからは、下処理済みのカサゴを使ったおすすめレシピを3選紹介します。カサゴを手に入れたら、ぜひ作ってみましょう。
①カサゴの簡単唐揚げ
大人から子供まで楽しめるのが、カサゴの唐揚げです。下処理したカサゴを食べやすい大きさにカットして、衣をつけて揚げるだけなので簡単に作れます。塩コショウで下味を付けていますが、おろしポン酢をつけて食べると最後まで飽きずに食べられるでしょう。
②シンプルなカサゴの塩焼き
カサゴに塩を付けて焼いた逸品も、おすすめレシピのひとつです。カサゴの下処理が簡単な上、食材本来の淡白な味わいをしっかりと楽しめる料理となっています。塩焼きを美味しく作るコツは、弱〜中火のグリルでじっくりと焼くことです。
③カサゴの贅沢味噌汁
小さいサイズのカサゴを手に入れたら、ウロコと内臓を取って味噌汁にしてください。水からカサゴを入れることで、旨みの強い味噌汁ができあがります。こちらのレシピのように、カサゴの他に白ネギも一緒に入れると、食べ応えが出るのでおすすめです。
(*カサゴの美味しい食べ方について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください)
カサゴの捌き方をマスターしよう
海水魚のカサゴは捌き方のコツを掴むと、初心者でもマスターをすることができます。自分で捌いて調理したカサゴ料理は、格別に美味しく味わえるでしょう。カサゴを手に入れたら、自分で捌いて調理をしてみてください。