カレーの種類は?インドだけでも様々?タイ・日本・ネパールなど各国で比較して一覧で紹介!
カレーの種類について知っていますか?専門店に行くとカレーの種類が多く、メニュー選びが大変です。今回は、インドの場所別のカレーの特徴やインドカレーの種類を紹介します。タイのカレーやその他の国のカレーの種類についても紹介するので、参考にしてみて下さいね。
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インドカレーは場所によって特徴が違う?
インドは南アジアに位置する世界第2位の人口を有する広大な国で、地域によって気候はかなり違いがあり、カレーの種類にもそれぞれ特徴があります。北部、南部、東部、西部のそれぞれのカレーの特徴を詳しく見ていきましょう。
①インド北部のカレーの特徴
北インドのカレールーはドロッとしたとろみが特徴です。生クリームやバターなどの乳製品と、ギーというバターから作った油を良く使う、濃厚な味わいのカレーです。ガラムマサラやクミン、シナモン、クローブ、ナツメグなどのスパイスを多く使用します。
鶏肉や挽肉を使ったバターチキンカレーやキーマカレー、タンドリーチキン、パラクパニールというほうれん草とチーズのカレーが代表的で、ナンや、発酵させずに作るチャパティを主食としています。
②インド南部のカレーの特徴
南インドのカレーはサラッとしたスープカレーが特徴です。マスタードシードやレッドペッパー、カレーリーフなどのスパイスを使い、アヴィヤルという野菜とヨーグルトのカレー、ラッサムというトマトや黒コショウ、タマリンドというフルーツなどを使った辛味と酸味のあるカレーが良く食べられています。
南インドは、紀元前の時代からこしょうが栽培されていた地で、現在も良質なこしょうが生産されているため、カレーにもこしょうが使われています。この地方は米を主食としていますから、カレーも米と一緒に食べることが多いです。
③インド東部のカレーの特徴
東インドではベンガル地方やバングラデシュで食べられている「ベンガル料理」が良く知られています。大きな川が流れているこの地方では稲作が発達していたこともあり、米を主食にした、魚介を豊富に使う料理が食べられてきました。
マスターシード、フェヌグリーク、ブラッククミン、クミン、フェンネルの5種類のスパイスを調合したパンチフォランというミックススパイスを使います。
④インド西部のカレーの特徴
チャパティや米を主食にしている西インドのカレーは東インドと同じで魚料理が多く、またベジタリアンが多いため豆や野菜を使った種類の料理も豊富です。甘みのあるピーナッツ油が良く使われていて、生のココナッツを使ったマナガツオのカレーや、豚肉をビネガーに漬け込んで作る酸味と辛味が特徴的なポークビンダルーが有名です。
インドカレーの種類とは?
一口にインドカレーといっても地域によって使うスパイスや具材などが違っていますが、具体的にどのような種類のカレーがあるのでしょうか。インドカレーの種類について名前を挙げて説明します。
①キーママター
キーマは細かいものという意味、マターはグリンピースのことです。主にラムのひき肉を使って作りますが、ラム肉の独特の臭みや旨味がスパイスとグリンピースによって上手く調和された一品です。
②マトンピアザ
マトンは羊肉、ピアザは玉ねぎという意味です。肉の臭みを消すために強めの種類のスパイスを使いますが、そこに玉ねぎの甘みを加えることによって、まろやかな旨味が感じられるカレーです。
③ムルグマカニ
バターチキンカレーのことをこう呼びます。タンドリーチキンのお店で、残り物のタンドリーチキンをバターとクリームを入れたトマトグレーピーソースで煮込むことで生まれたメニューです。とろみのある、辛味の少ない食べやすいカレーです。
④ダールカレー
豆カレーのことをダールカレーといいます。肉の代わりのたんぱく源に豆を使い、ベジタリアンでも食べることが出来る人気のあるカレーです。豆は1種類の時もあれば何種類もの豆を使うこともあり、味の違いを楽しむことが出来ます。
⑤アルパラク
私たちにはなじみの薄い緑色をしたほうれん草のカレーはインドで定番のカレーで、そこにジャガイモが加えられたカレーをアルパラクと呼びます。ヘルシーですが、ジャガイモが入ったことで満足度がアップします。
(*インドカレーの種類について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
タイカレーには3種類ある?
タイ語でゲーンと呼ばれるタイカレーは、東南アジアのタイで食べられている、とろみのないスープ状のカレーです。唐辛子やターメリック、パクチー、カルダモンなどを使い、そのスパイシーさをココナツミルクでまろやかに仕上げています。3種類のタイカレーについて説明します。
①グリーンカレー
グリーンは青唐辛子の色です。辛味がありますが、ココナッツミルクと鶏肉やナスを加えることで食べやすく仕上がっているカレーです。ほうれん草などの緑色の野菜のペーストを仕上げに加えると、より奇麗な緑色になります。
②レッドカレー
レッドは赤唐辛子の色です。完熟の赤唐辛子を乾燥させて使いますから激辛のイメージがありますが、タイの赤唐辛子はただ辛いだけではなく甘みもありますし、ココナツミルクやたけのこなどを使うことで辛さの中にもマイルドな味わいのあるカレーになっています。
③イエローカレー
イエローはターメリックの色です。カルダモンやクローブなど辛味の少ないスパイスを使っている、すっきりとした味わいの食べやすいカレーで、私たちが普段食べているカレーと同じように具材には鶏肉やジャガイモを使うことが多い、親しみやすいタイカレーです。
インド&タイ以外のカレーの種類の一覧は?
カレーはインドやタイ以外にもある、とてもポピュラーな料理です。世界のカレーの種類をいくつかご紹介します。
①シンガポール:フィッシュヘッドカレー
魚の頭とオクラやナスなどをスパイシーなインドカレーで煮込んだカレーです。頭を丸ごと煮込むことでとてもおいしいスープが出来上がります。タマリンドを加えて酸味を出したり、ココナッツミルクを加えて甘みを引き出すなど、様々な工夫がなされています。
②カンボジア:アモック
ココナッツミルクとカレーペースト、魚、卵をナンプラーやガランガル、カファライムなどで味付けをして、それをバナナの葉で包んで蒸したものです。甘みの強いカレー味の卵とじといった感じで、ご飯と一緒に食べます。
③スリランカ:スリランカカレー
ココナッツが多く収穫されること、周囲が海に囲まれた島国であることから、スリランカカレーにはココナツミルクと魚が多く使われています。カレーリーフやパンダンリーフ、かつお節に似たモルディブフィッシュなどの様々なスパイスをブレンドして作ります。
(*スリランカカレーについて詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
④日本:スープカレー
とろみのあるカレーが主流の日本のカレーの中で、タイヤインドネシアなどのカレーをヒントに作られた札幌が発祥のさらさらとしたスープ状のカレーを指します。具材は別に調理し、ナスやピーマン、おくら、ニンジンなどの野菜は素揚げにして盛り付けます。ご飯にかけてもご飯をスープに入れてもどちらでもよく、特に食べ方に決まりはありません。
⑤ネパール:ネパールカレー
ダルバートという豆のスープを基本に、ターメリックやクミン、シナモン、クローブ、アジョワン、フェネグリークなどたくさんのスパイスを使っています。油が控えめで美容や健康に効果的といわれる種類のスパイスも使われていますから、とてもヘルシーな印象を持っているのがネパールカレーです。鶏肉、豚肉、マトンなどの肉を使います。
カレーの種類は様々
インドカレーにも東西南北違いがあり、そのほかの国々にも特徴的なカレーがあることがお分かりいただけたでしょうか。カレーに使われるスパイスには多くの健康効果が期待されていて、食べる漢方薬ともいわれています。様々なカレーを食べることで、健康な体作りに役立てたいですね。