ブロッコリーとカリフラワーの違いは?仲間?どっちが栄養価が高いの?使い分け方も紹介!
【管理栄養士監修】ブロッコリーとカリフラワーの違いはしっていますか?ブロッコリーとカリフラワーはビタミンC・β-カロテンなど栄養価のほか、味・食感など様々な面で違います。本記事では、その違いの紹介やブロッコリーとカリフラワーを掛け合わせたロマネスコについてもご紹介します。
目次
ブロッコリーとカリフラワーが似てる。仲間なの?

カリフラワーはブロッコリーと形がよく似ており、白いブロッコリーと思われることもありますが、実は違う野菜です。どんな違い・共通点があるのでしょうか?まずは共通点から見ていきましょう。
ブロッコリーとカリフラワーはどちらもアブラナ科でキャベツの仲間
ブロッコリーとカリフラワーは、どちらもアブラナ科の野菜でキャベツの仲間になります。カリフラワーは、品種改良されブロッコリーの花蕾が突然変異により白くなった物だといわれております。
しかし、β-カロテンの含有量に違いがあり、ブロッコリーは緑黄色野菜でカリフラワーは淡色野菜となっています。
ブロッコリーとカリフラワーの旬はどちらも11月〜3月
旬は、11月から3月にかけての冬の時期になります。ブロッコリーとカリフワラーはどちらも収獲時期をずらしながら、周年で全国的栽培されており、1年を通し出回っておりますが、冬の寒暖の差による甘み、旨味が増す時期が旬といえます。
(*カリフラワー・ブロッコリーの旬について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
ブロッコリーとカリフラワーの違いは?どっちが栄養豊富?

ブロッコリーとカリフワラーは、同じ仲間で旬など共通点があることは分かりました。では、次にどのような違いがあるかを見ていきましょう。
①起源・日本での歴史の違い
ブロッコリーの起源は、地中海沿岸部が発祥でキャベツの花蕾が大きくなったものだといわれています。また、カリフラワーは、ブロッコリーの花蕾の突然変異により白化したものを品種改良することにより一般的に普及するようになりました。
日本では、品種改良されたカリフラワーがまず先に広まりました。時期は、西洋化が広まった第二次世界大戦後になります。その後、緑黄色野菜の意識が強くなってきた1980年以降にブロッコリーの消費が拡大し、カリフラワーよりもブロッコリーの方が生産される量が多くなりました。
②栄養価の違い
野菜 | ビタミンC | β-カロテン |
ブロッコリー(茹で) | 54mg | 770ug |
カリフラワー(茹で) | 53mg | 16ug |
どちらもビタミンCが多く含まれる野菜で、生の状態ではカリフラワーは(81mg/100g)、ブロッコリーは(120mg/100g)で、ブロッコリーの方がビタミンCが多く含まれています。しかし、茹でた場合のビタミンCの減少は、カリフワラーの方が少ないためビタミン成分の保持力はカリフラワーに軍配が上がります。
また、β-カロテンはブロッコリーの方が50倍近く含まれています。β-カロテンは、健康に必要な栄養素であり、不足すると夜盲症や子供の成長が止まってしまう場合があります。
管理栄養士トントン
管理栄養士
ビタミンCの1日必要量は約100mgと覚えておきましょう。ブロッコリーやカリフラワーを100g食べれば、1日の半分量は摂取できますね。ビタミンCは多く摂っても、身体で消費されたり、尿で出て行ってしまうので、毎日意識的に取る必要があります。
(*カリフラワーやブロッコリーの栄養価・効能について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
③糖質の違い
野菜 | 糖質 |
ブロッコリー | 0.8g |
カリフラワー | 2.3g |
炭水化物から食物繊維を引いた物が糖質になります。ブロッコリーの糖質量は0.8gほどです。一方、カリフラワーについては、2.3gの糖質の量があります。同じ形をしていても、3倍近く糖質量が違います。
④味・食感の違い
茹でたブロッコリーは、甘みがあり噛んだときに歯ごたえがある食感です。一方、茹でたカリフワラーは、味もなくパサついた感じでシンプルな食感です。
ブロッコリーとカリフラワーの使い分けは?

ブロッコリーとカリフラワーには、栄養価で違いがありました。では、それぞれの特徴を加味した中でどういった人に向いているかご紹介します。
ブロッコリーがおすすめな人と適した使い方
ブロッコリーはβ-カロテンが豊富で、β-カロテンには体の健康や老化を防ぐ効果があります。そのため、栄養価を十分に必要としている妊婦さんや妊娠を望んでいる女性はブロッコリーを食べるといいでしょう。
また、茹でた場合のビタミンCの溶出が大きいため、十分に栄養を吸収できるシチューやスープなどがおすすめです。それ以外にも、食卓の彩りを飾る中で、少し彩りを加えたい時などに活用できる食材でもあります。
カリフラワーがおすすめな人と適した使い方
カリフラワーは、特徴として茹でた場合ビタミンCの溶出が少ない食材です。更に、十分に食物繊維を含んでいるため、カリフラワーは健康的に痩せたい人や美容が気になる人におすすめです。
カリフワラーの使い方は、ブロッコリー同様ですが、茹でても十分にビタミンを摂取できるためサラダなども活用に向いています。また、白い彩りは料理の飾り付けに合うため、多くの料理に活用できる食材でもあります。
管理栄養士トントン
管理栄養士
ブロッコリーの方が、食感と味が日本人の好みのようで人気があります。栄養成分で比べても、βカロテンが多いブロッコリーの方が魅力的感じますが、カリフラワーの綺麗な白色をうまく使った料理ができる人は、センスがあり、魅力的だと私は思います。
ブロッコリーとカリフラワーを掛け合わせた野菜もある?

ブロッコリーでもなく、カリフラワーでもない野菜。両者の性質を合わせもっているアブラナ科の野菜の名前は知っていますか?
ブロッコリーとカリフラワーの掛け合わせ「ロマネスコ」
ロマネスコは、アブラナ科の植物でイタリア語のブロッコリーから名前の由来が来ており、別名「カリッコリー」とも言われます。味は、ブロッコリーに比べると甘みが強いのが特徴で、16世紀にヨーロッパで品種改良され栽培されたのが始まりだといわれています。
色は、黄緑色をしており、花蕾は小さなドリルがたくさんあるような形をしており、見た目は、ブロッコリーに似ており背が高く葉が広がりますが、側枝は成長せず花蕾だけが可食部となるため、カリフラワーに似た性質ももっています。
このように、ロマネスコは、ブロッコリーとカリフワラーを掛け合わせた・まるで合体させたような性質をもっている野菜だと言えます。
管理栄養士トントン
管理栄養士
ロマネスコは、ヨーロッパではとてもポピュラーな野菜です。味はブロッコリーに近く、食感はカリフラワー。日本では「カリッコリー」「カリブロ」「やりがい君」「ドラゴンスパイラル」などの商品名で売られていることもあります。お見かけの際は話のタネに一度食べてみましょう。
(*ロマネスコについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
ブロッコリーとカリフラワー似てるけど違う野菜
ブロッコリーとカリフワラーは、外観が似ています。しかし、茹でた場合の栄養面やβ-カロテンについては、大きな違いがあります。そのため、それぞれの特徴を理解した中で用途にあった活用していければ十分に栄養を摂取できるといえるでしょう。