「匂い」と「臭い」の意味の違いは?正しい使い分け方を例文を用いて紹介!

「匂い」と「臭い」の違いを知っていますか?今回は、「匂い」と「臭い」それぞれの正しい意味と、似た言葉「香り」とも使い方の違いを例文を用いて比較して紹介します。「匂い」と「臭い」の食材における使い方も紹介するので参考にしてみてくださいね。

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目次

  1. 「匂い」と「臭い」の違いって知ってる?
  2. 「匂い」とは
  3. 「匂い」は「嗅覚を刺激するもの」といった普通の意味・イメージ
  4. 「匂い」の使い方・例文
  5. 「臭い」とは
  6. 「臭い」は「嗅覚を刺激する不快なもの」といった意味・マイナスのイメージ
  7. 「臭い」の使い方・例文
  8. 「匂い」と「臭い」と似た「香り」の意味は?
  9. 「香り」には「好印象な匂い」の意味・プラスなイメージがある
  10. 「香り」の使い方・例文
  11. 「匂い」と「臭い」を食材で使い分けると?
  12. 「匂い」が合う食材と使い方・例文
  13. 「臭い」が合う食材と使い方・例文
  14. 「匂い」と「臭い」を正しく使い分けよう

「匂い」と「臭い」の違いって知ってる?

スマートフォンなどを使って文字でやり取りをするときに、「匂い」と「臭い」のどちらを使うかで悩んだことのある人もいるでしょう。この2つの言葉は読み方が同じで意味も似てるため、使い方を混乱しやすい同訓異字語です。ここではそれぞれの意味の違いや使い方を説明していくので、参考にしてみてください。

「匂い」とは

日本古来の和歌や随筆でも登場する「匂い」は、平安時代と古くから使われている言葉です。現代でもよく使われている「匂い」の意味やイメージ、例を参考にして使い方を説明していきます。

「匂い」は「嗅覚を刺激するもの」といった普通の意味・イメージ

「匂い」とは嗅覚を刺激され感じられる香りのことを指す場合と、雰囲気や趣を言い表すときに使います。匂いが使われる場面では良いものと悪いものとの使い分けは必要ありません。しかし、一般的には良いものに対して使われることが多いため、不快なものには使わない言葉と認識している人も多いでしょう。

正確には良い悪いに関係なく使えるので、迷ったら「匂い」を使うとよいでしょう。平仮名で「におい」と書く場合も、印象の良い悪いによって使い分ける必要がないので迷ったときにはおすすめです。

「匂い」の使い方・例文

「匂い」は以下のようなシーンで使えます。

・魚の焼ける美味しそうな匂いがする
・卵の腐った嫌な匂いがする
・古き良き時代の匂いが漂う街並み
・不正をはたらく匂いがする


慣習的には快いと感じるもののにおいなどに使われることが多いですが、不快に感じる腐卵臭などの表現にも同様に使えます。物質的な嗅覚に直接作用するにおいを表す以外にも、時代や不正のような雰囲気や趣き、直感を表現するときにも使える言葉です。

「臭い」とは

「臭い」は長らく主に「くさい」と読まれてきており、「におい」と読むようになったのは最近のことで、2010年以降から常用になっています。「臭い」の意味や使われるときのイメージ、例を参考に使い方を説明します。

「臭い」は「嗅覚を刺激する不快なもの」といった意味・マイナスのイメージ

同じ嗅覚を刺激するものであっても「臭い」の読み方には「におい」と「くさい」があり、「匂い」とは違い不快に感じるものに対して使われることが多い言葉です。人によってにおいには好き嫌いは違うため判断が難しいところですが、本人が苦手なにおいや嫌いなにおいに対しては「臭い」を使うと良いでしょう。

スメルハラスメントのような周囲が不快と感じるにおいや病気が原因で変化する独特のにおいについても、「臭い」が使われます。「臭い」と同じ使い方をするのが「ニオイ」とカタカナのケースです。「ニオイ」も不快な表現で使われることが多く、一般的にあまり良いイメージを与えないため使うときには注意しましょう。

「臭い」の使い方・例文

「臭い」は以下のようなシーンで使えます。

・下水道の臭いがする
・歯周病で口の臭いがきつい
・つわり中はごはんの臭いがつらい


読み方は「におい」でも文字を目にしたときに「くさい」をイメージしまうので、においを受け取る人によって使い分けが必要です。下水道のようなにおいの他に汚いものを表現するときには「臭い」が妥当でしょう。例文に挙げた多くの人が不快と感じない「ごはん」の場合でも、つわりが原因で当事者が不快に感じることになるようなケースは「臭い」を使えます。

書き手や受け手が不快に感じていることを表現するには良いですが、快い表現をしたい時に使ってしまうと印象が悪くなってしまうので、使い方に気を付けたい言葉です。

「匂い」と「臭い」と似た「香り」の意味は?

「香り」もよく使われる言葉で、「匂い」と「臭い」に似ていますが、「香り」には何か違いがあるのでしょうか。ここでは「香り」の意味や使われるときのイメージ、例を参考に使い方を説明します。

「香り」には「好印象な匂い」の意味・プラスなイメージがある

「香り」も嗅覚で感じるもので「匂い」と同じ意味を持ちますが、さらに美しく上品さを感じる気持ちや心地良いと感じるようなニュアンスが含まれています。心地良くさせるような好印象なにおいには「香り」と表現するのが妥当で、不快に感じるにおいに「香り」は使いません。

「香り」の使い方・例文

「香り」は以下のようなシーンで使えます。

・女性らしい優しい香りの香水
・柚子の香りがさわやかなアクセント
・コーヒーのいい香りが部屋いっぱいに広がる


良いにおいの食材や植物などの他に、香水や柔軟剤にも「香り」を使います。どんな「香り」か表現する形容詞にも、優しいや爽やかなどの良いイメージを想像させる言葉と一緒に使うことも多いです。

「匂い」と「臭い」を食材で使い分けると?

「匂い」と「臭い」の全体的な違いや、「香り」についても理解できました。ここでは食材や料理に対して「匂い」や「臭い」を使うときには、どのようなことに気を付けると良いのかを、例を挙げて解説していきます。

「匂い」が合う食材と使い方・例文

「匂い」は以下のような食材や料理を表示する時に使えます。

【食材】
・レモン
・カレーライス


【例文】
・鰻の焼ける良い匂いがする
・肉じゃがの匂いが家の外まで漂っている


食材に「匂い」を使う場合は良いイメージのあるものに使用し、不快に感じるものに使うのはやめておきましょう。食欲を増進させるようなかぐわしいスパイスや香草、柑橘類などの場合には「匂い」でも使えますが、「香り」を使うとより良いイメージを湧かせることができます。

「臭い」が合う食材と使い方・例文

「臭い」は以下のような食材や料理を表示する時に使えます。

【食材】
・ドリアン
・くさや

【例文】
・納豆の臭いで食欲が失せる
・鮒ずしは臭いが強烈な食べ物だ


「臭い」は不快に感じるにおいや強烈なにおいを発する食材に使い、良いイメージのある食材には使えないことを覚えておきましょう。ドリアンは果物の魔王と呼ばれることもあり、ひどい悪臭を放つことで有名で、持ち込みを禁止しているホテルや飛行機会社が多数ある果物です。

くさやと鮒ずしは日本の食べ物の中で最も臭いと言われるレベルの食材です。どの食材や料理にも一定数のファンがいますが、好き嫌いがはっきり分かれるものの場合には、「臭い」を使うのが良いでしょう。

「匂い」と「臭い」を正しく使い分けよう

ここまで「匂い」と「臭い」を比較し「香り」についても説明してきました。「匂い」は良い場合にも悪い場合にも使えますが、一般的には良い印象のときに使うことが多いことが分かりました。一方で、「臭い」は悪い印象の場合に使い、「香り」は良い印象の表現に使います。以上を参考に、紛らわしい「匂い」と「臭い」を正しく使い分けてみてください。

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