すき焼きの「割り下」とは?関西・関東で使い方が違う?黄金比での作り方・レシピも紹介!
割り下とは何か知っていますか?今回は、割り下の役割やめんつゆとの違いにくわえ、関東・関西での〈味・使い方〉など違いも比較して紹介します。割り下の黄金比や作り方にくわえ、活用レシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。
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すき焼きの「割り下」とは?
すき焼きのレシピなどに使われる言葉に割り下がありますが、割り下とはどのようなものを指すのでしょうか。他の料理にはあまり使われない言葉でもありますが、まずは割り下の基本的な情報を見てましょう。そのほかにも、麺つゆとの違いも併せて紹介します。
「割り下」は日本料理で使われる基本的な調味料を指す
割り下とは割り下地の略で、だし汁に醤油、砂糖、みりんなどで味付けした鍋料理に使う煮汁のことです。すき焼きのほか、親子丼、鴨鍋などにも使われ、主に肉料理に使われる煮汁ですが、作る人や料理によって濃さや配合が少しずつ異なります。
最近では市販の割り下を使う人も増えていますが、基本を押さえれば簡単に自分で作れます。後述でさまざまな割り下の使い方と作り方を紹介するので、好みの割り下の配合を覚えて料理に活用ましょう。
割り下とめんつゆの違い
割り下に味がよく似ている調味料にめんつゆがあり、親子丼に使う人も多いようです。どちらも同じ調味料を合わせて作られていますが、割り下とめんつゆには違いがあり、めんつゆは薄い甘さなのでどんな丼物や麺類にも合うような配合になっています。一方の割り下は甘さが強いのが特徴です。
基本的に割り下は肉料理に使われますが、これは割り下に含まれる砂糖が味を良くする以外に砂糖によって肉を柔らかくする働きがあるためです。また、めんつゆはだしが入っていますが、割り下には入っていないことがあります。
割り下は関西・関東で違う?
一口に割り下と言っても地域によって大きく違うことがあり、特に関西と関東の違いは代表的です。ここでは関西と関東の割り下の違いについてくわしく説明します。
①味わい・風味
関西と関東の割り下の大きな違いは、関西は薄口醤油を使い、関東は濃口醤油を使う点にあります。関西の人が関東のすき焼きを食べると味が濃く感じ、関東の人が関西のすき焼きを食べると薄く感じるのはこのためですが、塩分量は薄口醤油の方が濃いようです。
すき焼きの味わいや風味にも違いがあり、関西は一度牛肉を牛脂で焼いて少しずつ割り下を入れるため、パンチがあり香ばしい風味を楽しめます。一方関東では初めから割り下を鍋に注いで沸騰させてから肉やそのほかの具材を入れていくため、パンチはないもののまろやかな味わいが特徴で、肉や野菜のうまみを楽しめるすき焼きになっています。
京都ではすき鍋にザラメを敷いて、その上に肉だけを焼いていき、濃いめの割り下をその上にかけて食べる方法もあるようです。
②使い方
関西風では肉を焼いているときに8割ほど肉に火が通ったら砂糖を肉が隠れるくらい入れ、そのあと醤油や酒を入れて鍋の中で肉を焼きながら割り下を作っていくのが特徴です。一方関東風の割り下は始めからすべて混ざった状態にしておくのが特徴です。
すき焼きには糸こんにゃくを入れることがありますが、糸こんにゃくと牛肉を一緒に焼くと牛肉が固くなり味が落ちていきます。砂糖を肉にコーティングすることで、元々砂糖が持っている肉を柔らかくする働きと、こんにゃくから出る肉を固くする成分から肉を守る働きも加わり、最後まで牛肉が美味しくいただけます。
また、関東では最初からさまざまな食材を入れて煮込みますが、関西風では肉を焼きながら先に食べて、その後水分が出やすい野菜を入れて煮込んで食べる方法が一般的です。
(*すき焼きの美味しい食べ方について詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
割り下の黄金比と作り方レシピ
割り下の基本的な黄金比とそのレシピを紹介します。すき焼きを年に何度もすることはあまりなくても、割り下を使った料理は何度も作っていることが多いでしょう。砂糖、みりん、醤油の配合の黄金比を覚えておけば、これらを使ったレシピが簡単に美味しく作れます。