白ワインビネガーとは?バルサミコ酢との違いは?作り方や活用レシピも紹介!
白ワインビネガーはどんな調味料か知っていますか?バルサミコ酢と違いはあるのでしょうか?今回は、白ワインビネガーの〈値段・製造方法・味〉など特徴や、〈リンゴ酢〉など代用品を紹介します。自家製白ワインビネガーの作り方や、活用レシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
白ワインビネガーとは?
白ワインビネガーはイタリアやフランスで日常的に使われていますが、日本では白ワインビネガーを常備している家庭は少なく、その原料や味をよく知らない人も多いようです。白ワインビネガーとはどのような調味料なのでしょうか。
白ワインビネガーはぶどうを原料とした果実酢
白ワインビネガーとは白ぶどうやワイン酵母などを原料とする果実酢のことで、ワイン大国であるフランスをはじめポルトガルやスペインなどのワインの産地で広く使用されています。
白ワインビネガーは、白ぶどうの果汁にワイン酵母を加えてできたワインもろみに酢酸菌を入れて発酵させて作ります。白ワインビネガーの値段はメーカーや産地によって異なりますが、100mlあたり150円から300円程度の値段が相場です。
白ワインビネガーにアルコールは含まれるの?
白ワインビネガーは、その名前に白ワインとつくことからアルコールが含まれていると誤解されることがありますが、実際はアルコールは含有されていません。これは白ワインビネガーの製造過程において、乳酸菌が白ワインに含まれるアルコール分を酸化して酢へと変質させているためです。
したがって、アルコールの摂取を気にしている妊娠中の方や子どもの食事に白ワインビネガーを使用してもまったく問題はありません。
白ワインビネガーとバルサミコ酢の違いは?
白ワインビネガーと似た調味料にバルサミコ酢がありますが、両者にはどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、白ワインビネガーとバルサミコ酢の違いについて解説します。
①製造方法
白ワインビネガーとバルサミコ酢の原材料はどちらもぶどうですが、製造方法が異なります。白ワインビネガーを製造する際には、まずぶどうの果汁にワイン酵母を混ぜてワインもろみを作り、そこへ酢酸菌を入れて樽に移し発酵させます。そこへワインを足しながら長い期間をかけて熟成させてできたものが、白ワインビネガーです。
これに対してバルサミコ酢は、煮汁を飛ばしながら煮込んだぶどうの果汁を樽へ移して熟成して作るのが特徴です。熟成の過程で水分が減るため、別の樽に移し替えて煮詰めたぶどうの果汁を継ぎ足しながら、何年もの間寝かせて作ります。こういった製造方法の違いにより、仕上がりも全く異なるものになります。
②味わい・風味
白ワインビネガーはレモンやりんごのような果実味のある香りをもち、さっぱりとした味わいがあります。味にクセがないため、一般的に生野菜や魚料理などのソースとして使われています。
一方でバルサミコ酢は白ワインビネガーよりも甘味や酸味が強く、濃厚なコクのある風味が特徴です。バルサミコ酢は製造過程の熟成期間によって風味が変わり、熟成期間が長いものほど甘味やコクが増してまろやかな味わいになると言われています。2つの味わいや風味を比べてみると、香りやコクが全く違うものであると分かるでしょう。
白ワインビネガーの取り入れ方は?
白ワインビネガーを普段の食生活に取り入れる場合は、どのように使えば良いのでしょうか。白ワインビネガーの取り入れ方や効果・効能について解説します。
白ワインビネガーはそのまま飲むこともできる
白ワインビネガーの活用方法には、以下のようなものがあります。
・ドレッシングなどのソースに使う
・魚料理に使う
・ドリンクとして飲む
白ワインビネガーは酸味の効いた爽やかな味わいのため、フレンチドレッシングなどのソースの材料に向いています。また、白ワインビネガーの酸味は魚介類のカルパッチョやマリネにもよく合い、ほかにも揚げ物に添えるタルタルソースに加えて使っても良いでしょう。
白ワインビネガーは、料理に使うだけでなくそのまま飲むこともできます。グラスに水と白ワインビネガーやレモン汁を加えるだけで、簡単に美味しいビネガードリンクが作れます。レモン汁の代わりにオレンジなどの柑橘類の果汁を使い、水を炭酸水に代えて作るのもおすすめです。
白ワインビネガーの効果・効能
白ワインビネガーを飲むと得られる効果や効能は、以下の通りです。
・抗酸化作用
・疲労回復効果
・整腸作用
白ワインビネガーの原料であるぶどうにはポリフェノールが豊富に含まれており、ポリフェノールには抗酸化作用があるのが特徴です。白ワインビネガーの抗酸化作用によって、肌の老化や糖尿病、動脈硬化などを引き起こす活性酸素を抑制する効果が期待できます。また、白ワインビネガーに含まれる酒石酸は、体の疲れを癒すうえに腸内環境を整える働きがあります。
白ワインビネガーがない時の代用品は?

家庭に白ワインビネガーがない場合は、他の食材で代用することができます。ここからは、白ワインビネガーの代用品について紹介します。
①リンゴ酢
リンゴを発酵させて作られるリンゴ酢は、白ワインビネガーと同様に果実味のある香りをもつため、白ワインビネガーの代用品として使うことができます。リンゴ酢だけでも白ワインビネガーの代用として使えますが、白ワインビネガーに比べるとややコクがないため、リンゴ酢に白ワインを混ぜるとコクや風味が増して美味しくなります。
②バルサミコ酢
バルサミコ酢の原料は白ワインビネガーと同じぶどうなので、白ワインビネガーの代用に使うことが可能です。コクのある風味をもつバルサミコ酢は生野菜や肉、魚介類などに良く合い、サラダのドレッシングのほか肉や魚介類のソースとして使っても良いでしょう。バルサミコ酢をステーキのソースに使うと、肉の臭みを和らげる効果もあります。
③レモン汁
レモン汁に白ワインを混ぜたものも、白ワインビネガーの代用品として使うことが可能です。レモン汁と白ワインで作った調味料は、レモン特有の爽やかな香りや酸味の効いた味わいになります。この調味料を肉や魚介類のソテーやフライなどにかけると、さっぱりとした風味に仕上がります。
(*白ワインビネガーの代用品について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
自家製白ワインビネガーの作り方

白ワインビネガーは、白ワインと酢を使って発酵させることで簡単に手作りすることができます。以下の項目では、自家製白ワインビネガーの作り方を紹介します。
材料
・白ワイン:400ml
・酢:100ml
作り方・手順
自家製白ワインビネガーの作り方は、以下の通りです。
1.殺菌消毒してよく乾かした容器に、ワインと酢を入れて蓋を閉める
2.2か月から3か月ほど冷暗所で保存する
3.発酵して表面に膜が張ったら完成
白ワインビネガーの発酵中に細菌が増殖するのを防ぐため、必ず清潔な容器を使用して作ってください。使用する酢は、酸化防止剤などが添加されていない純粋な生酢を選びましょう。部屋に暗い場所がない場合は、容器に布を被せて光が当たらないようにして保存してください。
数か月熟成した後に表面に薄い膜が浮いていたら、うまく発酵したサインです。完成した白ワインビネガーは、表面の膜を除去して液体部分のみを使用してください。
白ワインビネガーの活用レシピのおすすめ
白ワインビネガーを使ったレシピには、どのようなものがあるのでしょうか。ここからは、白ワインビネガーを使ったおすすめのレシピを3品紹介します。
①スモークサーモンと白ワインビネガーのマリネ
白ワインビネガーを使ったスモークサーモンと玉ねぎのマリネのレシピです。白ワインビネガーにオリーブオイルやマスタードを加えてマリネ液を作り、具材を漬けこむだけで簡単に作れます。スモークサーモンをタコや白身魚に代えて作っても良いでしょう。
②白ワインビネガーのドレッシングサラダ
白ワインビネガーで作ったドレッシングを生野菜にかけて仕上げたサラダのレシピです。白ワインビネガーの爽やかな香りと風味が、みずみずしい生野菜やキウイフルーツの甘味を引き立てて美味しくなります。
③白ワインビネガーとフルーツのドリンク
ボトルに白ワインビネガーとフルーツを入れて漬け込み、炭酸水を注いで作るドリンクのレシピです。白ワインビネガーには、パイナップルやキウイなどの酸味のあるフルーツが良く合います。
白ワインビネガーを使ってみよう
白ワインビネガーは爽やかな香りや酸味の効いた味わいが特徴的な果実酢で、洋風料理には欠かせない調味料です。普段使っている酢を白ワインビネガーに置き換えるだけで、いつもの料理がひと味違った味わいになります。白ワインビネガーを使って美味しい料理を作ってみましょう。