高級魚「メヌケ」とは?味わいや旬の時期・値段など特徴は?食べ方のおすすめも紹介!
メヌケはどんな魚か知っていますか?どのような味がするのでしょうか。今回は、メヌケの〈旬・産地〉など生態や値段・味わいなど特徴を紹介します。メヌケの〈刺身・塩焼き・煮付け〉など食べ方・レシピのおすすめも紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
メヌケとはどんな魚?
高級魚のなかには、メヌケと呼ばれる変わった名をもつ魚が存在します。メヌケは一般的なスーパーや鮮魚店などではほとんど売られていないため知らない人も多いようですが、一体どのような魚なのでしょうか。メヌケの生態や名前の由来、味わいについて解説します。
メヌケの生態
メヌケとは、スズキ目メバル科メバル属に属する海水魚のなかでも体が赤く大きいものの総称で、オオサガやサンコウメヌケ、バラメヌケなどがメヌケ類に分類されます。メヌケは水深200mから1000mほどの深海に生息する深海魚で、体長は40cmから60cmほどの大きさになり体色は鮮やかな赤色をしています。
メヌケの名前の由来と別名
メヌケは深海に棲みついているため、釣り上げると水圧の急変によって顔から大きな目玉が突き出るのが特徴です。このようなメヌケの目が抜け出る性質から、メヌケの名がつけられたと言われています。メヌケはアコウダイやアカウオなどの別名をもち、メヌケの一種であるサンコウメヌケはヒカリサガやムロランサガ、サンゴメヌケ、サンゴなどとも呼ばれています。
メヌケの味わい・脂のノリ
メヌケの身は脂のノリがよく、柔らかい食感であっさりとした旨み深い味わいが特徴です。メヌケは子供や高齢者でも食べやすく、幅広い世代に好まれています。メヌケは煮付けとして食べることが多いですが、味にクセがないため塩焼きや刺身、鍋料理や味噌漬けなどに調理しても美味しくいただけます。
松輪@三崎にてメヌケ、カマス、ぶりの刺身。
— うてぃお※カ・イワレ (@eating_wotio) January 26, 2014
メヌケは滅多にとれない高級魚らしい。
白身魚らしいモチュモチュとした食感。
たんぱくだけれども旨味がジュワッジュワッと噛む度に染み出てくる。
確かに美味しい。 pic.twitter.com/fOdbFuaOTB
メヌケの旬の時期や産地は?
メヌケはいつごろに旬を迎え、どの地方で漁獲されているのでしょうか。ここからは、メヌケの旬の時期や主な産地について解説します。
メヌケの旬の時期
メヌケは秋から春にかけての寒い季節に旬を迎えますが、そのうち真冬の時期に産卵期を迎え漁獲数も増えます。旬のメヌケは、身がふっくらとして脂のノリが増して美味しくなると言われています。冬を過ぎるとメヌケの身は痩せて脂も落ち、食感や味が悪くなるため、旬の時期を狙って食べるのがおすすめです。
メヌケの産地
メヌケは北海道や東北地方周辺の海に生息しているため、主に北海道や青森県で漁獲されています。この地域以外ではメヌケを見かける機会は少ないですが、産地のスーパーや鮮魚店などではメヌケが販売されることがあります。
メヌケの値段は高い?安い?
メヌケをスーパーで見かけることはほとんどありませんが、どのくらいの値段で販売されているのでしょうか。ここではメヌケの値段相場について解説します。
メヌケの値段は3000円/kgと高い
メヌケの過去5年間における卸売価格の平均値は1kgあたり2000円から4000円ほどなので、メヌケは手が届きにくい高級魚だ言えるでしょう。メヌケの卸売価格は季節によって変動が激しく、メヌケの旬である冬の季節に最も価格が高騰します。店頭では、メヌケが流通しはじめる季節には1kgあたり3000円前後の値段で販売されることが多いようです。
スーパーの安い赤魚とは別物なので注意
メヌケは店頭において赤魚として販売されることがありますが、一般的な安い赤魚とは別物です。安い赤魚はメヌケと違って脂身や身の水分量が少なく、高級魚のメヌケとは食感も味も全く異なります。スーパーでメヌケを探す際には、安い赤魚と間違えないように注意してください。
メヌケの捌き方
メヌケを捌く際の手順は、以下の通りです。
1.ウロコを取り除いて水洗いする
2.腹ビレの付け根から切れ目を入れる
3.腹部の切れ目から胸ビレを通るように包丁を入れる
4.背骨に対して垂直に包丁を入れて骨を切る
5.裏返して反対側の胸ビレも同様に切る
6.腹部から肛門に向かって包丁を入れる
7.頭部を切断し、内臓や腸、肛門を取り除く
8.背骨の近くにある血合いの膜を開いて腹の中を水洗いする
9.尾に向かって尾ビレに沿うように包丁を入れる
10.裏返して尾から頭部へ向けて包丁を入れる
11.尾柄部に包丁を差し込み、尾に向けて切り込み身を剥がす
12.背骨と身の間に包丁を差し込み、頭部へ向かって包丁を入れる
13.背骨と腹骨を切り離す
14.3枚おろしにする場合は、反対側の身も同様におろして完了
メヌケのウロコはウロコ落としを使うと簡単に取れますが、ない場合は包丁の背を使って取ってください。腹部から胸ビレに包丁を入れる工程では、内臓ごと切り落とさないように気をつけましょう。メヌケをおろす際には、片手で身を持ち上げながら中骨に沿って包丁を滑らせるように切ると、きれいに捌くことができます。
メヌケの食べ方・料理レシピのおすすめは?
メヌケは加熱して煮付けや塩焼きなどに調理することが多いですが、新鮮なものは刺身として食べても美味しくいただけます。ここからは、メヌケを使ったおすすめのレシピを5品紹介します。
①メヌケの刺身
メヌケを平造りにして盛り付けた刺身のレシピです。メヌケは新鮮なものであれば刺身にするのもおすすめで、程よく脂が乗っているので青じそやわさびをつけて食べても良いでしょう。
②メヌケの煮付け
メヌケと寒干し大根を使った煮付けのレシピです。メヌケを寒干し大根とともに煮込むと、メヌケの旨みが寒干し大根に染みて美味しくなります。メヌケの臭みを取るために、メヌケに塩を振り数分置いて水分を拭いてから調理してください。
③メヌケの塩焼き
冷凍のメヌケを使った塩焼きのレシピです。はじめにメヌケを半解凍してから昆布や水とともに密閉できる保存袋に入れ、冷蔵室で解凍します。このように解凍してから焼くと、身が硬くならずふっくらと焼き上がります。
④メヌケのアクアパッツア
メヌケとホタテを白ワインで煮込んだアクアパッツアのレシピです。メヌケとともにキャベツやミニトマトなどの野菜を使うと彩良く仕上がり、パーティやおもてなし料理として作ると喜ばれるでしょう。
⑤メヌケのあら汁
メヌケのあらで作るあら汁のレシピです。メヌケのあらを汁物に加えると、メヌケから出る出汁で旨み深い味わいになります。仕上げに味噌を溶き入れる際には、メヌケの塩気を考慮して味見をしながら少量ずつ加えてください。
メヌケを食べてみよう
メヌケは日本では特定の場所でしか漁獲できない高級魚で、一般的なスーパーで販売されることはほとんどありません。メヌケはスーパーよく見かける安い赤魚とは違い、身が柔らかく脂が乗った上質な味が特徴的な美味しい魚です。店頭で運よくメヌケを見かけたら、購入して食べてみましょう。