防カビ剤「イマザリル」とは?毒性があり危険?妊娠中は避けるべきかも解説!
【管理栄養士監修】「イマザリル」とは何か知っていますか?防カビ剤として使用される食品添加物です。今回は、イマザリルの毒性・危険性や、使用基準とその用途にくわえ、除去する方法についても紹介します。イマザリルは妊娠中は避けるべきかも紹介するので参考にしてみてくださいね。
(このページにはPRリンクが含まれています)目次
- 食品添加物「イマザリル」とは?
- イマザリルは防カビ剤として使用される食品添加物
- イマザリルの毒性は?危険?
- イマザリルは致死量20gと危険性が高いため国で厳しく取り締まられている
- イマザリルの使用基準と用途
- イマザリルは特定の果物にのみ添加物としての使用が許されている
- イマザリルを使用した場合は表示義務が課せられている
- イマザリルは農薬として使用されることもある
- イマザリル使用の果物は妊娠中は避けるべき?
- 国の検査をクリアしているため食べたとしても問題はない
- イマザリルを除去する方法はある?
- イマザリルの除去は果物を水洗いより下茹でがおすすめ
- 果物の皮を剥くことでもほぼ除去することができる
- イマザリルについてよく知ろう
食品添加物「イマザリル」とは?
食品添加物として使用されているイマザリルは、その名前を聞いたことがない人も多いかもしれません。ここではイマザリルの特徴や効果を紹介します。
イマザリルは防カビ剤として使用される食品添加物
イマザリルは主に果物に使用され、カビが生えないように防カビ剤として使用される食品添加物です。オレンジやバナナなど海外産の果物は輸送時間が長いため、途中でカビが生えないように皮の部分にイマザリルを使用します。日本国内で生産された果物は輸送時間が短いためカビが生える心配もなく、イマザリルの使用はほとんどありません。
輸入品の果物に関してはイマザリル以外にも、防カビ効果や腐敗を予防するために食品添加物が使用されることがあります。特に柑橘類は果物に使用した食品添加物の名前が入ったラベルが貼ってある場合もあるので、注意して見てみるとよいでしょう。
小林花菜
管理栄養士
食品添加物の表示については、食品表示法で定められています。
イマザリルの毒性は?危険?
防カビ剤としての効果を持つイマザリルですが、食べても人体に影響のないものなのでしょうか。ここではイマザリルの毒性や、多量摂取の危険性について紹介します。
イマザリルは致死量20gと危険性が高いため国で厳しく取り締まられている
防カビ効果の高いイマザリルは毒性も高く、わずか20gで致死量に達するため、その危険性から取り扱いに関しては国で厳しく取り締まられています。イマザリルの多量摂取による中毒症状としては吐き気が主な症状で、目に入ってしまった場合は目が赤くなる場合や、痛みを発する場合もあります。
またイマザリルは多量摂取による発がん性が疑われている他、妊婦が多量摂取をした場合には胎児の先天性障害を引き起こす懸念があるとされていますが、科学的に立証されていません。
イマザリルの使用基準と用途
防カビ剤として使用されるイマザリルは、どのような場面で使用されるのでしょうか。ここではイマザリルの使用基準と用途について紹介します。
イマザリルは特定の果物にのみ添加物としての使用が許されている
イマザリルは食品衛生法によって使用基準が設けられており、柑橘類とバナナにのみ使用が許可されています。主に輸入品の柑橘類やバナナに対して使用されるイマザリルは、厚生労働省によって残留基準が設けられています。基準値以上のイマザリルを使用した果物が、日本で販売されないように日々検査が行なわれているのが現状です。
小林花菜
管理栄養士
残留基準は「皮ごと食べた」場合を想定して基準がつくられています。ADI(許容1日摂取量)を日常生活で越えることはほぼなく、厚生労働省の調査結果から確認できます。
イマザリルを使用した場合は表示義務が課せられている
また厚生労働省は残留基準を設けるほかにも、イマザリルを使用した果物は必ず使用を明言する表示義務を課しています。袋売りの場合はシールなどを用いて袋に記載し、バラ売りの場合は値札や店頭のポップなどにイマザリルを使用していることが必ず表示されています。