液卵とは?種類別の特徴や使い方は?冷凍液卵の解凍方法も紹介!
液卵(えきらん)とは何かを知っていますか?どう使うのでしょうか?今回は、〈全液卵・卵黄液〉など液卵の種類別の特徴・用途例や賞味期限のほか、冷凍液卵の使い方・解凍方法を紹介します。液卵の使い方・レシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。
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液卵(えきらん)とは?
液卵とはえきらんと読み、飲食店や洋菓子店のほか学校給食の調理現場などで使われている食材です。一般的な家庭ではあまり馴染みのない食材ですが、液卵とはどのようなものなのでしょうか。
液卵(えきらん)とは卵の中身を液状にしたもの
液卵とは鶏卵の殻を除いて卵の中身をパッケージに詰めた加工卵の一種です。液卵には様々な種類があり、卵の中身を撹拌して液状化したものや、砂糖や塩を添加して作られた商品もあります。液卵の価格はメーカーによって異なりますが、インターネットでは容量が500gの冷凍液卵が400円から500円ほどの価格で販売されています。
液卵の種類と特徴
液卵は、形状によって全液卵、卵黄液、卵白液の3種類に大別され、各液卵は特徴や用途が異なります。ここからは、3種類の液卵の特徴や用途について解説します。
①全液卵
全液卵の用途には、以下のようなものがあります。
・卵焼き
・炒り卵
・スープ
・揚げ物の衣付け
・クッキーやケーキなどのお菓子の材料
全液卵とは全卵をパッケージに詰めたもので、卵白と卵黄をそのまま残したホールタイプと両者を撹拌し裏ごししたロカタイプの2種類があります。
全液卵は生卵と同じように使える液卵で、卵焼きや炒り卵などの炒め物をはじめ、クッキーなどのお菓子の材料や魚肉のすり身のつなぎなどにも活用することが可能です。全液卵を炒り卵やクッキーなどの料理に使うと、焼成の際に水分が抜けてさっくりとした食感に仕上がります。また、全液卵は水によく溶ける性質があるため、卵スープなどにも使えます。
②卵黄液
卵黄液の用途は、以下の通りです。
・クッキーやケーキなどのお菓子の材料
・パンの材料
・アイス
・ドレッシングなどの調味料
・飲料
・加工肉
卵黄液は全卵から卵黄と卵白を分けた後に卵黄のみを裏ごしして作られたもので、生の卵黄と同様に使うことができます。卵黄液はオレンジ色の卵黄に由来しているため着色性が高いうえに、タンパク質やビタミン類、無機質など栄養価も優れているのが特徴です。
卵黄液には本来混ざらないもの同士を中和する乳化作用もあり、この特性を利用してドレッシングやマヨネーズなどの酢と油を混ぜて作る調味料にも活用されています。卵黄液をアイスに使うと舌触りが良くなるうえに形が崩れるのを防ぐことができ、加工肉や飲料に入れると卵の風味で味が整います。
③卵白液
卵白液は、以下のような食品を作る際に使われます。
・インスタントラーメン
・肉まん
・ハムなどの加工肉
・ちくわやつみれなどの魚肉ねり製品
・飲料
卵白液は全卵から卵黄を取り除き、卵白を裏ごしして作られたものです。卵白液は卵黄性と同様の乳化性に加えて、泡を発生させる発泡性があるのが特徴です。卵白液をインスタントラーメンに使うと栄養価が向上し、肉まんに添加すると生地の弾力性を強める効果があります。
そのほかにも、卵白液はちくわやつみれなどの魚肉ねり製品やハムなどの加工肉にも活用されています。これらの食品に卵白液を使うのは、食品にみずみずしさや弾力を持たせて歯ごたえを良くするためです。また、食品を食べやすい風味に仕上げるために、ケーキや飲料にも卵白液が使われています。
液卵の賞味期限は?
液卵はどの程度の期間日持ちするのでしょうか。自作した液卵と市販の液卵の賞味期限について解説します。
自作した液卵は日持ちしないので使い切る
家庭で生卵を割ったり溶き卵にしたりして作った液卵は日持ちしないので、当日中に使い切ってください。これは、卵の殻に食中毒の原因となるサルモネラ菌が付着していることがあり、卵を割ると殻から中身に菌が移って繁殖する恐れがあるためです。
また、サルモネラ菌は冷蔵庫内の温度環境の下でも繁殖するため、生卵で自作した液卵は冷蔵庫でも保存することはできません。そのため、家庭で卵を調理する際は使う直前に殻を割り、サルモネラ菌を死滅させるために75℃以上の温度で1分以上加熱しましょう。