春告魚とは?ニシン・メバルなど代表的な種類を地域別に紹介!
春告魚(はるつげうお)とはどんな魚か知っていますか?産卵のために群れをなす魚は、春の訪れを感じさせます。今回は、春告魚の名前の由来や、サヨリ・ニシン・メバルなど代表的な種類を地域別に紹介します。春告魚の旬・特徴なども紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
(*さわらの旬の時期について詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
⑧イカナゴ
・地域:沖縄を除く日本各地
・旬の時期:3月
イカナゴはコウナゴとも呼ばれる体長が25cmほどの魚で、細長い紡錘形の体と下あごが受け口になっている点が特徴です。冬に産卵期を迎え孵化する3月が旬となっており、釜揚げやちりめん、佃煮などに加工させることが多い魚です。大阪や兵庫ではイカナゴの稚魚をくぎ煮にする風習があり、春告魚として尊んでいます。
春告魚の種類|四国・中国地方
四国・中国地方の春告魚といえば、旬を迎える魚を連想する人も多いことでしょう。他の地方と比べると、春告魚と聞いてイメージする魚は限定的な印象があります。ここでは全国でも人気の高い魚である、四国・中国地方の春告魚を紹介します。
⑨カツオ
・地域:日本近海
・旬の時期:初ガツオは4月~5月、戻りカツオは8月~9月
回遊魚の一種であるカツオは体長が1mを超える魚ですが、市場に出回るのは40~60cm程度のものが多いです。カツオ漁が盛んなのが高知県で、春に最盛期を迎えることから春告魚として認識されています。この時期のカツオは秋の戻りガツオとは違い、さっぱりとした味わいです。現代では通年で流通していますが、旬の時期の美味しさは格別です。
(*カツオの旬の時期について詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
春告魚の種類|南日本
日本の中でも海水温が高い南日本では、これまで紹介した魚とは異なる種類が春告魚として食卓に並んでいます。ここでは南日本の春告魚を2種類、紹介します。
⑩シロウオ
・地域:北海道函館、青森県から九州南岸の日本海・東シナ海・太平洋沿岸並びに瀬戸内海、有明海
・旬の時期:2月~5月
シロウオはスズキ目ハゼ科に分類される魚で体長は4cm程度、鱗を持たない特徴があります。体全体はあめ色で河川の伏流水が流れる下流域において、2月から5月に産卵を行うため、南日本の春告魚として知られています。シロウオの寿命は1年で産卵すると死んでしまうため、旬の時期は生きたものは市場に出回りますが高級魚とされており、踊り食いが有名です。
⑪サクラダイ
・地域:福岡県、愛媛県、山口県
・旬の時期:3月~6月
サクラダイとは春先に漁獲されるタイを指し、体長は15cm ほどで体の側面に桜の花びらを思わせる模様があるのが特徴です。産卵期の直前が桜の開花時期と重なり、その時期のサクラダイが美味しいことから、南日本では春告魚として有名です。天然物は1kgあたり3000~5000円の高値となりますが、近年はそれより安い養殖ものも多く出回っています。