ちくわぶは関西のおでんにないって本当?地域別の違い・特徴も紹介!
ちくわぶは関西であまり見かけた記憶がない人がいるのではないでしょうか?実は関西人はちくわぶが嫌いなわけではなく、認知度が低いのです。今回は、ちくわぶの関西における認知度が低い理由や、同じく関西の特徴的な「はんぺん」についても紹介します。〈北海道・関東〉など、おでんの地域別の特徴も紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
伊勢はんぺんは伊勢はんぺいとも呼ばれ、グチやイトヨリをすり身にして作られたものです。山芋を使ってすり身を伸ばすので柔らかく、もっちりとして歯応えのあるはんぺんです。伊勢ということもあり、伊勢参りでのお土産としても人気の練り物です。
ちくわぶ以外に地域によっておでんの違い・特徴は?
ちくわぶの関西での認知度が低いこと以外にも、おでんには日本全国で見るとさまざまな違いや地域によっての特徴があるようです。ここでは各地域のおでんの違い・特徴について紹介します。
①北海道
面積が広く、海の幸や収穫物に恵まれている北海道のおでんはホタテやしらこ、特産であるジャガイモが入るのが特徴です。さらにマフラーと呼ばれる長いさつま揚げは北海道のおでんには欠かせない具材と言えます。また、つゆは昆布が摂れることから昆布出汁が使われています。
なお、北海道では移民の歴史からかちくわぶを食べることが多いようです。また、面積が広いことから場所によっても食べ方が違っており、室蘭ではみぞれで食べることがあります。
②東北
東北地方のおでんは北海道と同じくホタテが入ることが多いです。山間が多く、奥羽山脈に東西が分かれる東北は、日本海側と太平洋側でも食べられるおでんが違います。例えば青森県ではおでんをしょうが味噌で田楽にして食べるスタイルで、具材には粒貝や孟宗竹が使用されます。
宮城県ではさんまをすり身にして団子状にしたさんま団子を入れるのが特徴的でしょう。たけのこも曲がり竹と呼ばれる細いたけのこを使用するのが特徴で、つゆは塩味となっています。他にもこんにゃくが角こんにゃくではなく玉こんにゃくになるなど、バリエーションが豊富な地域です。
なお、東北では北東北と南東北でちくわぶを食べる地域と食べない地域があるようです。
③関東
関東地方は人の出入りが激しく、つゆはかつお出汁の関東風と昆布出汁の関西風が混在していることも多いようです。お店で食べる場合は、関東風のおでんを出す場所と関西風のおでんを出す場所がありますが、ここでは関東風のおでんの説明をします。関東風のおでんはつゆの味が濃いだけに、ちくわぶを始めとした練り物はあっさりしたものを入れるのが特徴です。
すじと呼ばれる魚のすり身をいれることもあり、人口も多く個性がありながらも、昔ながらのおでんも良く食べられています。関西ではおでんのことを関東炊きと呼ぶこともあり、おでんは関東地方の発祥と言うことがわかります。
(*関東炊き(関東煮)について詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
④中部
中部地方は広く、つゆの特徴のほか、ちくわぶの認知度も地域によって様々です。地域による具材の違いも大きく、一概に中部エリアのおでんに共通する特徴というものがありませんが、地域によっては特徴的なおでんが食べられています。中でも八丁味噌を使っている愛知県のおでんは有名で、黒く甘辛い味噌の中に焼豆腐や角敷が入る独特なおでんと言えます。
また、日本海側に面して海の幸に恵まれた金沢では、車麩や糸巻きと呼ばれるかまぼこに似た練り物のほかカニの甲羅にカニの身を詰めたものをおでんに入れて供されることがあるようです。
⑤関西
関西エリアに入るとつゆが昆布出汁に変わっていきます。特に京都では上品な昆布だしに塩を効かせたつゆとなっており、湯葉やサトイモが入るほっとするような味わいになっています。
大阪では関東と同じく人の出入りが激しいことから、出汁は関東風の出汁に鶏だしを加えることが多いようです。具材にタコ足が入っているのも特徴で、見た目が華やかでタコのうまみが凝縮されたおでんと言えます。ほか、兵庫県ではつゆは昆布出汁を使うことが多いですが、しょうが醤油をつけて食べるのが特徴のようです。
⑥中国・四国
中国・四国地方の中でも人気のおでんは松江風のおでんで、あご出汁と手羽先でつゆを作ります。海の幸も豊かでバイ貝や小さなホタテが入ることも多いようです。春菊が入ることから、一見すると鍋のような見た目になりますが、練り物もたっぷり入っています。
高知県ではつゆは松江風とほとんど変わらないものの、かまぼこやじゃこ天のほかじゃがいもが入ることがあります。ほか中国・四国地方ではつけダレを使うことも多いようで、高松のおでんはすべてが串に刺さった状態で供されることもあり、みそだれをつけて食べるようです。