タラバガニはカニじゃない?ヤドカリの仲間?生物学上の特徴とともに紹介!
タラバガニはカニじゃないと知っていますか?実はヤドカリの仲間なのです。今回は、タラバガニがヤドカリの仲間である生物学上の特徴や、タラバガニの名前の由来・語源を紹介します。クモの仲間という噂の真相や他のヤドカリの仲間も紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
①花咲ガニ
北海道根室地域で収穫される花咲ガニも、「カニ」の名前が付けられていますが、実はヤドカリの仲間です。花咲半島の近くで収穫されることが多いので、花咲ガニと呼ばれていますが、よく見ると足が8本しかなくタラバガニと同じように前後に動けます。
②アブラガニ
タラバガニとよく似ていて、間違えられやすいアブラガニもヤドカリの仲間です。見た目はカニによく似ていますが、足が8本しかなく、観察してみるとカニではないことがわかります。アブラガニは甲羅の上にあるとげが4つで、タラバガニは6つ並んでいます。
かつて、アブラガニをタラバガニと偽装表記して販売していたという事件があったことから悪いイメージもありますが、茹でて食べると味わいもタラバガニによく似ていていて美味しいです。
タラバガニはクモの仲間と言われるのは本当?
タラバガニがカニじゃないことはすでに紹介しましたが、クモの仲間といった噂を聞いたことがあるかもしれません。タラバガニだけでなく、ズワイガニなどのカニもクモの仲間だという話もあります。そこで、ここではタラバガニがクモの仲間なのかを詳しく紹介します。
タラバガニもクモも節足動物という点では仲間
タラバガニの分類をより詳しく見てみると節足動物門・甲殻亜門・軟甲綱・十脚目異尾下目(ヤドカリ下目)タラバガニ科・タラバガニ属となります。一方、クモの場合は節足動物門・鋏角亜門・クモ綱・クモ目です。両者が共通しているのは一番初めの節足動物門という部分だけなので、分類上はかなり遠い生き物であることがわかるでしょう。
同じ節足動物という意味では仲間ということができますが、地球上のすべての生物のうち75%が節足動物に当たるので、同じ仲間ということは難しいです。実はタラバガニと並んで人気のあるズワイガニは、現在の分類では十脚目ケセンガニ科ですが、古い分類では十脚目クモガニ科に属しています。
このような分類の名前から、カニとクモが近い生き物だという誤解が生まれた可能性も否定できません。しかし、実際は近しい種目ではなく、ズワイガニもタラバガニもクモとは全く違う生き物です。
タラバガニはカニじゃない!
冬の味覚で人気のタラバガニは、ズワイガニや毛ガニと同じカニの仲間だと考えられていますが、実はカニではなくヤドカリの仲間です。同じようにカニじゃない生き物には花咲ガニやアブラガニがありますが、どれも味わいは美味しいので、ズワイガニなどのカニと一緒に季節の味を楽しんでみてください。