ヒラメの正しい締め方・血抜きは?ハサミ・ナイフで簡単?鮮度抜群で持ち帰ろう!
ヒラメの正しい締め方を知っていますか?血抜きしないのはなぜNGなのでしょうか?今回は、ヒラメの〈ナイフ・ハサミ〉での締め方や神経締めのやり方を、特にサーフなどで持ち帰る際のポイント・注意点とともに紹介します。ヒラメの捌き方も紹介するので参考にしてみてくださいね。
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ヒラメの正しい締め方って?
ヒラメを釣り上げたらすぐに血抜きして締めることが必要ですが、正しい締め方とはどのような方法なのでしょうか。血抜きをして締めなければならない理由を、道具別の締め方と一緒に解説します。
ヒラメを締める理由は?血抜きしないどうなる?
釣り上げたヒラメを血抜きをして締める理由は、以下のようなものがあります。
・暴れて傷つくのを防ぐため
・ストレスを掛けさせないため
・腐敗を遅らせるため
・身に生臭さを残さないため
釣り上げたヒラメは激しく暴れて抵抗するため、身をぶつけて傷つけてしまいます。傷がつくと見た目が悪くなりますし、傷から微生物が入り込んで腐敗を早めてしまいます。魚は暴れたりストレスを感じたりすると、体内のATPと呼ばれる旨味の元となる成分を消費し味が落ちてしまうため、釣り上げたらすぐに締めることが必要です。
ヒラメが死んだ後、体内に血液が残ったままだとエラや内臓に生息している微生物が増殖を始めます。微生物は魚の身を分解して腐敗させる働きがあるため、血抜きをして増殖を防ぐことが必要です。また、血抜きが不十分なヒラメは身に生臭さがあり、美味しさを十分に味わうことができません。
血抜きに失敗したら、生で食べることは避け、なるべく早めに焼き魚や煮魚など加熱調理で食べることをおすすめします。
ヒラメの締め方別の特徴
締め方 | 簡単さ・手間 | 鮮度 |
ナイフ | やや簡単 | 新鮮 |
ハサミ | やや簡単 | 新鮮 |
神経締め | 難しい | かなり新鮮 |
氷水締め | 簡単 | やや新鮮 |
氷締め以外の締め方の場合、ヒラメに与えるストレスを減らすために最初に脳を壊す必要があります。外側の目の右上辺りをナイフやハサミで刺し、そのまま回して脳を壊します。手間がかからずに鮮度を保つことができるのはナイフやハサミを使った締め方で、道具がすぐに準備できて技術がいらないので、初心者におすすめの締め方です。
もっとも鮮度が高い締め方は神経締めで、死後硬直を大幅に遅らせることができる締め方です。しかし、専用の道具が必要だったり、技術が必要だったりと難易度が高くなっています。氷締めは冷やした海水にヒラメを入れて凍死させる方法で技術は全く必要ないですが、脳を壊さず血抜きもしないため、他の締め方に比べると鮮度が落ちやすいです。
ヒラメの締め方①ナイフで締める方法
ナイフで血抜きする時に準備するものと手順を説明します。
【準備物・手順】
1、フィッシングナイフを用意する
2、脳がある部分をナイフで刺して回す
3、エラにナイフを差し込む
4、エラに沿って弧を描くようにナイフを動かす
5、海水にエラを浸けて血液が流れきったら血抜き完了
ナイフで血抜きする時は、釣り用のフィッシングナイフを使いましょう。収納式になっていたり、アルミニウム製でサビにくかったりと使い勝手が良いナイフです。ナイフを使った締め方のポイントは、エラについている動脈を完全に切り離すことです。動脈がエラから切り離せていないと、血液が流れきらず腐敗を早めたり、生臭さの原因になったりします。
ヒラメの締め方②ハサミで締める方法
ハサミで血抜きする時に準備するものと手順を説明します。
【準備物・手順】
1、ハサミを用意する
2、脳がある部分をハサミで刺して回す
3、エラの内側辺りにハサミを入れる
4、ハサミを何度か動かして動脈を切る
5、海水にエラを浸けて血液が流れきったら血抜き完了
血抜きに使うハサミは、なるべく水産物用ハサミを選ぶことが重要です。家庭用ハサミでも可能ですが、上手く切れずに時間がかかってしまう可能性があります。水産物用ハサミは切れ味が良く、握りやすくなっているため、スムーズに血抜きができます。
ハサミを使った締め方のポイントは、ハサミを何度も動かして動脈を確実に切ることです。1、2回ハサミを動かしただけでは切れていない可能性があるので、血液が流れてきたことを確認できるまで繰り返す必要があります。動脈が切れているかが分からない場合は、エラ全体を切って血抜きしても問題はありません。
ヒラメの締め方③神経締め
ヒラメの締め方には、死後硬直を遅らせて鮮度を高く保つことができる神経締めという方法があります。神経締めの特徴やナイフやハサミを使った締め方との違いを、準備するものや手順と一緒に紹介します。
神経締めのメリットと他の締め方との違い
神経締めとはヒラメの脊髄を壊すことで、鮮度を長く保つ締め方です。神経締めの最大のメリットは、ヒラメを仮死状態にすることで、死後硬直を遅らせて鮮度を保ち、身に含まれる旨味成分をあまり損なわずに済むことです。
ナイフやハサミでの締め方との違いは、締めてから死後硬直が始まるまでの時間にあります。血抜きのみをしたヒラメは早くて4時間、遅くとも10時間で死後硬直が始まるのに対し、神経締めをしたヒラメは24時間ほど経過してからです。死後硬直が約10時間ほど続いた後に腐敗が始まるため、死後硬直を遅らせることは新鮮さを保つためにとても重要です。