明治時代の食事内容・回数は?庶民・貴族で違う?再現レシピも紹介!
明治時代の食事内容はどのようなものだったのか知っていますか?江戸時代からの変化はあったのでしょうか?今回は、明治時代の食事内容や回数を〈庶民・貴族やお金持ち〉ごとに再現画像とともに紹介します。明治時代の食事部屋の様子にくわえ、再現レシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
- 明治時代の食事の特色は?江戸時代からの変化はあった?
- ①肉食が広がり牛鍋などが誕生した
- ②西洋文化の影響で和製洋食が始まった
- ③家族団らんが取り入れられた
- 明治時代の食事内容や回数は?庶民の食べ物の中心は?
- 麦飯中心の一汁一菜
- 食事回数は1日3食が基本
- おやつは庶民には手が届かなかった
- 明治時代食事内容や回数は?貴族・お金持ちの食べ物の中心は?
- 和製洋食や米など庶民にとっては高価なものを食べていた
- 食事回数は1日3食が基本
- ビスケットなどお菓子も食べていた
- 明治時代の食事するのはどんな部屋だった?
- 明治時代に膳から座式の食卓になった
- 明治時代の食事の再現レシピ9選
- ①明治風の牛鍋
- ②明治風カレーライス
- ③シナモンシュガーのパンケーキ
- ④あんぱん
- ⑤明治時代のオムライス
- ⑥ビーフコロッケ
- ⑦ビーフカツレツ
- ⑧ブラウンソースのハヤシライス
- ⑨ビーフシチュー
- 明治時代の食事を再現してみよう
明治時代の文明開化によって、貴族の生活は一気に西洋化しました。貴族は西洋料理を食べる機会も多く、そこから和製洋食が発展したことは前述した通りです。ここでは明治時代の貴族を中心とする、お金持ちの食事内容や回数について説明します。
和製洋食や米など庶民にとっては高価なものを食べていた
明治時代の貴族を含むお金持ちは、和製洋食や米など庶民にとっては高価な食事を日常的に食べていました。洋食自体は江戸時代からあり、幕末には横浜や長崎でも食べる人がいたようです。しかし明治天皇が肉食したことをきっかけに、貴族の中で文明開化の象徴と位置付けられるようになったことから一気に広がっていきます。
しかし明治時代はまだ座卓で食事をすることも多く、西洋の食事習慣をそのまま取り入れにくく、箸で食べられる和製洋食が発展していきました。また日本人の主食は米のままだったので、肉を和食の調味料で調理する牛鍋にするなど、独自のメニューが開発されていきました。貴族でも主食をパンやパスタに切り替えることには、抵抗があったのかも知れません。
食事回数は1日3食が基本
明治時代の貴族の食事回数も庶民や農民と同様に、1日3食が基本です。しかし経済的余裕のある貴族などのお金模試は、食事以外におやつを楽しむことができました。明治時代には主食であるパンやパスタとともに西洋菓子も多く伝わり、やがて日本でも作り始めるようになったからです。そのため家庭によっては食事回数が、おやつを含めて1日4食になっていました。
ビスケットなどお菓子も食べていた
明治時代に貴族が食べていた西洋菓子として、以下のものが挙げられます。
・ビスケット
・ワッフル
・ショートケーキ
・シュークリーム
・エクレア
・キャラメル
・パンケーキ
・チョコレート
上記のほとんどは西洋菓子として伝わったものですが、ショートケーキとホットケーキは実は日本でできたものです。ショートケーキはビスケットにクリームといちごをのせた西洋菓子を、アレンジしたものだといわれています。明治時代にはこうした西洋菓子が日常的に食べられるように、食事内容が変化しました。
明治時代の食事するのはどんな部屋だった?
明治時代の文明開化によって、テーブルやイスが伝えられました。しかし明治時代の日本家屋ではそのまま取り入れることは難しく、日本人の食事習慣に合わせて変化していきました。ここでは、明治時代に食事をしていた部屋の様子について説明します。
明治時代に膳から座式の食卓になった
明治後期以降は箱膳ではなく、家族で座卓を囲む食事スタイルが全国に広がっていきます。江戸時代までの日本人は箱膳と呼ばれる30cm四方程度の箱が1人ずつに用意され、そこで食事をしていました。箱膳は個別の箸や食器も収納できるようになっており、家族は揃っても別々なお膳で食事をしていたのです。
しかし西洋様式として認識された家族で座卓を囲む食事風景が、少しずつ日本人に根付いていきます。そして明治時代の庶民の生活の中でも、休日の午後に座卓で家族揃ってお茶を飲む機会も増えていったようです。しかし箱膳ではなく座卓を使う家庭が増えるのは昭和初期であり、家族団らんの食事が庶民や農民に定着するのは、昭和中期といわれています。
明治時代の食事の再現レシピ9選
文明開化に象徴される明治時代に、洋食が日本に伝わりました。現在でも食卓に並ぶメニューは数多くあるものの、作り方は異なるので再現すると今とは違う美味しさに出会えるかもしれません。ここでは牛鍋を中心に、明治時代の味わいを再現しているレシピを9つ紹介します。
①明治風の牛鍋
牛鍋をあえて明治風に作ったレシピで、西京味噌と八丁味噌をあわせて仕上げているのがポイントです。薄切りの牛肉と長ネギだけのシンプルな具材を、あえてだしを使わずに煮ることで当時の牛鍋の味に近づけています。牛鍋とすき焼きとを食べ比べてみるのもおすすめです。