アダンの実は有毒?食べると味は美味しい?特徴や食べ方のおすすめも紹介!
アダンはどんな果物なのでしょうか?毒があるとも言われますが、食べることはできるのでしょうか?今回は、アダンの実・新芽の〈見た目・収穫時期・味・栄養〉などの特徴にくわえ、アダンの美味しい食べ方・調理法を紹介します。アダン食べる際に必要な下ごしらえや販売商品も紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
美味しさには欠けるとされるものの、栄養価の観点と好奇心から一度は味わってみたい果物アダンの実ですが、食べる際の下ごしらえについて説明します。
①アダンの実を食べる場合
アダンの実は完熟してくると腐敗しやすく虫もつきやすいので、橙色になってきた集合果を触ってみて、未だしっかりと硬いものを選び流水で良く洗い流します。ペンチなどで果実を一つねじり取れば、その後は手で一つずつスナックパインのように取ることができます。そのままでも食せますが、果物はシュウ酸塩を含むので熱湯で茹でてアク抜きをしましょう。
果実をとった後に残った芯は、よく熟してや軟らかいものはそのまま味わえ、固く締まっているものは野菜として料理に使えます。食感はレンコンのようにしっかりとした歯応えです。
②アダンの新芽を食べる場合
アダンの新芽を採取しようとしても、すぐにはどの部分なのか分かりません。比較的若いアダンの葉が出ている根本の部分をのこぎりで切り、外側から緑色の葉を剥いて残った、中心が白くて薄くやわらかい葉とその根本部分が可食部分の新芽です。新芽には筍と同じでえぐみがあるので、時間をかけてしっかりと湯がいてアク抜きをします。
アダンの美味しい食べ方・調理法は?
果物としてのアダンの実は、毒はないが旨味もなしと思われることが多いようですが、美味しい食べ方や調理法はあるのでしょうか。ここでは沖縄で昔からある食べ方や調理法を中心に紹介します。
アダンの実はそのまま食べても美味しい
アダンの実はヤドカリやヤシガニが大好物な果物ですが、沖縄では昔は子供たちにとって身近なおやつでした。完熟しきっていない、程よく熟した果実は、そのまま食べてもほのかな甘みが美味しいものです。繊維質の食感は覚悟し、口に含んでしゃぶり味を楽しみ、繊維部分は食べずに残します。
熟したアダンの実はパイナップルに似た甘い香りがしますが、煮るとバナナの香りに近づき、アダン特有の甘い香りが濃くなります。このアダンの煮汁や葉を潰したときの香りを、料理の香り付けに利用することがあります。
アダンの新芽に合う食べ方・調理法
アダンの新芽に合う食べ方や調理法を以下で紹介します。
・天ぷら
・お吸い物
・酢の物
・チャンプルー
・サラダ
アダンの新芽は筍のような食感と噛むごとに広がる控えめな甘みが味わえるので、十分にアク抜きした新芽を使っての料理は美味しさに定評があります。新芽を薄く切って豚の三枚肉と甘辛く煮付けたチャンプルーは地元では昔からの味ですし、アスパラガスのように冷やしてタレやドレッシングを添えると気の利いた一品です。
アダンの実・新芽を食べてみよう
アダンの実や新芽を食べるには、沖縄に収穫の時期に行くことをお勧めします。石垣島ではアク抜きされた水煮のアダンの新芽がスーパーでも売っています。通販では冷凍のアダンの実が販売されていますが、残念ながらヤドカリの餌としてです。沖縄でアダンの新芽を食材にした料理を提供する小料理屋もあるので、沖縄に行った際にはぜひ試してみてください。