白子に寄生虫・アニサキスはいる?生食は危険?食中毒の症状・対処法も紹介!
たらの白子にアニサキスはいるのでしょうか?生で食べるのは危険なのでしょうか?今回は、〈アニサキス・ニベリニア〉などたらの白子に潜む寄生虫の種類に加えて、食中毒・食あたりの症状や当たらないための下処理について紹介します。白子にいる「アニサキス」を食べてしまった時の対処法も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
白子に寄生したアニサキスは、以下の手順で下処理を行うと食べる前に死滅できます。
【加熱】
①生白子を水でやさしく洗い、血やぬめりを洗い流す
②水気を切った後、白子をつなぐ赤い筋を取り除いてから食べやすい大きさに切り分ける
③酒を少し加えた氷水をボールに入れて準備しておく
④鍋でお湯を沸騰させ、さし水で温度を70~80℃に下げる
⑥白子をひとつずつ鍋に入れ、30〜40秒ほど転がしながら火を通す
⑦加熱したらすばやく③の氷水に移して白子を冷やし、しっかりと水気を取る
【冷凍】
①加熱と同じように下処理を行う
②白子をひとつひとつラップで包み、冷凍保存袋へ入れて冷凍する
アニサキスは、70℃以上のお湯で30〜40秒ほど茹でると死滅します。風味や食感を残したいと低めの60℃で茹でる場合は、加熱時間を1分にしてください。一度にたくさんの白子を茹でると温度が適正よりも下がってしまうため、ひとつずつ処理するようにしましょう。茹でた後に氷水ですぐにしめると、加熱しても十分おいしく食べられます。
またアニサキスは、マイナス20℃以下で24時間以上冷凍すると死滅しますが、ほとんどの家庭用冷凍庫の最低温度はマイナス18℃です。中心部までしっかりと冷凍されないと効果がないため、家庭では加熱処理をした後に冷凍保存する方法が、手軽でアニサキスによる食中毒のリスクを減らせます。
約30日間保存でき、食べるときは冷蔵庫で半日かけてゆっくりと解凍しましょう。解凍した後の白子は、必ず加熱調理してから食べるようにしてください。
(*アニサキスの加熱処理や冷凍処理について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
(*白子の冷凍保存について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
②生食用のものを購入する
生で白子を食べたい場合は、生食用と表示されている新鮮なものを選ぶようにしましょう。店頭に並べられる前に生で食べられるよう下処理済みではありますが、心配であれば加熱してから食べるようにしてください。
③食べる前に目視で確認して取り除く
アニサキスを食べる前に目視で確認し、見つけたら速やかに取り除きましょう。アニサキスは、長さ2〜3㎝で渦巻き状に丸まって寄生しています。取り方は、ピンセットや骨抜きなどで挟んで取り除きます。ただし、全てを目視で見つけられるとは限りません。やはり心配な場合は加熱し死滅させましょう。
(*アニサキスの見つけ方について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
白子についた寄生虫「アニサキス」を食べてしまったら?
もしも、白子についた寄生虫のアニサキスを食べてしまったらと心配になる人もいるでしょう。ここでは、食べてしまった時の対処法について紹介します。
寄生虫「アニサキス」による食中毒の症状がひどい場合は病院へ行こう
適切な加熱や冷凍処理をしていない白子を食べて、数時間後に激しい腹痛や嘔吐、発熱などの症状があらわれたら、アニサキスによる食中毒が疑われます。症状がひどい場合は、すぐに病院で診察を受けてください。重度の場合は、胃壁にアニサキスが刺入している可能性が高く、内視鏡検査で取り除く処置などが行われます。
たらの白子にはアニサキスがいる可能性があるため注意しよう
たらの白子にはアニサキスがいる可能性があるため、食べる際は注意が必要です。適切な加熱・冷凍処理を行って、アニサキスを死滅させてから食べるようにしましょう。新鮮な生食用白子を選べば生でも食べられますが、心配な場合は加熱処理をしてください。アニサキスによる食中毒の症状があらわれた時は、速やかに病院を受診しましょう。