煮込むとは?時間・火加減は?長時間煮込む料理や沸騰はNGかも紹介!

「煮込む」とは何でしょうか?時間・火加減に定義はあるのでしょうか?今回は、煮込むとは何かを、〈意味・効果〉などとともに紹介します。おすすめの長時間煮込む料理や、カレーのベストな煮込み時間も紹介するので参考にしてみてくださいね。

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目次

  1. 「煮込む」とは?
  2. 「煮込む」とは一般に食材に水を加えて加熱すること
  3. 「煮込む」の辞書的な意味
  4. 「煮込む」と「煮る」の違い
  5. 煮込む意味・効果は?
  6. 煮込むことには温度を一定に保つ・水の浸透圧などの特徴がある
  7. 効果①具材が柔らかくなる
  8. 効果②風味が良くなる
  9. 効果③アク・くさみが除去される
  10. 煮込む際の時間・火加減などのコツは?
  11. ①時間は長すぎても短すぎてもNG
  12. ②火加減は弱火がおすすめ
  13. ③なるべく沸騰させない
  14. ④蓋をするかは料理による
  15. 長時間煮込むレシピは何がある?
  16. ①ルー不使用のバターチキンカレー
  17. ②スペアリブの赤ワイン煮
  18. ③牛すじ肉とこんにゃくの煮込み
  19. 煮込むとは何かを知っておこう

「煮込む」とは?

一般的な調理法は焼く、炒める、揚げるなど色々ありますが「煮込む」という調理法にはどんな特徴があるのでしょうか。ここでは、レシピでもよく目にする「煮込む」について、詳しく紹介します。

「煮込む」とは一般に食材に水を加えて加熱すること

「煮込む」という調理法は、食材に水を加えて加熱することをさします。水は沸騰しても100℃程度を維持するため一定、均一の温度帯での加熱が可能です。強火、弱火いずれの火加減で煮込んでも、加熱温度には大きな差が出ないところが特徴で、揚げたり焼いたりするよりもじっくり長時間の調理ができます。

「煮込む」の辞書的な意味

「煮込む」という言葉の辞書的な意味は、以下の通りです。

・色々な食材を混ぜて煮る
・時間をかけて煮る


2つの意味合いから「煮込む」は「煮る」に由来していることが分かります。煮るの辞書的な意味は、「液体の中へ入れ、熱を通して柔らかくする」です。色々なレシピで「煮る」と「煮込む」が使い分けられていることも多いですが、辞書的な意味で「煮込む」を考えると、食材を長時間かけて煮る行為と言えるでしょう。

「煮込む」と「煮る」の違い

「煮る」と「煮込む」はよく似ていますが、一般的に「煮込む」方が長時間加熱して、全体の味のバランスが良くなります。食材を水に入れて加熱し、火が通るまでの調理は「茹でる」です。さらに、食材に調味料が染み込むまで加熱することが「煮る」調理です。

さらに時間をかけて加熱すると、食材から染み出しただしや成分が混然一体となり、食材に吸収されます。そのような、ソースや煮汁と食材の風味のバランスを最適化する調理が「煮込む」です。

煮込む意味・効果は?

食材を煮込む料理は色々ありますが、煮込むことにどんな効果があるのでしょうか。ここでは、煮込むことの意味や効果について詳しく紹介します。煮込むの意味を知って、よりレシピの理解を深めてみてください。

煮込むことには温度を一定に保つ・水の浸透圧などの特徴がある

煮込む調理法には、温度を一定に保ったり、水の浸透圧により食品を変化させたりする特徴があります。水は加熱して100℃以上になると沸騰しますが、それ以上温度は上がりません。そのため、水を加えて煮込むと一定の温度で加熱することができます。

また、煮込む調理法では食材のだしが外に溶け出したり、調味料が食材の中に染み込んだりすることで料理を美味しく仕上げます。このような成分の移行が発生するのは、水は食材の中に浸透しやすく、さらに食材の中の成分を浸出しやすい性質をもつことが理由です。

効果①具材が柔らかくなる

長時間煮込むと細胞が壊れるなどの効果により、根菜などの野菜や肉の塊など硬い食材も柔らかくすることができます。なお、脂肪分の少ない赤身肉などは、玉ねぎやキウイなどタンパク質分解酵素を含む食材に漬け込んでから煮込むとより効果的です。

効果②風味が良くなる

長時間煮込むと食材の旨味成分やだしが染み出し、風味も良くなります。煮込んだ水にも味が付き、美味しいスープに仕上がります。また、色々な野菜や肉から出ただしがもう一度食材の中に染み込むことで旨味が増し、一体感のある煮込み料理に仕上げることが可能です。

効果③アク・くさみが除去される

長時間煮込むことで、食材のアクや臭みが除去される効果もあります。生姜やネギなどの香りのよい野菜を肉や魚と煮込むと、野菜の爽やかな香りがついて臭み消しになります。また、食材に熱を加えるとアクが出てくるので、煮込みながらアクを丁寧に取ると嫌な味わいや臭み、エグミをより取り除くことが可能です。

煮込む際の時間・火加減などのコツは?

食材は煮込むことで風味も良くなり、だしや旨味が楽しめますが、より美味しい煮込み方法はあるのでしょうか。ここでは、煮込む時間や、火加減のコツなどを紹介します。

①時間は長すぎても短すぎてもNG

食材を煮込んで調理する時は、時間が長すぎても短すぎても美味しく仕上がりません。食材に合った煮込み時間でなければ肉が固くなりすぎたり、野菜が煮崩れてしまったりします。煮込み時間が短い場合は、旨味が引き出せず単調な味わいになります。また、長時間煮込むと食材から旨味がなくなって、料理全体の味わいが悪くなる場合も多いです。

②火加減は弱火がおすすめ

煮込むときは強火にせず、弱火でじっくり煮込む方がおすすめです。強火で煮込むと焦げや吹きこぼれの原因となり、また食材も崩れやすくなります。弱火でじっくり煮込むと、水分が減りにくく焦げずに調理でき、野菜にもゆっくり火が通り旨味が増します。

③なるべく沸騰させない

煮込むときはなるべく沸騰させず、ゆっくり加熱する方が美味しいです。長時間沸騰が続くと、鍋の中の対流が激しく食材が崩れてしまいます。また、沸騰させずに煮込むと煮汁の減りが遅く、長時間じっくり煮込みやすいです。

④蓋をするかは料理による

煮込むときに蓋をした方が良いかは料理によりますが、カレーなどとろみをつけたい料理や、水分を減らす方が旨味が凝縮する料理の時は少し蓋を開けておくのがおすすめです。しかし、少ない水分で食材を柔らかくしたい時は、蓋をして蒸し煮にするように煮込む方がうまく仕上がります。

長時間煮込むレシピは何がある?

食材を長時間煮込むことで、旨味や風味を引き出す料理はたくさんありますが、具体的にはどんなレシピが良いのでしょうか。ここでは、おすすめの長時間煮込むレシピについて紹介します。

①ルー不使用のバターチキンカレー

出典: https://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1110028310/

市販のルーを使わずにスパイスで作るチキンカレーのレシピで、食材の旨味によって美味しく仕上がります。カレーを煮込む際は蓋をせずに作るのがおすすめで、具材の形を残しやすく、適度に水分を飛ばせるためルーに上手くとろみをつけることができます。

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(*カレーの煮込み時間について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)

カレーの煮込み時間は?ルーを入れる前後でベストはどれくらい?煮込み続けるとどうなるかも解説!

②スペアリブの赤ワイン煮

出典: https://cookpad.com/recipe/7410461

赤ワインでマリネしたスペアリブを1時間以上じっくり煮込んで作る、洋風の煮込み料理です。アクをすくいながら長時間煮込むので、焦げないように弱火で加熱してください。

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③牛すじ肉とこんにゃくの煮込み

出典: https://cookpad.com/recipe/7575929

和風の味付けで煮込む牛すじ肉のレシピで、下茹での時に蓋をして1時間ほど煮込み、臭みやアクを取り除きます。調味料を加えた後も、蓋をして水分が抜けすぎないように注意しながら煮込むことで、しっかり牛すじ肉に味が染み込みます。

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煮込むとは何かを知っておこう

食材を調理する時は時間をかけて煮込むのもおすすめで、食材のだしや旨味を引き出すことができます。適切な時間煮込めば、食材同士の旨味が最適化され、絶妙なバランスの美味しい料理に仕上がります。煮込むの意味を知り、紹介したレシピも参考に美味しい煮込み料理を作ってみてください。

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