醤油の原材料・成分は?種類別の製造方法・工程についても解説!
日本の食卓には馴染み深い醤油ですが、皆さん醤油の原材料を知っていますか?今回は、醤油の原材料・成分や製造の工程を紹介します。〈濃口醤油・白醤油・九州醤油〉など醤油の種類別の製造方法も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
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醤油の原材料・成分は?
醤油の原材料は基本的に商品ラベルに表示されていますが、中には表示されていないものもあります。醤油の原材料・成分はどの様なものになってるのでしょうか。
①大豆
醤油には、脱脂加工大豆と呼ばれる大豆が使用されます。脱脂加工大豆はタンパク質が豊富なため、通常の大豆よりも精製過程でアミノ酸などのうま味成分が多く含まれます。また、日本農林規格(JAS法)では、醤油の原材料には大豆が必須と定義されています。
②小麦
意外ですが、醤油には小麦も使用されています。小麦のでんぷんがブドウ糖に分解されると醤油の甘味やコクの元となるので味をまろやかにしますし、小麦タンパクがアミノ酸に変わることで、うま味成分の増加につながります。
③塩
醤油の塩味は、塩によるものです。塩を使用する事で微生物の増殖を抑えられるため、長期保存ができるようになります。また、発酵させる際に、雑菌から守りつつ安全に保管できるメリットもあります。
④麹
麹を入れると麹菌が成長する過程で酵素が生み出されるので、大豆のタンパク質をアミノ酸に、小麦のでんぷんをブドウ糖に分解してくれます。この作用により、醤油が絶妙な味に仕上がります。
⑤アミノ酸・アミノ酸液
上記の材料だけでは補いきれない甘味やうま味、香りなどは、アミノ酸やアミノ酸液を添加することで調整されます。醤油に使用されるアミノ酸やアミノ酸液は主に甘酒や大麦、トウモロコシや大豆などから作られたものが添加されます。
醤油の製造の工程は?
では、これらの原材料を使いどのように醤油が作られるのでしょうか。大きく分けて4つの工程に分けることが出来ます。
①麹づくり
醤油を作る際は、蒸した大豆、炒った小麦を混ぜたものに種麹を加えます。大豆や小麦は加熱することで麹菌の作用を受けやすくなるので、麹菌を成長させる環境を整えるため、温度と湿度の管理を厳重に行いながら菌を繁殖させていきます。作業を行ってから、3日ほどで醤油麹となります。
②仕込み・発酵
続いて、上記工程で出来上がった醤油麹に食塩水を混ぜます。これをもろみと呼び、このもろみを発酵・熟成させていくことで醤油本来のうま味や香り、味を引き出していきます。 仕込み直後は粒が残っていますが、時間とともに溶けて色もだんだんと濃くなっていきます。