醤油の原材料・成分は?種類別の製造方法・工程についても解説!
日本の食卓には馴染み深い醤油ですが、皆さん醤油の原材料を知っていますか?今回は、醤油の原材料・成分や製造の工程を紹介します。〈濃口醤油・白醤油・九州醤油〉など醤油の種類別の製造方法も紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
③熟成・圧搾
仕込み・発酵の後は、数カ月~1年半、長いものだと3年もの期間発酵させて熟成させます。その間、適宜攪拌を行って乳酸菌や酵母菌などの働きやすい環境を整えます。熟成後は布に包み徐々に圧をかけしながら圧搾していき、液体としぼり粕とに分離させます。
④火入れ
次に、絞った醤油を80~85度で10~30分ほど加熱していきます。火入れには主に微生物の殺菌・色合いの調整・熱凝固による沈殿物の除去などの意味合いがあり、醤油製造の最終工程として重要な役割を担っています。出来上がった醤油は品質チェックがなされ、問題がなければ容器に入れられて全国各地に出荷されます。
濃口醤油の製造方法は3通り
ここまでは基本的な製造方法について紹介しましたが、醤油は種類により3種類の製造方法があります。同じ材料によっても、製造方法によって味に違いが生じてきます。
①本醸造方式
本醸造方式はしょうゆの一番基本的な製造方法で、色や味・香りすべてにおいてバランスのとれた醤油を作ることが出来る製法です。原料の大豆と小麦をほぼ同量混合して麹菌や酵母などから醤油麹を作り、そこから仕込み・発酵、熟成・圧搾、火入れを行います。
②混合醸造方式
本醸造方式でできたもろみにアミノ酸液や甘味料などを添加し、1ヶ月以上撹拌しながら発酵・熟成させるのが混合醸造方式です。混合醸造方式で作られた醤油はアミノ酸液が多く含まれているので、うま味や甘味を強く感じられる醤油に仕上がります。この製法で作られた醤油は、別名九州醤油と呼ばれます。
③混合方式
混合方式は、本醸造方式によって作られた生揚げしょうゆに、アミノ酸液(酵素分解調味液、または発酵分解調味液など)を直接混ぜ合わて作る方式です。混合方式では発酵・熟成の過程は無く、アミノ酸液特有のうま味を生かしたしょうゆに仕上がります。
醤油の種類別の製造方法は?
醤油には、色や塩分濃度、甘味の違いにより様々な種類があります。ここでは、種類別の製造方法の違いを紹介します。
①白醤油の製造方法
大豆と小麦をほぼ同量ずつ使用いて作られる濃口醤油とは異なり、白醤油は原料のほとんどが小麦です。比率としては小麦9割に大豆1割程度が多いようで、醸造期間は3か月程度と通常より短い期間で作られます。
(*白醤油とはどんな醤油かについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)