醤油の種類別の違いは?塩分濃度・製法など特徴や料理への使い分け方を紹介!

醤油にどんな種類があるか知っていますか?今回は、〈白醤油・薄口醤油・濃口醤油〉など、種類別に〈塩分濃度・地域・製法〉など特徴を紹介します。〈煮物・刺身〉など、醤油の料理への使い分け方なども紹介するので、参考にしてみてくださいね。

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目次

  1. 醤油の種類は?違いはある?
  2. 醤油は5種類に分類される
  3. 醤油の種類と使い分け①白醤油
  4. 塩分濃度や製法など特徴
  5. 料理への使い分け方
  6. 醤油の種類と使い分け②薄口(淡口)醤油
  7. 塩分濃度や製法など特徴
  8. 料理への使い分け方
  9. 醤油の種類と使い分け③濃口醤油
  10. 塩分濃度や製法など特徴
  11. 料理への使い分け方
  12. 醤油の種類と使い分け④再仕込み醤油
  13. 塩分濃度や製法など特徴
  14. 料理への使い分け方
  15. 醤油の種類と使い分け⑤たまり醤油
  16. 塩分濃度や製法など特徴
  17. 料理への使い分け方
  18. 醤油の種類・品種は様々

醤油の種類は?違いはある?

調理に使ったり、料理にかけて食べたりと日本人の食卓には欠かせない調味料でもある醤油ですが、どのような種類があるのでしょうか。大まかな分類と違いについて紹介します。

醤油は5種類に分類される

一言で醤油と言っても、その種類は様々で大きく5つに分類されます。

・白醤油
・薄口醤油
・濃口醤油
・再仕込み醤油
・たまり醤油


これらの醤油には見た目や味にも違いがありますが、使われている地域や製法、おすすめの使用方法なども全く違います。全ての醤油に違う良さがあり、使い分けることで料理を更に美味しくすることができるので違いを楽しむのもおすすめです。それぞれの醤油の特徴や使い方などの詳細は下記でひとつずつ説明していきます。

(*醤油の種類別の塩分濃度・原料などについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)

醤油の塩分濃度・量は?大さじ・小さじ1杯だと?計算方法も紹介!
醤油の原材料・成分は?種類別の製造方法・工程についても解説!

醤油の種類と使い分け①白醤油

まずは、白醤油の特徴と製法などを詳しく説明します。白醤油を使って作ると良いおすすめ料理も参考にしてください。

塩分濃度や製法など特徴

白醤油の塩分濃度や製法などの特徴は以下の通りです。

・使われる地域:愛知県
・塩分濃度:18%
・原料:小麦・大豆・塩


白醤油は透明感のある琥珀色をしており、甘味と独特の香りがあります。他の醤油は主原料は大豆と小麦を等分量で混ぜて作りますが、白醤油は小麦の割合が9割と小麦の比率が多いのが特徴です。白醤油の色合いを出す為に、原料だけでなく、製法も低温・短期熟成にしており、他の醤油とは異なります。

色が薄いため、味も薄いと勘違いしやすいですが、塩分濃度は高いので使い過ぎには注意が必要です。

料理への使い分け方

白醤油を使うのにおすすめの料理を紹介します。

・茶碗蒸し
・だし巻き卵
・漬物


醤油を使うと料理の見た目が茶色くなってしまいがちですが、白醤油は色が薄いため素材の色を残した料理を作ることができます。色をつけたくない蒸し料理や素材の色を生かしたい料理を作る時におすすめです。

醤油の種類と使い分け②薄口(淡口)醤油

次に、薄口醬油の特徴と製法などを詳しく説明していきます。家庭料理の中でも使い分けることができるので参考にしてください。

塩分濃度や製法など特徴

薄口醬油の塩分濃度や製法などの特徴は以下の通りです。

・使われる地域:関西
・塩分濃度:19%
・原料:大豆・小麦・塩・米(甘酒)


濃口醤油と比較して味の濃さの違いだと思っている人も多いですが、薄口醤油は淡口と記載されることもあるように、味ではなく色の薄さを示しています。実際に、薄口醤油は濃口醤油よりも塩分濃度は高いです。色を薄くするため熟成温度や期間を抑えた製法で、米や甘酒を使用するため濃口醤油より軽い味わいになっています。

関西生まれの醤油ですが、特に京料理でよく使われることが多いです。

料理への使い分け方

薄口醤油を使うのにおすすめの料理を紹介します。

・お吸い物
・たけのこの煮物
・関西風おでん


白醤油と同じく、薄口醤油は醤油の色を付けずに素材の持ち味を生かすための料理に使われることが多い醤油です。懐石料理など見た目の美しさや素材の良さを引き立てるために使われます。開封後、酸化が進むと色が濃くなって薄口醤油の良さが失われてしまうため、濃口醤油よりも賞味期限が短く設定されていることが多いようです。

薄口醤油の鮮度を保つためにも、内容量の少ないボトルを選びましょう。

(*薄口しょうゆの代用について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)

薄口醤油の代用は濃口醤油でできる?白だしはNG?作り方・レシピを紹介!

醤油の種類と使い分け③濃口醤油

一般的によく使われる濃口醤油の特徴と料理への使い分けなどを詳しく説明していきます。濃口醬油の中でも甘みのある甘口醤油についても紹介します。

塩分濃度や製法など特徴

濃口醬油の塩分濃度や製法などの特徴は以下の通りです。

・使われる地域:全国
・塩分濃度:17%
・原料:大豆・小麦・塩


濃口醤油は最も一般的に使われている醤油で、煮物などの味付け以外に、食卓で卓上醤油として使われるなど幅広く使用されています。料理本などに記載されている醤油のほとんどは濃口醤油のことを示しており、他の醤油とは塩分濃度が違うため注意しましょう。製法は醤油の基本、大豆・小麦・塩・麹を混ぜ合わせて熟成させる方法です。

一般的にはあまり馴染みがありませんが、九州で多く使われている甘口醤油も濃口醤油に分類されています。甘味料を入れているため味は全く違っていますが、九州などは濃口醤油の代わりに甘口醤油を使用して、甘めの煮物味付けになっていることが多いです。

料理への使い分け方

濃口醤油を使うのにおすすめの料理を紹介します。

・煮物
・お浸し
・煮魚


濃口醤油はどのような料理にも使える万能調味料です。色が濃いため、料理が茶色くなっても差し障りのない肉じゃがや筑前煮のような煮物やお浸しなど一般的な家庭料理向きです。料理だけでなく、焼き魚や冷奴などにかける醤油としてもよく使われます。

九州に多い甘口醤油は、濃口醬油と同じように煮物にも使用されますが、甘味が強いため焼きおにぎりや卵かけご飯におすすめです。

醤油の種類と使い分け④再仕込み醤油

あまり聞きなれない、再仕込み醤油の特徴と料理への使い分けなどを詳しく説明していきます。貴重な醤油ですが、ぜひ使ってみてください。

塩分濃度や製法など特徴

再仕込み醤油の塩分濃度や製法などの特徴は以下の通りです。

・使われる地域:山口県
・塩分濃度:14%
・原料:大豆・小麦・濃口醬油


再仕込み醤油とは、通常、大豆・小麦・塩で作る醤油の製法とは違って、塩を使わずに濃口醤油を使って作ります。濃口醤油は半年〜1年かけて作られるのに対して、再仕込み醤油はそこから更に1年近い期間が必要で、期間・原料共に濃口醤油より2倍以上かかるこだわりの醤油です。

一度完成した醤油を仕込みとして使用することで、より濃厚で旨味が強くソースのようなとろみのある醤油になります。

料理への使い分け方

再仕込み醤油におすすめの料理を紹介します。

・フライ
・角煮
・カルパッチョ


再仕込み醤油は作るのに手間がかかることもあり、通常の醤油よりも高価なため、風味や香りを味わうためにフライや刺身など卓上醤油として使うのがおすすめです。濃厚な味わいなので、角煮などの肉料理にもよく合います。

醤油の種類と使い分け⑤たまり醤油

たまり醤油の特徴と料理への使い分けなどを詳しく説明します。刺身醤油と思われがちですが、加熱することで旨味も増すため幅広く使えるおすすめの醤油です。

塩分濃度や製法など特徴

たまり醬油の塩分濃度や製法などの特徴は以下の通りです。

・使われる地域:中部・九州
・塩分濃度:17%
・原料:大豆・塩


たまり醤油は、濃口醤油よりも色が濃く、とろみと濃厚で独特な醤油の香りがあります。刺身醤油と表記されているのもは、たまり醤油を使用していることが多いです。通常醤油は、大豆・小麦・塩を混ぜ合わせて作りますが、たまり醤油はほぼ大豆だけを使用して1年以上熟成させて作られます。

塩分濃度は濃口醤油と同じですが、コクや味わい、とろみが全く違うため、それぞれの特徴を生かした紹介方法で使い分けたほうが良いでしょう。

料理への使い分け方

たまり醤油におすすめの料理を紹介します。

・刺身
・照り焼き
・佃煮


たまり醤油は香りが濃厚なので、魚の生臭さを消す効果があります。一番は寿司や刺身などに使うのがおすすめで、濃い味なので少量でもしっかり醤油の味がして、素材の味の両方を楽しめます。加熱するとキレイな赤色に変化するため、せんべいや照り焼きなど醤油の色味を活かした料理やコクを出したい佃煮などにおすすめです。

醤油の種類・品種は様々

日本人の食卓には欠かせない醤油ですが、種類は5種類もありそれぞれ味や見た目、適した料理などに大きく差があります。料理に合った醤油を使い分けることで、更に美味しく食を楽しめます。地域によって使う醤油が違うことが味付けの差になっていることもあるので、違いを楽しむのもおすすめですから、気になる醤油があればぜひ試してみて下さいね。

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