コーンスターチとは?片栗粉と違いは?役割・使い方や活用レシピのおすすめも紹介!
コーンスターチとは何か知っていますか?今回は、コーンスターチの〈原料・使い方・役割〉や片栗粉との違いを比較して紹介します。コーンスターチの代用品や余った場合の使い道にくわえ、〈カスタード・プリン〉など、活用レシピも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
コーンスターチとは?

お菓子作りが趣味の方なら、コーンスターチを使う経験が多いかもしれません。お菓子作り以外のレシピに出番が少なく、何に使うのかわからないというのが正直なところです。片栗粉によく似ていて、使い分けるポイントはあるのでしょうか。
コーンスターチの原料はでんぷん
コーンスターチとは、コーンフラワー、メイズフラワー、メイズスターチとも呼ばれ、ふやかしたとうもろこしを機械で細かく砕き、いくつかの成分に分け、でんぷんだけを取り出したものです。
デントコーンやワキシーコーンという品種のとうもろこしから取れるでんぷんがコーンスターチの原料です。コーンスターチの製造において、食用油や家畜の飼料、医薬品の原料も作れるので、私たちの生活に幅広く役立てられています。
コーンスターチの使い方・役割
ドーナツ、クッキー、揚げ物の衣をさくっと軽い食感に仕上げたい時、カスタードクリームを作る工程でまとまり良く扱いやすい生地にする役割があります。コーンスターチのとろみは、冷えると固まる性質があるため、カスタードやパンナコッタなどの冷やして食べる洋菓子に向いています。
アレルギーの心配は?
コーンスターチの原料であるとうもろこしは、食物アレルギーでよく知られている小麦と同じ穀物ですので、穀物アレルギーがある人は特に注意した方が良いでしょう。コーンスターチによるアレルギー症状が出ることは稀なようですが、気をつけて損はありません。心配な場合は、医療機関の血液検査やパッチテストを受けましょう。
コーンスターチと片栗粉の違いは?

コーンスターチ・片栗粉ともに成分としては、デンプンですが、由来する原料・性質に違いがあり、コーンスターチはとうもろこし由来のでん粉、一方、片栗粉は、じゃがいも由来のでん粉なのです。
風味・とろみに違いがある
コーンスターチはほのかにとうもろこしの風味が感じられ、冷ましても粘りを保つ性質があります。片栗粉のとろみは、とろみが固め・無色透明で中華あんかけなど温かい料理に最適です。コーンスターチも片栗粉と同じく、料理のとろみ付けに使われますが、片栗粉よりも柔らかいとろみが出来上がります。
カロリー・糖質の違い
100gあたり | カロリー | 糖質 |
コーンスターチ | 354kcal | 86.3g |
片栗粉 | 330kcal | 81.6g |
※含有量は日本食品標準成分表を参照しています(※1)
上記は、コーンスターチ、片栗粉をそれぞれ100g当たりのカロリー・糖質を記載した物です。コーンスターチと片栗粉は、一度に使う量が少ないので、さほど代わりはなさそうですが、糖質制限の目的でこだわるなら、料理のとろみ付けする時に片栗粉の代わりにコーンスターチを代用すると糖質を減らせます。
コーンスターチの代用品は?

家にコーンスターチがないけど、作りたいレシピにコーンスターチが少量必要なとき、この10g程度のためだけにまとめて100g買うのはもったいない気がします。コーンスターチの代わりになるものは、どんなものがあるのでしょうか。
①ベーキングパウダー
コーンスターチの代わりにベーキングパウダーを代用すると予期せず生地が膨らみ、風味も変わってしまいます。見た目もよく似ていますし、少量必要なことから代わりに使用しないよう注意してください。
②片栗粉
少量なら、違いを感じることは少ないようです。普段お料理で片栗粉を使っている場合には、お菓子作りでもコーンスターチが必要な時に片栗粉で代用できます。
・とろみ付け
・あんかけ、卵スープ
とろみを調整してエビチリや八宝菜などトロッとしたソースの中華料理でコンスターチを代わりに加えれば、遜色ない出来上がりです。ただし、コーンスターチよりもとろみが固い性質なので、少しずつ加えて好みのとろみにしてください。
③米粉
コーンスターチは洋菓子に使われることが多いのですが、サクッとしたクッキーにしたい場合には米粉を代わりに使うのがおすすめです。
・揚げ物の衣、焼き菓子の食感を軽くする
・唐揚げ(竜田揚げ)、クッキー
もちっとした食感を生み出す米粉は、生地をまとまりやすくするので、肉、魚にも絡みやすく揚げ物がカラッと揚がります。
④タピオカ粉
もちもちのパンケーキに仕上げたいときにおすすめです。クッキーはサクサク食べやすい仕上がりになります。
・クリームの固さ調整
・ケーキ、クッキー(焼き菓子)、カスタード
自宅でタピオカドリンクを作れるタピオカ粉はキャッサバという芋のでんぷん質を原料にしているため、コーンスターチの代用になります。
⑤葛粉
和菓子が好きな方には馴染みのある材料、生地の風味を邪魔しないので代用しやすいです。
・とろみ付け
・プリン、シュークリームのカスタード
葛粉は、葛餅や葛湯などに使われる粉で、これもとろみを出したいときに、コースターチの代わりに加えることが可能です。プリン、カスタードクリームに冷やして食べるお菓子に向いています。
(*コーンスターチの代用について詳しく知りたい方は、こちらの記事を読んでみてください。)
コーンスターチの賞味期限は?余ったら使い道ある?

購入するときは、100gほど袋に入れられた状態で購入し、少量ずつ使うので賞味期限が気になるところです。余ったらどんな使い道があるかを知っていれば、好きなスイーツをレシピ通り忠実に作れて失敗も減らせます。
コーンスターチの賞味期限
コーンスターチの賞味期限は、キッチンの収納棚など直接日光が当たらない・涼しい場所に保管し、360日と言われています。適切に保存すれば、1年近くは保てるようです。
コーンスターチの使い道・活用法
海外では、コーンスターチを食べる以外に掃除やスキンケアに活用しています。もともと食品なので化学的原料に不安のある方にも安心な使い道です。
・日焼けアフターケア
・ガラスクリーナー
日焼けをしてしまった部分がヒリヒリ痛い時、コーンスターチを水に溶かして塗布すると痛みを和らげてくれます。応急処置的な役割で活用できます。また、コーンスターチをレモン汁、酢、水と混ぜて、窓に吹きかけ乾いた布で拭き取るとガラス表面を掃除できます。
コーンスターチの消費レシピのおすすめ
コーンスターチ消費におすすめなレシピを調べてみました。コーンスターチは、お菓子作りで活躍する食材なので、デザートやおやつに食べたいレシピをご紹介します。ご家族でお子様と一緒に作って楽しんでみてください。
①抹茶アイスクリーム
コーンスターチ、豆乳、甘酒、ナッツを加えて、低糖質・美肌効果のあるヘルシーなアイスクリームは、抹茶の代わりにココアでも美味しそうです。食後のデザートに罪悪感も少なく、むしろ食べた方がいいとも言えるデザートです。
②ブラマンジェ
ブラマンジェはプリンのような食感で冷やして食べるひんやりスイーツです。レシピのようにフルーツをいれると、ビタミンも摂取できますし、アレンジが広がります。コーンスターチを60gも消費できるスイーツです。
③わらびもち
コーンスターチを大量消費できる上に、きなこ好きにはたまらない一品。ぷるんとした食感はまさにわらび餅です。加える砂糖の調整してぜひ好みのスイーツに仕上げてください。
④牛乳プリン
牛乳、コーンスターチ、砂糖で作るシンプルなプリンです。通常のプリンよりもとろみがあり滑らかな仕上がりです。コーンスターチのとうもろこしのほのかな甘みと冷えても固まる性質を上手く活かされたデザートです。
⑤カスタードクリーム
コーンスターチのとろみを生かす、さっぱりとした風味が特徴のカスタードクリームです。バニラビーンズが食欲をそそります。シュークリーム、プリンにも使用できます。
⑥クッキー
コーンスターチが余って困ったときのコーンスターチ消費に助かるレシピです。疲れたときの糖分補給にちょうどいいクッキーです。コーンスターチを加えたことによるサクッと軽歯ざわりを試してみてください。
⑦きなこのボーロ
きなこ、豆乳を使った和な食材も、サクサクに焼き上がるコーンスターチの性質をと相性が良いようです。火を使わないので、お子様と一緒に安全に楽しめるおやつです。
⑧メレンゲ菓子
メレンゲのクッキーのようなサクサクとした焼き菓子で、コーンスターチを少量加え、メレンゲ特有のふわサクが楽しいおやつです。絞り方を工夫して、自分だけの可愛いオリジナルメレンゲ菓子を作れます。
⑨チーズケーキ
話題になったバスク風チーズケーキにもコーンスターチが使われています。しっとりとろけるような質感がたまらない人気のスイーツもコーンスターチがあれば、家で作れます。
コーンスターチを使ってみよう
コーンスターチとは、お菓子作りを超え意外な料理に使え、グラタンのホワイトソースのとろみ調整・天ぷらの衣など、普段の食事作りにも役立つ食材です。 使ったことがない方もこの機会に、一度試してみてください。