「おあいそ」の正しい意味・使い方は?失礼ない会計時の頼み方も紹介!
「おあいそ」を間違いなく正しく使えていますか?今回は、おあいその正しい意味を語源から紹介し、正しい使い方を解説します。〈ご勘定・チェック〉会計時の「おあいそ」に変わる失礼ない頼み方も紹介するので参考にしてみてくださいね。
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「おあいそ」を正しく使えてる?
寿司屋で「おあいそ」と言って会計を依頼する様子を時おり見かけますが、本来はお店側に失礼で客側が使うのは間違いと言われています。この「おあいそ」は方言の一種ですが、どのように使うのが正しい使い方なのでしょうか。ここからは「おあいそ」の正しい意味や語源などについて説明するので、参考にしてみてください。
おあいその正しい意味とは?
おあいその正しい意味とは、一体どのようなものなのでしょうか。ここではおあいその正しい語源と意味を紹介するので、使えない場所では避けるようにしましょう。
元々「おあいそ」の語源は「愛想尽かし」
元々「おあいそ」は「愛想尽かし」を短くした言葉で、過去に遊郭で多く使われていました。遊郭では常に一つの店で一人の遊女と遊びますが、お客が遊女を嫌になることもあるでしょう。おあいそはこのように気に入っていた遊女に男性が愛想をつかした時に使っていた言葉で、喧嘩腰の言葉でもあります。
遊郭で一晩で使うお金は、現在の価格では数百万から数千万と言われています。当時としても大金ですが、それまでにかけたお金を捨ててでも会いたくないことが遊女との間であったということです。現在でも「あなたにはもう愛想が尽きた」といった表現をすることがありますが、これは「愛想尽かし」と同じような意味合いになります。
つまり「おあいそ」の本来の意味は「もう店にこない」という意味
上記で紹介した意味から、本来「おあいそ」は「この店に愛想を尽かしたから二度と来ない」という意味合いになります。本当にその店が嫌になって、もう二度と来る気がないようであれば、おあいそと言う表現を正しく使っていると言えるでしょう。
しかし、気に入っていて何度も通っている店にもかかわらず毎回「おあいそ」と言っていたら、本来の語源を考えれば言葉も行動も間違いかつ失礼と言うことになります。店側が「おあいそ」の正しい意味を知っている場合は気を悪くする可能性もあるので注意が必要です。
おあいその正しい使い方って?
遊郭では二度と来ないという意味でお客側が使っていた言葉ですが、現在は寿司屋で使われる言葉になっています。このおあいそには正しい使い方はあるのでしょうか?ここからは、おあいその正しい使い方を紹介するので、失礼や間違いがないように理解しておきましょう。
①昔のツケ文化がある時代の使い方
おあいそは京都の方言で、ツケの文化がある時代に出来上がりました。昔は医者でもツケ払いを行っており、年末にまとめて診察代や薬代を支払っていたようです。店でもお客と店との距離が今よりも近く、行動範囲も今よりも広くないため信頼関係も強いものでした。
また、代金の1割をツケにすることはお店との関係を繋ぐことでもあり、「また店に来る」という意味合いも持っています。逆に、ここでツケを全て清算した場合には「もう二度と店に来ない」ことを意味することになります。
もう二度と店に来ないと決めた際に伝える言葉が「ツケにしないのはお愛想尽かしだけど」という表現になり、これが「おあいそ」の正しい使い方になります。
②現在での店員側の使い方
現在では過去のようなツケの文化はなくなり、その場で支払いを済ませるようになりました。それに伴い、おあいそは店側がお客側に支払いをお願いする際に使う言葉へと変化していったようです。
支払いを頼む時には「お会計のことを申し上げるなんて愛想のないことですが」といった切り出し方や「お愛想尽かしの用でございますが、お勘定はいくらで」などと言った表現をするようになりました。
しかしやがて、このように店員が「おあいそ」という言葉を使ってやり取りをしているのを見た客が、格好いいと感じるようになりました。そして客が真似して「おあいそ」と言う言葉を使い始めたことで、今のように会計の際に「おあいそ」を使う人が増えたと言われています。
結局「おあいそ」ではない会計時の正しい頼み方って?
会計時に「おあいそ」と言うのは間違いだとすると、どのようにお願いするのが良いでしょうか。ここでは会計時の正しい頼み方を紹介します。いずれも店側に失礼に当たらない表現なので、シーンに合わせて使い分けてみてください。