キサンタンガムとは?毒性・危険性はある?添加物としての特性・用途なども解説!
キサンタンガムとはどんな添加物か知っていますか?今回は、キサンタンガムの性質の特徴や〈食品・化粧品〉などへの添加物としての用途・役割を紹介します。キサンタンガムの毒性・危険性や、食品への使い方・レシピも紹介するので参考にしてみてくださいね。
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キサンタンガムとは?
キサンタンガムとは食品添加物のひとつで、主に増粘剤として使われています。コスメを手作りするときにもよく用いられる粘性材料ですが、詳しい原料などはあまり知られていません。まずはキサンタンガムの原料から詳しく見てみましょう。
キサンタンガム(Xanthan gum)の原料
キサンタンガムとは、トウモロコシなどのでんぷんをキサントモナスと呼ばれる細菌で発酵させて作られる高分子多糖類です。キサントモナスが熱や乾燥から自らを守るために生み出す粘性成分で、グルコース、マンノース、グルクロン酸の3種類の糖類から作られています。
天然の多糖類、いわゆるバイオガムのひとつで、数ある天然の多糖類の中でももっとも有名なものと言えるでしょう。
キサンタンガムの特徴と用途は?
天然の高分子多糖類で、食品添加物としてもポピュラーなキサンタンガムですが、具体的にどのような特徴があるのでしょうか。また、その特徴を活かしたキサンタンガムの代表的な用途を紹介します。
キサンタンガムは粘性が特徴的
キサンタンガムは非常に粘性が高いところが特徴で、温度変化や酸度の変化に強く、安定した粘りを持っています。また、塩分や酵素に触れてもその性質が変わりにくく、どんな状況下でも対応できる優れた耐性があります。温水でも冷水でも溶けやすく、扱いやすいでしょう。
さらにシェードプラスチック性あるいは擬塑性流性があり、これは一定の力を加えると流動性が高くなるものの、安定した状態でおいておくと粘性が高くなる性質です。そのためドレッシングなどにキサンタンガムが含まれている場合は、よくふって力を加えるとさらさらと流れやすくなりますが、かけた後しばらくすると粘度が高まり野菜にからみやすくなります。
キサンタンガムの食品添加物としての用途
前述した通りキサンタンガムの特徴はその粘性の高さなので、この粘りを活かして一般的にとろみを加える増粘剤として使われています。ドレッシングやジュレのほか、高齢者が飲み込みやすいよう、食事にとろみをつける用途にも多用されます。
さらに、最近ではグルテンフリー製品の材料としても使われるケースが増えているようです。キサンタンガムは水を加えることで弾力や粘りが出るので、グルテンを含まないパンや焼き菓子に使用されます。
キサンタンガムは化粧品にも使われることがある
キサンタンガムは増粘剤として、化粧品に用いられる場合もあります。原材料を見るとボディケアやハンドケア製品のほか、身近なメイクアップコスメや日焼け止めにも幅広く使われているのが確認できるでしょう。化粧品に使用されるときの使用目的は、製品にとろみをつけることです。
手作り化粧品を作る際にも、ジェル状の化粧水を作るなどとろみをつけたい時の増粘剤として用いられます。
キサンタンガムの毒性・危険性は?
出典: @komkom_com
食品添加物や化粧品の増粘剤に使用されるキサンタンガムには、注意すべき毒性や危険性はないのでしょうか。食品や化粧品に使用した場合、かえって体に害がないのかを紹介します。
キサンタンガムに毒性はなく安全とされている
キサンタンガムは微生物の働きを利用して作られる多糖類ですが、人体に害はなく安全な製品とされています。化粧品の増粘剤として使う場合でも、厚生労働省の規格を満たした成分として認められているので安心して使えるでしょう。
キサンタンガムは食品添加物、あるいは化粧品添加物として長年利用されてきた製品ですが、その間に明確な有毒性が報告されたこともありません。毒性を心配せずに、安心して活用できます。