生栗の皮にカビが生えた…。食べても大丈夫?防止できる保存方法・対策も紹介!
栗にカビが生えていたことはありますか?今回は、〈白カビ・黒カビ〉など栗に生えるカビの種類と見分け方を画像と共に紹介します。そのほかにもカビが生えた時の対処法や、カビが生えない対策・保存方法も紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
栗にカビが生える原因は?

秋になるとたくさん獲れる栗は、一度に大量に拾ったり貰ったりする機会があるかもしれません。しかし、栗はカビが生えやすい食材なので保存の際には注意が必要です。まずは、栗にカビが生える原因について見てみましょう。
①湿気・湿度が高い場所に保存している
栗にカビが生える原因のひとつに、湿気・湿度が高い場所に置いていることが挙げられます。栗は湿気に弱いので、ジメジメした場所や結露する場所での保存は適していません。保存する時は通気性の良い場所を選びましょう。
②水分が付いている
ネットではなくビニール袋に入った栗の場合には、袋の内側に水分が付いていることがあります。そのような場合に袋の開封を忘れたまま、長く放置してしまうとカビが生えていることがあるようです。栗は水分がついたままの状態で放置しないように注意しましょう。
③虫に食われている
生栗には虫の幼虫が付いていることがあり、虫に食べられたところからカビが生えやすくなります。スーパーで販売されている栗は処理してあるのでほとんど虫が付いていることはありませんが、拾ってきた栗には注意が必要です。
(*栗の虫食いについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
栗のカビの種類や見分け方は?

栗に生えるカビの種類には、どのようなものがあるのでしょうか。栗はカビが生えやすい食材なので、それぞれのカビが生える原因やカビの見分け方を覚えておくと便利です。
①白カビ
栗に生える白カビは、生栗の表面部分に生えることが多く、ふわふわしていて洗えば落ちることが多いのが特徴です。表面をうっすら覆う程度の白カビなら、洗って落とせるので調理に使用しても大丈夫でしょう。
②黒カビ
栗に生える黒カビは、一度生えると取り除くのが難しく洗っても落ちないため、厄介なカビです。固い皮の部分に黒カビが付いているから大丈夫そうに思えますが、割って見ると中身も黒くなり崩れていることがあります。
栗がカビても食べられる?対処法は?

栗がカビてしまった場合、捨ててしまうのはもったいないように感じる場合も多いでしょう。また、食品によってはカビが生えていても食べられるケースがありますが、栗の場合はどうなのでしょうか。
表面の皮だけの白カビは食べられる
白カビの場合は、毒性は基本的に弱めなので落とせば食べられます。どうしても気になる方は、カビが生えている部分を切り落としてから加熱調理をして食べると良いでしょう。しかし、栗本来の風味を楽しめない状態になっているケースが多いので、甘露煮など濃いめの味付けのレシピがおすすめです。
中身のカビや黒カビが生えている場合は食べるのは避けた方が良い
黒カビが生えた場合は、強い毒性を持っている可能性があるので食べるのは危険です。外側の部分だけが黒く見えていても中身にまでカビは目に見えない中身にまで根を張って成長していることがあり、完全に取り除くことはできないので、見つけたら処分するのが良いでしょう。
カビた栗を食べてしまったら?どうする?

カビの範囲が小さかったり良く見ずに処理をしてしまったりすると、カビに気付かずうっかり口にしてしまうこともあるものです。万が一、カビた栗を食べてしまったら体に異変が現れるのでしょうか。
少量であれば問題ない
カビの生えた栗を食べても、健康な方の場合は少量であれば胃で消化されるので大丈夫です。気になるようであれば、以下のような抗菌作用のある食べ物を食べておくと良いでしょう。
・にんにく
・生姜
・酢
・梅干し
・レモン
ただし、子供や高齢者、免疫力が低下している方は注意が必要で、健康な人では問題ない量のカビでも腹痛や下痢などの食中毒の症状を起こす可能性があります。体への影響が気になる場合は念のため上記の食材を食べておき、下痢や嘔吐などの明らかな症状が出た場合には早めに医療機関を受診しましょう。
栗をカビさせない対策は?

栗はカビが生えやすいものだと分かりましたが、栗にカビを生えさせない対策にはどのようなものがあるでしょうか。ここではいくつかの対策を紹介するので、取り入れやすい方法を試してみてください。
①消毒用アルコールで栗を除菌する
カビの対策の一つとして、ドラッグストアなどで販売されている、消毒用アルコールを使って栗を除菌する方法があります。アルコールを活用する場合は霧吹き状になっている消毒用アルコールを用意し、栗にまんべんなく噴きかけるようにしましょう。
②栗を洗って汚れを落とす
水分だけではなく栗に付着している汚れもカビ発生の原因となるので、保存する際は流水でしっかり洗った後に、乾いた布巾やキッチンペーパーで水気をしっかり拭き取ります。そのまま保存しても良いですが、直射日光の当たらない場所で天日干しをすると甘くなるのでおすすめです。
③栗を水に浸して虫食いの栗を事前に全て取り除く
虫食いの栗はカビの原因になると説明しましたが、栗を水に浸して虫食いの栗を事前に全て取り除くことも対策の一つです。
その場合はきれいなバケツを用意し栗を入れたら、かぶるくらいたっぷりの水を入れます。中身がしっかりと詰まった栗は下へ沈みますが、浮いている栗は中に虫が入っている可能性があるので取り除いておきましょう。なお、虫食いの栗が浮くのは栗の実がまだ青い頃に虫が卵を実の中に産み付け、虫が孵化し成長して栗の実を食べているからです。
栗がカビない保存の方法・ポイントは?

栗のカビを予防するためには、保存の方法に気を付けることも大切です。ここでは保存環境別に保存の方法とポイントを紹介するので参考にしてください。
①常温で保存する場合
生栗を常温保存する方法は2通りあります。まず1つ目は、乾いた新聞紙に皮ごと包んで冷暗所で保存する方法で、新聞紙が湿気を吸収してカビの対策になります。2つ目はバケツに皮付きのまま栗を入れ、たっぷり水を張っておく方法です。大量の栗があるときに役立つ保存方法ですが、毎日水を取り替える必要があります。どちらの方法も日持ちの目安は1週間程です。
②冷蔵で保存する場合
皮付きの生栗を冷蔵で保存する場合は、新聞紙に包んで保存袋に入れてから冷蔵庫で保存してください。保存袋は栗が呼吸しやすいように、緩めに口を閉じるか穴をあけておくと良いでしょう。栗は湿気が苦手なので、新聞紙が湿ってきたら取り替えるようにします。皮付きの生栗の冷蔵での日持ちの目安は1か月ほどです。
剥いた栗の実、茹でたものや焼いたものでも冷蔵庫に保存しておけば、3日ほどは日持ちます。しっかり冷ましてから冷蔵庫に入れるなど、湿気がでないように注意しましょう。
③冷凍で保存する場合
皮付きの生栗を冷凍保存するなら、冷凍用のフリーザーバッグに重ならないように入れて、袋の空気を抜いて冷凍庫に入れます。表面の固い皮と渋皮を剥いても同じように冷凍保存できますが、乾燥対策として1回に使う量ごとにラップをすると良いでしょう。冷凍保存した場合の生栗の日持ちの目安は半年ほどです。
一方、茹でた栗を冷凍保存する時は、固めに茹でて粗熱を取ります。水分をよく拭き取り、ラップで1回分の分量に分けて包んでから冷凍庫に入れておけば、1~2か月は日持ちします。
(*栗の保存方法について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
栗がカビないように保存しよう
栗に生えるカビは、洗ったり切ったりすれば食べられる場合もありますが、やはりカビのないキレイな栗を食べたいものです。安心して栗を食べられるように、湿気や水分に注意してカビが生えないように保存しましょう。