揚げ油が泡立つ原因・対処法は?劣化ではない?使い回す際の対策も紹介!
揚げ物油が泡立つ原因・理由を知っていますか?実は問題がない泡と危険な泡の2種類があります。今回は、揚げ物油の泡の種類や、油が泡立つ<劣化・卵>など原因別の対処法を紹介します。揚げ物油の泡立ちを防ぐために油を使い回す際の対策も紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
新鮮な油を使っても泡が立つ場合は、卵の成分と油が反応している可能性があります。特に以下の食品は、卵を使うことで泡が立ちやすくなるので参考にして下さい。
・とんかつ
・天ぷら
・チュロス
・ドーナツ
卵にはレシチンと呼ばれる成分が含まれますが、このレシチンが油に溶け出すと石けんのような泡が立つのが特徴です。とんかつや天ぷらのように卵液を付けて揚げるものや、材料に卵を使うチュロスやドーナツなどは、レシチンの流出によって泡が立ちやすい食品です。なお、レシチンが原因の泡立ちは油の品質は関係なく、新鮮な油を使った場合でも起こります。
原因④動物性油脂に反応した
以下のように、動物性油脂を多く含む食品を揚げる際も油が泡立ちやすくなります。
・唐揚げ
・チキン南蛮
・コロッケ
・あじフライ
上記のように肉類や魚類を使う食品は、卵のレシチンと同じように、動物性油脂が油に溶け出して泡が立つ原因になります。なお、これらの動物性油脂を多く含む食品は泡立ちだけでなく、油を劣化させる原因にもなると言われています。特に、パン粉や天ぷら衣の付きが甘いと食材中の成分が流出しやすく、泡立ちの原因となるので注意しましょう。
揚げ物油の泡立ちは防げる?使い回す際の対策は?
揚げ物油の泡立ちは、なくすことができるのでしょうか。ここでは、油の泡立ちを防ぐ対策法や、揚げ物油を使い回す方法について紹介します。
①さし油をする
卵のレシチンや動物性油脂が油に溶け出した場合の泡立ちは、さし油をすることで抑えられます。とんかつや天ぷらなどを調理する際に泡が気になったら、食材を取り出したタイミングで少しずつ新しい油を足しましょう。なお、食材を揚げている最中にさし油をすると、油の温度が下がって上手に揚がらなくなるので注意して下さい。
②油を濾す
揚げ物調理に使った油は、揚げカスが残った状態で保管すると劣化しやすくなります。揚げ物油は、必ず濾し器やフィルターなどを使って濾してから保管しましょう。また、油を繰り返して使う回数は3~4回程度に抑えるのがおすすめです。
なお、揚げ物油は温度が下がると粘度が増して濾しにくくなるため、温度が下がり切らないうちに濾しましょう。また、保管の仕方によっても酸化や劣化は進むため、密閉できる容器に入れて冷暗所で保管するようにして下さい。
(*揚げ物に使った油の保存方法や再利用方法について詳しく知りたい方はこちらを読んでみてください。)
揚げ物油の泡立ちで吹きこぼれた時の処理方法は?
揚げ物油の泡立ちによって油が吹きこぼれた場合は、以下の方法で処理して下さい。
・火を止める
・吹きこぼれた油を拭き取る
・五徳やバーナーキャップを外して洗う
・コンロ掃除用の洗剤やシートを使う
油が吹きこぼれた場合は、引火を防ぐために調理を中止してすぐに火を止めましょう。また、吹きこぼれた油の温度が少し下がった頃に、いらないタオルなどを使って油を拭き取るようにして下さい。熱いままの油をペーパーで拭き取り、そこから発火したケースもあるので取り扱いには注意が必要です。
なお、コンロに付着した油は専用の洗剤やシートなどで掃除し、五徳やバーナーキャップは取り外して洗うと油が落ちやすいでしょう。
揚げ物油が泡立つのを防ごう
揚げ物油の泡立ちは、油の劣化による粘度の増加が主な原因ですが、食材の成分や水分に反応した場合にも起こります。揚げ物調理の際は、食材を入れすぎないようにし、適度なタイミングでさし油を行いましょう。また、油の保管を適切に行うことで品質の劣化を防ぐことができます。油の泡立ちを防ぐ方法を知り、揚げ物を美味しく安全に調理しましょう。