塩水処理の効果がすごい!魚がおいしくなる仕組みとやり方・時間の目安を紹介!
塩水処理とは何か知っていますか?魚はどうなるのでしょうか?今回は、塩水処理の効果や仕組みに加え、やり方や塩水処理の時間は何分がベストなのかを紹介します。また、塩水処理してはいけない魚も紹介するので参考にしてみてくださいね。
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塩水処理とは?効果や仕組みは?
スーパーなどで旬の魚をサクで購入し、新鮮な状態で刺身にすると美味しく食べることができます。しかし、さらに一手間塩水処理と呼ばれる処理を加えるだけで、もっと美味しくすることができるようです。ここでは、その具体的な方法と効果や仕組みについて解説します。
塩水処理は魚の刺身・切り身を塩水につけること
魚の刺身や切り身を、海水と同じ塩分濃度の塩水につけることを塩水処理といいます。特に川の水と海の水が入り混じる汽水域に生息している魚は、川の淡水を体に取り込むことで泥臭い匂いがするのが特徴です。汽水域に生息している魚はもちろんのこと、市販の魚も刺身や切り身にした後に塩水処理を行うと、いくつかの効果が期待できます。
塩水処理には浸透圧によって魚の臭みを取る効果などがある
塩水に漬けた刺身や切り身は体内に塩水を取り込み、その結果、浸透圧の作用で体内から余分な水分・臭い・血が排出されます。つまり、塩水処理は魚の臭みをとる効果があるのです。そのほか、塩分によって魚の劣化を抑制する、刺身や切り身の色合いが鮮やかになるなどの効果もあります。
塩水処理のやり方・方法は?時間は何分?
魚を塩水処理すると、独特の臭みが抜けて一段と美味しくなりますが、塩水処理はどのように行うのでしょうか。また時間はどのくらい必要なのでしょうか。ここでは、塩水処理の具体的なやり方・方法と、必要な時間について解説します。
材料
塩水処理に必要な材料は、以下の通りです。塩水処理したい魚と、魚が入る容器が用意できれば、すぐに作業を始めることができます。
・水
・塩
塩水処理の塩水を作るポイントは、塩分濃度を海水に近い3%にすることで、1Lの水に対し塩30gが適量です。これよりも濃度が低いと魚の臭みが抜けにくく、反対に濃度が高いと魚が塩辛くなってしまうため、分量は正確に測るようにしてください。
塩水処理の手順・時間の目安
塩水処理を行う手順は以下の通りです。
1.塩分濃度が3%になるように塩水を作る
2.刺身や切り身にした魚を塩水に漬ける
3.3〜5分漬けたあと、表面の汚れを落とす
4.塩水から出して、キッチンペーパーで水分を拭き取る
5.きれいなキッチンペーパーで包み、ラップをして冷蔵庫に入れる
6.30分〜1時間、冷蔵庫で寝かせる
7.冷蔵庫から出したら、軽く水洗いして表面の水分を拭き取って完成
塩水につける時間は3分程度が理想的で、10分以上になると塩辛くなるため付けすぎには注意してください。このひと手間で、普段の魚が格別に美味しい魚になります。
塩水処理した魚を更に熟成させる方法もある
塩水処理によって市販の魚が一段と美味しくなりますが、それを熟成させてさらに味のレベルを上げることもできます。熟成する過程で魚の旨味成分であるイノシン酸が分泌されて旨味が増し、さらに深い味わいになるのです。この際のポイントは、低温でゆっくり熟成させることです。
魚の熟成には、塩分濃度3%で作った塩水に氷を入れて冷塩水処理を行います。冷塩水に魚を入れると魚の温度が下がって品質の劣化が抑制され、ゆっくりと熟成していきます。
塩水処理してはいけない魚介類はいる?
魚を塩水処理をすると、臭みが消えることで美味しさが増しますが、以下のように塩水処理をしてはいけない魚介類もいるので注意が必要です。
・イカ類
イカ類は身体中に海水を含んでいて、真水に入れると浸透圧の作用で水分を吸って身が白く濁り、味が落ちるという性質があります。これは、氷が入った塩水でも同様の現象が起こります。こういった理由から、イカの塩水処理はおすすめしません。