「昆布」と「わかめ」の違いは?栄養価・用途などもずくとも比較して紹介!
昆布とわかめの違いを知っていますか?見た目も似ており、同じ海藻かと思いますね。今回は、昆布とわかめの〈生息地・旬の時期〉など生態や〈栄養価・旨味・用途〉など違いを比較して紹介します。めかぶとの違いについても紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
昆布とわかめの生態や分類上の違いは分かりましたが、栄養価や味わいにも違いがあるのでしょうか。ここでは、昆布とわかめの違いを栄養価や旨味成分に着目して紹介します。
①栄養価
昆布とわかめに含まれている、代表的な栄養素は以下の通りです。
【昆布】
・食物繊維(アルギン酸・フコイダン)
・カルシウム
・ヨウ素
・グルタミン酸
・β-カロテン(フコキサンチン・クロロフィル)
【わかめ】
・食物繊維(アルギン酸)
・ヨウ素
・カルシウム
・マグネシウム
・β-カロテン(フコキサンチン・クロロフィル)
・ビタミンB1・B2
昆布とわかめは違う種類ではあるものの、含まれている栄養素はよく似ています。どちらもアルギン酸やフコイダンなどの水溶性食物繊維が豊富で、腸の蠕動運動を促進したり脂質や糖質の吸収を抑えたりといった働きがあります。また、どちらも骨や歯を形作るカルシウムや、体内の水分調節にかかわるカリウムなど、生命活動の維持に欠かせないミネラルが豊富です。
また、共通する栄養素であるフコキチサンやクロロフィルなどは動脈硬化やがんの予防に役立つ栄養素です。さらに、ヨウ素は代謝を促進し、体や知能の発育に役立つ栄養素として知られています。甲状腺ホルモンの成分になるミネラルの一種で、不足すると甲状腺肥大や甲状腺機能低下症、成長発達異常などを引き起こします。
なお、昆布はあらゆる食材の中でもヨウ素の含有量がトップクラスで、わかめよりも多いのが特徴です。ほか、わかめにはあまり含まれないものの昆布には豊富に含まれているグルタミン酸は旨味成分の一種で、胃に働きかけて過食を防ぐ効果が期待できます。
(*昆布とわかめの栄養素・効能について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
②旨味と用途
昆布とわかめは以下のように用途が異なります。
・昆布:だし
・わかめ:サラダ・味噌汁の具
昆布には旨味成分であるグルタミン酸が豊富に含まれているので、乾燥させてだしをとるのに利用されます。わかめに含まれるグルタミン酸は昆布の10分の1程度なので、わかめはだしをとるのにほとんど利用されません。たとえ昆布と同じ方法でわかめからだしを取っても、わかめからはグルタミン酸は検出されないようです。
一方、わかめは食感が良く低カロリーな食材なのでサラダやみそ汁の具材などに利用されます。乾燥わかめをおにぎりの具材にするなど、多様な料理に活用される食材です。
ちなみに「めかぶ」はどんな海藻?
昆布とわかめの違いは分かりましたが、同じような海藻でめかぶという海藻をスーパーで見かけることもあります。ここではめかぶがどんな海藻なのかを紹介するので、昆布とわかめの違いと合わせて確認してください。
「めかぶ」はわかめの一部
めかぶもわかめと同じような緑色をした海藻のイメージがあり、肉厚でコリコリした独特の食感が特徴です。実はめかぶはわかめの根と茎の間にあるひだのような部分で、生殖細胞が凝縮した場所です。湯通しして緑色になっているものをよく見かけますが、本来はわかめと同じように茶褐色をしています。
めかぶにはアルギン酸やフコイダンが豊富に含まれているので、栄養面からも注目を集める食材です。酢のものやサラダなどの料理に使われることも多く、ヘルシーなのでダイエットにもおすすめです。
(*めかぶともずくの違いについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
昆布とわかめは違う海藻
今回は昆布とわかめの違いや特徴を比較して紹介しました。昆布とわかめはよく似た海藻ですが、分類上も違いがあり、栄養素や用途なども違います。それぞれの特徴を知って、料理や調理法を上手に使い分けてください。