ワサビノキ(モリンガ)とは?種子・葉などの効能や副作用・危険性についても解説!
【管理栄養士監修】ワサビノキ(モリンガ)とは何か知っていますか?どんな植物なのでしょうか?今回は、<葉・種子・花・根>ワサビノキの効能・栄養成分やワサビノキの副作用・危険性に加え、わさびとの違いを紹介します。ワサビノキの使い方も紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
ワサビノキの根の効能
ワサビノキの根には、以下のような効能があります。
・眼精疲労の改善
・虫歯の予防
・食中毒の予防
ワサビノキの根には、ポリフェノールが豊富に含有されています。ポリフェノールには、視神経や網膜などの血流をよくして眼精疲労を改善する作用があります。また、ポリフェノールは抗酸化力が高くウイルスや殺菌の増殖を抑制する働きがあるため、虫歯や食中毒などの予防に効果的な栄養素です。
ワサビノキの副作用は?危険性ある?
ワサビノキは栄養素が豊富なため体によいイメージがありますが、ワサビノキを摂取することで起こる副作用はあるのでしょうか。ここでは、ワサビノキの副作用や危険性について説明します。
①流産する危険性があるとされる
厚生労働省は、以下のような文書で妊娠中の女性はモリンガの別名をもつワサビノキの摂取を控えるべきだと警告しています。
極めて限られた情報として、モリンガの葉の抽出物を妊娠ラットに対し高用量を経口投与したところ、流産がみられたとの文献報告がありました。
このため、モリンガ(加工品を含む。)の摂取に際しては、妊娠している方又は可能性のある方は十分にご注意して下さい。
なお、国内におけるモリンガの加工品の販売につき照会した事業者に対しては、仮に販売する場合には妊婦等への注意喚起表示をするよう指導しました。
ラットによる実験結果により、モリンガを妊娠中の女性が摂取すると流産する恐れがあることが明らかになっています。妊娠中の女性は、モリンガの葉や葉を使ったパウダーのほか、モリンガの花や根などの別の部位も摂取するのは避けたほうが無難です。
②血糖値・血圧が下がりすぎる可能性がある
ワサビノキには血糖値や血圧を下げる作用がありますが、過剰摂取すると数値を下げ過ぎる危険性があります。血糖値や血圧が下がり過ぎると血圧循環が悪くなり、頭痛や肩こりの原因となります。また、状態が悪化すると意識を失うこともあるので、十分に注意してください。
ワサビノキの使い方・利用法は?
ワサビノキは、部位によって様々な活用方法があります。ここでは、ワサビノキの使い方や利用方法を紹介するので、参考にしてください。
ワサビノキの葉の使い方
ワサビノキの葉を家庭で利用するには、以下のような方法がおすすめです。
・葉をサラダとして生のまま食べる
・炒め物や煮物、スープにする
・モリンガパウダーにして、お菓子やパンの材料に使う
・乾燥させて茶葉にする
・スムージーやジュースにする
ワサビノキを家庭で栽培している場合は、葉をちぎってサラダや炒め物、煮物に使うのがおすすめです。そのままスープや煮物に入れて煮込むほか、スムージーの材料としても使えます。
生のワサビノキは栄養価が高い反面、収穫した瞬間から水分が失われて発酵が進み、栄養価が減少するのが特徴です。そのため、収穫したワサビノキが食べ切れない場合は乾燥させるとよいでしょう。乾燥させたワサビノキを煮出すと、美味しいハーブティーが作れます。
ワサビノキの葉を乾燥させてパウダー状にして作るモリンガパウダーは、お菓子やパンの材料のほか、ヨーグルトやスープ、ソースに加えて活用することが可能です。ワサビノキをパウダー状に加工すると、生の状態よりも日持ちさせることができます。
ワサビノキの種子の使い方
ワサビノキの種子の利用方法として、以下のものが挙げられます。
・種子から搾油して食用油として使う
・種子をローストして食べる
・石鹸やスキンケア用品の原料にする
ワサビノキの種子から搾油した種子油は、熱に強い精汁があるので、加熱調理用の油として使うことが可能です。また、ワサビノキから搾取した種子エキスは食用だけでなく、石鹸や化粧品などのスキンケア用品にも活用されています。この搾油した油は保湿性に優れており皮膚への浸透性も高いため、肌に塗ると乾燥肌を改善する効果が期待できると言われています。
また、ワサビノキの種子をそのままローストして食べる方法も人気です。ローストしたワサビノキの種子は、ナッツのような食感になって美味しくいただけます。
ワサビノキの花の使い方
ワサビノキの花の利用方法は、以下の通りです。
・香味野菜として食べる
・ハーブティーにする
・ジュースにする
・香料の原料にする
ワサビノキの花は、つぼみの状態であっても香味野菜として炒め物や揚げ物などに調理して食べることができます。また、ワサビノキの花を乾燥させたものをお湯に入れて5分ほど蒸らすとハーブティーとして楽しめ、花を搾ってジュースとして飲むことも可能です。
また、ワサビノキの花は香りがよいため、香水やアロマオイルの原料としても使われています。