ラベンダーは植えてはいけない?理由は?植えるメリット・育て方も紹介!
ラベンダーは植えてはいけないのでしょうか?今回は、ラベンダーを植えてはいけない理由や、〈鉢植え・地植え〉別のおすすめ品種・育て方を紹介します。ラベンダーを植えるメリットや、植えてはいけないハーブ3選も紹介するので参考にしてみてくださいね。
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ラベンダーを植えてはいけないって本当?
ラベンダーは、薄紫色の花をつけ、リラックス出来るハーブの香りが人気の植物です。観光地では一面に広がるラベンダー畑の美しさが魅力ですが、庭で植えてはいけないと言われる植物でもあります。その理由と鉢植えや地植えでラベンダーを栽培する時のポイントを詳しく紹介するので、参考にしてください。
ラベンダーを植えてはいけないと言われる理由は?
美しさと香りが魅力のラベンダーですが、植えてはいけないと言われているのはなぜでしょうか。ラベンダーを庭で栽培する時に起こる問題点について、詳しく解説します。
①大きくなりすぎる
ラベンダーを庭に植えてはいけないと言われる一番の理由は、大きさと成長速度にあります。ラベンダーは種類によって木のように大きくなり、年数が経つにつれて根も深く茎も木質化して固くなります。購入した時には小さなポットに入っていても、地植えすると短期間で大きくなるので可愛らしいイメージと違ったと感じるかもしれません。
また、ラベンダーが大きくなりすぎることで、庭で寄せ植えしている他の植物が日光を受けられなくなり上手く育たないこともあるようです。
②寄せ植え・植え替えをすると枯れやすい
ラベンダーを植えてはいけないといわれるのは、庭で寄せ植えすると枯れやすいためです。ラベンダーは雨水だけで十分に育つ植物で、水やりを頻繁にする必要がありません。そのため、水やりが必要な他の植物と一緒に地植えしてしまうと水はけがされず、ラベンダーは過湿状態となり根腐れを起こしてしまいます。
また、ラベンダーは植え替えによっても枯れやすいため、鉢植えや地植えから移動させる際に最適な時期を見極めて慎重に行う必要がある植物です。
③品種によって適した栽培環境が異なる
ラベンダーを植えてはいけない理由には品種によって適した栽培環境の違いもあるため、以下を参考にしてください。
・イングリッシュラベンダー:-15度まで耐寒性があるため、北海道や東北など寒冷地での栽培に適しており、日本の夏の高温多湿に弱い
・フレンチラベンダー:ラベンダーの中でも寒暖差に強いため、日本で栽培しやすい
・レースラベンダー:寒さが苦手なため寒冷地での栽培には不向きで、四季咲きのため一年中楽しめる品種だが、冬場は霜を避けられる室内への移動が必要
・スパイクラベンダー:耐暑性が強いため、日当たりが良く風通しの良い乾燥した場所での栽培に適している
・ラバンディン:イングリッシュラベンダーとスパイクラベンダーを掛け合わせた交雑種で、耐暑・耐寒性に優れており、関東以南の温かい地域での栽培も可能
・デンタータ:暑さと乾燥には強いが、寒さと梅雨の時期の多湿にはとても弱い品種
ラベンダーと言ってもその品種は様々で、栽培に適した環境も全く違います。一般的に香りが良いハーブとして認識されているのは、イングリッシュラベンダーのストロングタイムという品種です。高温多湿になりやすい日本でラベンダーを栽培するには、品種の特徴を知り水はけの良い土壌を上手く整える必要があります。
バーミキュライトというガーデニング用の土は通気性が良いため、水はけが悪いと根腐れを起こすラベンダーの土壌作りには欠かせません。
ラベンダーを植えるメリットは?
植えてはいけないと言われてしまうラベンダーですが、植えるメリットもあります。ハーブであるラベンダーの特性を活かした植えるメリットを紹介するので、参考にしてください。
①観賞用として楽しめる
ラベンダーの魅力は鮮やかな紫色の花と心地よい香りがあり、観賞用として楽しめるハーブです。北海道などのラベンダー畑では、一面にラベンダーが群生しておりその美しさは圧巻です。一般家庭でそこまでの花園にはならなくても、水はけの良い庭に地植えすれば、雨水だけで自然と大きく一面がラベンダーに包まれます。
鉢植えでも簡単に育てることが出来るため、室内でも観賞用として十分美しさと香りを楽しむことができます。
②害虫除けとして活用できる
ラベンダーの香りは人間にとってはリラックス出来る心地よい香りですが、昔から天然の虫除けとして活用することができます。ラベンダーは、蚊・蛾・ハエ・ノミなど人間にとって害虫となる虫たちにとっては嫌いな香りです。
ラベンダーを庭の一角や家の入り口や通路に植えたり、玄関に鉢植えやラベンダーの花を束ねてブーケとして置いたりしておけば、虫を寄せ付けないと言われています。
③食用の品種は料理に活用できる
ラベンダーには、観賞や虫除け以外にも食用として活用出来る品種があります。
・イングリッシュラベンダー
・コモンラベンダー
・ストロングタイム
・ファインラベンダー
ラベンダーはシソ科ラベンダー属で、古代エジプトやギリシャでは薬としても利用されていた食べることが出来るハーブです。どのラベンダーでも食用することは出来ますが、特に上記のラベンダーが、香りもよくハーブティーやドライハーブとして一般的に使用されています。
乳製品と相性が良いため、砂糖漬けやジャムにしてホットミルクやアイス、ヨーグルトと食べるのがおすすめです。家庭で食用として栽培する場合は、肥料や農薬は野菜・ハーブ用のものを選び、他の植物の影響を受けないようにラベンダーのみを鉢植えで育てるようにしてください。
ラベンダーの失敗しない育て方は?注意点は?
栽培方法 | 鉢植え(プランター) | 地植え(庭植え) |
栽培環境・日当たり | 日当たりの良い場所・西日が照り付けない場所・照り返しを避けるためフラワースタンドなどで地面から離す | 日当たりの良い場所・風通しの良い場所・水はけの良い場所 |
水やり | 土が乾いた時に鉢底から溢れる程度たっぷりあげる | 雨水だけでよい |
肥料 | 緩効性肥料を土に混ぜ込んでおく | 3〜4月と9月に緩効性肥料を与える |
種まき・植え付け・植え替え | 3〜4月・3〜4月・9月 | 3〜4月・3〜4月・9月 |
その他 | ~ | ~ |
ラベンダーは初夏に見頃を迎える植物で、湿気と夏の暑さが苦手なので花が完全に咲き切らない状態で半丈ほどを剪定することで、夏の蒸れ対策になります。早めに剪定することでハーブの香りを生かすことも出来て、株が疲れないためその後の成長も良いです。
水はけが良く栄養のある土壌を用意しておけば、水やりもほとんど必要なく自然に成長するため、育てる地域の気温や湿度に合わせた品種を選べば上手に栽培することが出来ます。植え替え時期は、暑さが落ち着いてからにして、しっかり根を張らせて春を迎えるようにすると良いでしょう。
ラベンダー以外の植えてはいけないと言われるハーブは?
ラベンダーは地植えでの栽培の難しさで植えてはいけないと言われていますが、他にも植えてはいけないハーブがあるのでしょうか。ラベンダー以外の植えてはいけないハーブについて紹介するので、参考にしてください。
①レモンハーブ
レモンハーブはハーブティーや肉料理の臭み消しに使うことが出来るレモンの爽やかな香りがするハーブです。しかし、多年草であるレモンハーブは繫殖力が強く、水はけの良い庭であれば、短期間で90cmほどの背丈にまで成長します。
レモンハーブは養蜂場で栽培されるほど花にミツバチが寄ってくる植物で、庭に植えると刺される危険性があるため、植えてはいけないと言われています。
(*レモンハーブを植えてはいけない理由について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
②シソ
家庭菜園でも育てやすいイメージのシソですが、地植えしてしまうとこぼれ種といって種を落として庭一面に広がるほどの繁殖力を持っています。そのため、こぼれ種から芽が出ないようコンクリートの上にプランターを置いて栽培しなくてはいけません。
また、シソにはヨトウムシという蛾の幼虫やアブラムシなどの害虫が付きやすく周りにある植物の栽培にも影響してしまうので、植えてはいけないと言われています。
(*シソ・赤シソを植えてはいけない理由について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
③ミョウガ
ミョウガは地下茎から出る蕾の部分で、多年草のため一度植えると何年も生長をし続けて庭一面を覆いつくしてしまうほどの繫殖力があります。ミョウガの地下茎や葉は周りの植物の水分や栄養分まで奪ってしまうため、一緒に育てている野菜が育ちにくいです。
また、ミョウガを水はけが悪いところで栽培すると、肝蛭(かんてつ)と呼ばれる寄生虫やその卵がついていることがあります。人が寄生虫や卵を食べることで体調不良を起こす可能性があるため、家庭菜園で育てたミョウガは注意が必要です。
(*ミョウガを植えてはいけない理由について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
ラベンダーを植えてはいけない理由を把握しよう
見た目の美しさと香りの良さが魅力のラベンダーですが、安易に庭に植えてしまうと大変なことになる可能性もあります。しかし鉢植えなどでラベンダーを上手く栽培すればメリットもある植物なので、デメリットも把握しながらガーデニングを楽しんでください。