添加物「塩化カルシウム」とは?食べる毒性・危険性は?食品への用途・役割も紹介!
【管理栄養士監修】塩化カルシウムとはどんな添加物か知っていますか?今回は、塩化カルシウムの一般的な用途や、食べる毒性・危険性に加えどんな味がするのかも紹介します。塩化カルシウムの食品添加物での用途・役割も紹介するので参考にしてみてくださいね。
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塩化カルシウムとは?
食品のパッケージを見ると、原材料に塩化カルシウムと呼ばれるものが使われていることがあります。この塩化カルシウムがどのようなものなのか、知らない人も多いようです。ここでは、塩化カルシウムの正体と用途について解説します。
平島さゆり
管理栄養士
塩化カルシウムはアルカリ性で、水と反応して多量の溶解熱発生をさせます。濃度30%の水溶液はマイナス55℃まで凍結しません。そのため、除雪や霜柱防止目的で使用され、寒気が強くなると、凝りやすい橋や坂道などに置いてあるのをよく目にしますね!
塩化カルシウムは除雪剤・乾燥剤などとして広く使われている
塩化カルシウムは、除雪剤や乾燥剤などに幅広く活用されています。塩化カルシウムとはカルシウムと塩素が結合した化合物のことで、吸湿性に優れているのが特徴です。
塩化カルシウムの溶液は低温の環境下でも凍結しにくい性質があるため、道路に散布すると路面の氷を溶かす融雪剤としての効果を発揮します。また、食品の品質を保つための乾燥剤や、クローゼットの内部の湿気を吸収するための除湿剤などにも活用されています。さらに、グラウンドや砂利道に散布すると、砂ぼこりの発生を防止するのにも役立つ物質です。(※1)
塩化カルシウムを食べる毒性・危険性は?どんな味?
塩化カルシウムは融雪剤や乾燥剤の他に、食品添加物としても使われています。塩化カルシウムを口にすると、健康に害を及ぼすような毒性や危険性はあるのでしょうか。ここでは、塩化カルシウムの毒性や危険性のほか、どのような味がするのかを紹介します。
高濃度な塩化カルシウムが含まれる食品を食べるのは危険
高い濃度の塩化カルシウムが含まれる食品を食べるのは危険で、このような食品を口にすると以下のような健康被害が現れる恐れがあります。
・嘔吐
・腹痛
・下痢
塩化カルシウムは非常に強い苦味があるため、高濃度の塩化カルシウムを口にするとすぐに気が付くでしょう。誤飲が判明した場合には、応急処置として素早く水や牛乳を飲むと毒性を薄めることができます。目に入った場合は、水で十分に洗い流す必要があります。その後の経過を見ながら、早めに医療機関を受診してください。
平島さゆり
管理栄養士
お菓子や乾物に乾燥剤として同梱されています。最近では、袋に密着して取れない様になっているものもありますが、ほとんどが食品の中に混ざり込んでいます。お菓子作りなどで、ナッツなどフードカッターに一緒にかけてしまった!ということがないようにしっかり確認しましょうね♪
塩化カルシウムの食品添加物での用途・役割は?
塩化カルシウムは食品添加物として、どのような用途で使われているのでしょうか。ここでは、塩化カルシウムの食品添加物としての用途や役割を3つ紹介します。
①カルシウムの補強
塩化カルシウムは、カルシウムの成分を補強するのに役立つ成分です。チーズなどを加工する工程で生乳が加熱されると、カルシウムが失われます。このカルシウムが不足すると凝固作用が弱まるため、塩化カルシウムを使ってカルシウムを補うことで凝固しやすくなります。
②凝固剤
チーズだけでなく、豆腐や油揚げ、凍り豆腐などの凝固剤としても、塩化カルシウムが使われています。なお、にがりを使って豆腐の製造を行う場合は塩化カルシウムを併用することが多く、塩化カルシウムだけで豆腐が作られることはあまりありません。
平島さゆり
管理栄養士
自然食品店やオーガニックを取り扱うお店では、塩化カルシウムではなく『にがり(塩化マグネシウム)』を使用した豆腐や油揚げ、凍り豆腐などが販売されてますよ♪チーズは生産者さんによって無添加で作っているところもあるようです^ ^