ソテツの実とは?毒抜きすれば食用に?処理せず食べてしまった時はどうする?
ソテツの実はどんな実でしょうか?見た目や毒性など気になりますよね。今回は、ソテツの実の〈毒の有無・処理方法・収穫時期〉にくわえ、毒抜き前に犬や人間が食べてしまった時の対処法を紹介します。味噌など、ソテツの実の食べ方やソテツの実の販売商品も紹介するので参考にしてみてくださいね。
(このページにはPRリンクが含まれています)目次
ソテツとは?どんな実をつける植物?
ソテツと呼ばれる植物は、どのようなものでしょうか。沖縄などの南国へ行くと多くみられますが、ここではソテツの実が食べられるのかや味などについて紹介します。まずは植物であるソテツの生態について、詳しく見てみましょう。
ソテツは生きた化石と呼ばれる植物
ソテツは裸子植物に分類されており、恐竜の生きていた時代に繁殖した植物の生き残りです。痩せた土地でも育ちますが、生育は遅く成長すると8mを超えることもあり、花や実をつけることもあります。開花時期は6月から8月ではあるものの珍しく、10年に一度しか咲かないと言われているため幸運が訪れるとも言われています。
ソテツの実とは?
ソテツは沖縄や鹿児島などの比較的温暖な地域に生息していることから、住んでいたり旅行に行ったりしなければ見ることも難しいかもしれません。ソテツの実の見た目や、栄養についてここでは紹介していきます。
ソテツの実の見た目や収穫時期
ソテツはオレンジ色の実をつけますが、雌株だけが結実します。小さな琵琶のような見た目で、収穫は自然と実が落ちてくるのを待って行うようです。収穫時期は11月から12月となっていますが、栽培するときは鳥などに食べられないように注意してください。
ソテツの効果・効能
ソテツは昔から沖縄では食用として用いられるほか、生薬としても使われてきました。
・咳止め
・胃痛
・切り傷
・胃がん
・肺がん
・男性機能増進
・打ち身
・腰痛
こうしてみると栄養効果に限らず、非常にさまざまな効果や効能があるようです。しかし、乾燥や煎じ方をしっかりしないと中毒症状を起こすことがあるため、活用するときは自己判断で行わずに専門家に相談することをおすすめします。
ソテツの実は安全に食べられる?毒性はあるの?
ソテツの実は一見すると安全に食べられそうではありますが、実際にはどうでしょうか。ここではソテツの実の安全性について説明しますが、何も知らないまま食べると中毒症状を起こす可能性もあるので、ぜひ参考にしてください。
ソテツの実は猛毒だが正しい処理をすれば食べられる
ソテツの実は猛毒であり、そのまま食べると中毒症状を起こすため大変危険ですが、正しい処理をして毒抜きすれば食用として活用できます。昔、経済恐慌や戦時中の沖縄では食べるものがなかったため、ソテツの実や皮を毒抜きして食用としてきました。
しかし、毒抜きが不十分なままソテツを食べて死に至る人も多く出ました。その様がまさに地獄のようであったことから、この沖縄の経済恐慌は蘇鉄地獄と呼ばれています。
また、散歩中の犬が誤って食べてしまい死んでしまうといったケースもあることから、ペットを飼っていてソテツを栽培したいと思っているなら注意してください。ちなみにカラスはソテツの味が好物で、毒のない部分をうまく避けて食べることができるようです。
ソテツの実の味わい・風味
ソテツの実と幹は主にデンプンが取れることが昔から知られており、琉球王朝の時代から飢饉に供えての栽培が推奨されていました。しかし味や風味はなく、なんとかお腹を満たすためのものであるため美味しいわけではないようです。取り出したデンプンはお粥にしたようですが、現在では作る人が少なくなっています。
またナリミソと呼ばれる味噌も作られることがあり、そちらはレシピが紹介されているので、後ほど紹介していきます。