渡し箸はなぜマナー違反?ダメな理由は?食後・箸置きがない場合でもダメ?
渡し箸がダメな理由を知っていますか?なぜNGなのでしょうか?今回は、渡し箸がダメな理由や、箸置きがない場合・食後はどうなのかを対処法とともに紹介します。韓国など渡し箸の海外事情や〈拾い箸、持ち箸〉など渡し箸以外の嫌い箸も紹介するので参考にしてみてくださいね。
目次
対処法②お膳の左側を箸置き代わりに使う
箸袋がなく箸置きを作ることができない場合には、お膳を箸置き代わりに使う方法があります。料亭などでは、折敷や円形のお盆で料理が提供されることが多いです。食事中に箸を休ませる際、折敷やお盆の左側を箸置きに見立てて箸の先端を掛けておくことでマナー違反にはなりません。折敷やお盆の手前に箸を掛けおろすと、食べ終わりの合図となります。
対処法③小皿や取り皿に箸の先を掛ける
箸置き・箸袋・お膳が無い場合は小皿や取り皿を箸置き代わりに使いますが、箸の置き方に注意が必要です。口をつけた箸の先端を相手に向けることは失礼にあたるため、縦向きに箸を置くことはNGです。小皿や取り皿を箸置き代わりとする際は、箸先が左にくるよう横向きに置きましょう。
渡し箸は国によってはOK?韓国や中国ではどうなの?
海外に目を向けてみるとスプーンやフォークを使ったり、食べ物を手づかみにしたりする国もあります。渡し箸は日本ではマナー違反ですが、海外ではどのように見なされるのでしょうか。ここでは、日本と同様に箸を使う習慣が根付いている韓国と中国の状況を紹介します。
渡し箸は韓国でもタブーとされている
韓国では汁物やご飯はスプーン、おかずは箸で食べることが一般的ですが、スプーンと箸を同時に使うことはタブーのため、食事中にスプーンと箸の持ち替えが必要となります。
目上の方を重んじる意識の強い韓国では食事作法が細かく決められていて、気心の知れた友人との食事以外での渡し箸はタブーです。スプーンや箸を使わない時は食器に置くのではなく、机に直に置くなどすることでマナー違反とはなりません。
ただし中国では渡し箸はタブーとされていない
食べ物を箸で食べる文化を日本に伝えたとされている中国では、渡し箸はタブーとされていません。日本や韓国が礼儀作法を重んじるのに対し、中国では大勢で楽しく食事をすることが礼儀とされています。そのため、食事のマナーや作法にさほど厳しくなく、渡し箸をしても問題ありません。
渡し箸以外にも嫌い箸はある?
渡し箸はマナー違反とされる嫌い箸の1つですが、ほかにも嫌い箸に当てはまる箸の使い方があります。嫌い箸の種類は、以下の通りです。
・拾い箸
・持ち箸
・指し箸
・寄せ箸
・迷い箸
・洗い箸
・突き箸
拾い箸は食べ物を箸から箸へ受け渡すことを意味し、遺骨を骨壺に納めることを連想させることから縁起が悪くマナー違反とされています。拾い箸という名称のほかに、合わせ箸や箸渡しも同様の意味を持ち、マナー違反です。
持ち箸は箸を持った手でほかの食器をもつこと、指し箸は箸で人やものを指すこと、寄せ箸は箸で食器を手元に引き寄せることを意味します。迷い箸は食べ物の上で箸を動かすこと、洗い箸は汁物などで箸を洗うこと、突き箸は食べ物に箸を突き刺して食べることで、どれもマナー違反と見なされます。
渡し箸はNGなので気をつけよう
食事中に箸を休ませたい時に渡し箸が習慣となっている人もいるかも知れませんが、渡し箸はマナー違反であったり、縁起が悪いと見なされてしまいます。箸置きを活用したり、箸置きがない場合の対処法を理解し、正しい箸の休ませ方を実践していきましょう。