玉ねぎの生食は危険?体に悪い?辛味を抜く方法や食べ方のおすすめも紹介!
【管理栄養士監修】玉ねぎは生で食べられるか知っていますか?今回は、玉ねぎの生食するメリット・デメリットや辛味を抜く方法を紹介します。また、サラダなど生食した場合、辛味が少ない品種や生で美味しい食べ方のレシピも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
腹痛・下痢や頭痛を起こす可能性がある
アリシンは殺菌作用があるため、悪玉菌だけでなく善玉菌も殺してしまいます。よって玉ねぎを生で食べ過ぎると内臓に異変をもたらし、胃痛や腹痛、下痢、吐き気などといった症状が現れることもあるようです。
また、生食の玉ねぎを食べすぎるとアリシンの影響が大きく、血流が良くなりすぎるとめまいやふらつきが起きたり、頭痛を引き起こすこともあるそうです。これらの理由から食べ過ぎは控えるのがいいでしょう。
アレルギー反応がでる可能性もある
アリシンは刺激の強い物質で、いろいろなところに作用します。そのため生の玉ねぎを食べ過ぎた場合、口の中がピリピリすることがあります。これは口腔内のアレルギー症状の一種で、玉ねぎ過敏症と言えます。
アレルギー症状には口内炎、嘔吐、皮膚の炎症、めまい、頭痛などがあります。毎日玉ねぎを生食する方は玉ねぎアレルギーになりやすいので注意してください。
玉ねぎの辛味を取る方法
玉ねぎの辛味物質は硫化アリルで、この硫化アリルは体内に入ることでアリシンになります。つまり、硫化アリルを減らすことで、辛味と同時に様々なデメリットも軽減することになります。そこでアリシンを減らす方法について紹介します。
①水にさらす
水にさらすことで辛味が軽減することは多くの方が認知しており、すでに行なっている方も多いでしょう。真水にさらす以外に、酢を大さじ1杯程度入れた酢水に10分ほどさらす方法もあります。酢は玉ねぎと合わさると脂肪を減少させる効果が増すと言われています。この方法だと玉ねぎがしんなりせずシャキシャキ感があって、生で食べると美味しいです。
しかし、真水や酢水にさらす方法では辛味は減少しますが、水溶性の栄養素である硫化アリルの他にケルセチンやカリウムも流失してしまいます。
石川桃子
管理栄養士
水にさらすと他の栄養分も流れてしまうのでサッと炒めて火を通すか、下記にあるように空気にさらす方法が栄養を無駄なく摂取でき、口臭を予防できるのでお勧めです。
②空気にさらす
玉ねぎを切ると臭いが鼻にツンと来たり、涙が出たりしますが、これは硫化アリルのせいです。硫化アリルは揮発性の高い成分で、玉ねぎを切った断面から空気上に揮発していきます。そのため玉ねぎを切ってしばらく放置しておけば硫化アリルを減らすことができ、辛味を軽減できます。この方法なら、水溶性の栄養素が流れ出てしまう心配もありません。
③繊維を断つように切る
玉ねぎは筋が上下に入っていますが、これに直角に包丁を入れることで玉ねぎの繊維を断つことができます。繊維を断つと空気に触れる面が大きくなり、より硫化アリルを揮発させることができます。辛味が苦手な方は玉ねぎの繊維を断つように切りましょう。辛味が好きな方は繊維に沿って切るようにしてください。
④塩もみする
玉ねぎを切って少量の塩をかけて揉んでからしばらくおき、水洗いしてください。そうすることで玉ねぎから水分が流失し、水分が流れる時に硫化アリルも流失しますので辛味が取れます。水にさらすよりも確実に辛味は取れるようですが、シャキシャキ感が薄れて塩味がついてしまうデメリットもあります。ですので、生で食べるにはおすすめできません。